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江崎栗子

カメラの前に居る私は誰……

作者: 江崎栗子


 WEBカメラを仕掛けた。


 ベッド脇のケースにお菓子をしまい、部屋や私生活が映らない様にと角度を考え……




〈 だって最近、お菓子の減りが異常過ぎる。




 学校生活に必至のお菓子。



 特に部活をしている訳でもないのに減るお腹。



 そのくせ腹周りには肉が付く。


 成長期なのに下ばかり……




 上、腹より少し上に付け!




 願い空しく見上げる空に願いを込めて。




 希望の光が沈むように陽が落ちて、寄り道帰りに家路に着くと、部屋の窓に影。



 ……影?


 ドロボー?




 てか、自転車あるからお母さん帰ってんじゃん。





 あ、やっぱ何か動いてる。



 え、お菓子が減ってる理由って、お母さん?




 そうだ! WEBカメラ仕掛けたんだ!



 スマホスマホ……





 え、




 嘘でしょ?









 何で私が映ってんの?




 食べてるし……





 意味分かんないんだけど。





 いや、だってこれWebカメラなんですけど……







 え待って、これ狐とか狸が化けてる系?





 無理。



 私動物とか苦手だし。




 狐は病気持ってるとかって動画観たもん。



 病気とかヤバくない?





 あぁどうしよ、触りたくないけど部屋から出さないとだし




 ってぇ、そもそも何処から入った訳?



 ゴキブリかっ!





 あぁ余計な事考えたせいで触れる気しないわぁ……





 いや、その前に私の姿に化けてるのどうにかしないと。



 あ、化け猫化け鼠とかもある?





 てか、怨まれる覚え無いんですけど!





 とりあえずお母さんに聞いてみよ。〉




「はい、どちら様でしょうか」



 あ、私ぃ。



「……」










〈 ん?






 え、何?



 何で鍵開けるのにこんな時間掛かってんの?




 私、何か怒らせたっけ?





 まさか!


 さっきの私が何かしてるとか?





 スマホ!




 え、何で母さんと私が喋ってる訳?




 あれ?



 何か私の事話してる?





 って、どういう事?




 嘘、何……




 て、何でカメラ部屋の中映してるの?




 あ、お母さん私の偽物に気付かず出て行っちゃった。



 ヤダ、どうしよ。〉






「オイッ!」



 ぅわッ!


 私、の顔のドアップか……





「観テンジャネーヨ!」



 え?



「私ガ今カラココノ娘ナンダヨッ!」



 は?



「私ノ前カラ消エロッ!」




 あんた誰? 警察呼ぶからね!




「フッ……私ハ公安ダヨ、後ロノバンニ乗レ!」




 え、公安って、警察の? 私を何……



「お母さぁん、夕飯ま」



 切れた?






 え?





〈 後ろ……


 バン? あ、バンって車、在るし。




 逃げ……


 公安相手に?




 あ、変なの降りて来た。



 んん、無理……


 私、足遅いもん。




 って、三人も?



 逃げ道、無い……



 いや、ヤダ、ヤダ、いやーっ!〉




 んぐっ……


 

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江崎栗子シリーズ
今読まれた「カメラの前に居る私は誰……」に繋がる話が「映るんDEATH」篇です。

宜しければ私の連載↓も読んでみて下さいね。
DEBUTデブるー DOUBLE

【SF短編集】トラブル★クルーズ〜To RUMBLE CRUISE Leapt Through Time〜

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― 新着の感想 ―
[良い点]  狐? 狸? 公安?  なんなのでしょうか?   というか。  いつの間にかこうやって、  人間が入れ替わっていたりして。(-_-;)
[良い点]  こうなったら、DNA鑑定してもらうしか、助かる道はないのか……。  あ、でももし娘がDNAキメラだったら……。 [一言]  面白かったです。
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