表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/125

第89話:早かったのね?

「お呼びの様だ、行ってくる」


「大変ね、期待のルーキーさんは」

「行ってらっしゃーい」

「お気をつけて」


残った食事を掻き込み、エリアスを持って声のした方に向かう。


「Bランクのヨシタカさーん!」


変に注目を集めるからそんな風に呼ぶな!


「ここだ!」


俺に気付いた若い男が近寄ってきた。


「ヨシタカさんですね? レグさんが呼んでいます、テントに行ってください」

「解った」



作戦会議用のテントに入ると、10人程の姿があった。


俺が入るなり、一斉に此方に視線が向けられる。


「来たか」

「呼んだのはそっちだろ?」

「まあな。取り敢えず座れ」


空いている席に座ると、エリアスが頬擦りをしてきた。


くっ! 食後のお菓子か⁉


机の下でエクレアを出し、肩にいるエクレアに突き刺す。


ぽっ! ふるふるふる!


ちょっと乱暴だったが、味には満足している様なので怒ってはないだろう。


「何をやってるんだ?」


レグがへんな顔をしている。


「エリアスの世話だよ! 文句あるんか!」


俺の関西弁に若干、周りが引いている。


「そう言えば、お前は従魔を連れていたな」

「飯の途中で呼ばれたんだ、用件は?」

「おう、その事だが、偵察に行かせた連中の報告から、お前が探しだした集落の信憑性が高まった」


信憑性もなにも、実在しているモノだから信じるしかないぞ。


「そこで、当初考えていた作戦内容に手を加える事になった」

「なんだ? 俺のせいか? 俺が悪いのか?」


なんか言い方が悪かったのでムカついた。

それに、手を加えるレベルで済むのか?


「なんなら、俺が1人で全ての集落を潰してくるぞ? 3日あれば充分だ」


これは本当だ。形振り構わず立ち回れば可能だろう。


「おまっ! 本気で言っているのか⁉」


他の者達も周囲でヒソヒソと言葉を交わしているが、レグは明らかに動揺している。


「じゃあ逆に訊くが、今回の参加メンバーで、オークジェネラルをタイマンで倒せるヤツはいるか? 集落を1人で潰せるヤツは?」

「それは……、いる訳ないだろう」

「いないだろうが! 今日、潰した集落にはジェネラルがいたんだ、他の集落にもいると考えた方がいい。最悪、キングだってな」

「そこまでになると、話が変わるぞ」

「だったらジェネラルがいる前提で動いた場合、どうやって集落を攻めるんだ? 此方の被害規模の想定は?ちゃんとそこまで考えているのか?」


「………………」


厳しい言い方かも知れないが、俺でさえ決め手に欠けて手こずったオークジェネラルを、他の冒険者達が束になって倒すとなれば、相当な犠牲が出るだろう。


レグ達からは危機感が感じられなかった。


作戦を見直す程度でどうにかできる相手なら、俺が3日で片付けてやるよ。


「俺の言った事を踏まえて作戦を見直せ。納得出来る内容なら協力してやる。出来なかったら、全部1人で潰すからお前等はニードラングに帰れ、邪魔だ!」


そう言い放ち、テントを出る。


言い過ぎたし、言い方も悪かったが、これぐらい言わないといけない気がした。


オークジェネラルと闘った際の、肌に感じた感覚を忘れられない。あれが強者の放つ存在感やプレッシャーなのだろう。


俺でも感じたあの感覚の前で、並の冒険者達が普段通りの戦闘なんて出来る訳がない。

最悪の場合、オークジェネラルの気に呑まれて殺されるだけだ。


レグにはよく考えて欲しい。俺の使い方を。

ここに集まった冒険者達の命を無駄に散らさない為の最善の手を。



レイライン達と食事を取った場所に戻ると、3人はまだその場所にいた。


「あら、早かったのね?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ