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第8話:ステータスオープン!

8話を投稿して思いましたが、7話を書くのが楽でした。

もしかして、食べ物の内容を書く方が向いているのかもしれません。

ゴチソウサマデス。


思わず拝みそうになった。


「クラウちゃん大丈夫?」


と尋ねると、


「お見苦しいところを、申し訳ありません。藤原さんの様に綺麗に食べる事が出来までんでした……。まだまだ修行が足りませんね……」


と、言いながら何処からかともなく出したハンカチで、クリームのついた唇に顎、それと指を軽く撫でると、クリームで汚れていたのが嘘の様に綺麗になっていた。


「本当に美味しかったです。ご馳走さまでした♪」


元通りの美少女女神クラウちゃんはハンカチを消して優雅にお茶を飲むと、


「あら、本当にお茶に合いますね。シュークリームというお菓子に夢中で、お茶を飲むのを忘れていました♪」


と嬉しい事を言ってくれた。


なのでもう2個、シュークリームを出してあげた。


その際に、今度は手の上に出てくるイメージをしたら、ちゃんと手のひらの上に出現した。(大体の使い方がわかったぜ)


「クラウちゃん、良かったらどーぞ」

「良いんですか?!」

「2個ともどーぞ」

「ホントに良いんですか? いただいちゃいますよ?」

「もちろん」

「ありがとうございます♪」


ってな感じで喜んでくれた。


暫くクラウちゃんがシュークリームを食べているのを眺めていると、身体に違和感を感じる気がした。


不思議に思い、考え込んでいるとクラウちゃんがシュークリームを食べる手を止めて「どうかされましたか?」と、尋ねてきた。


「何かさっきと比べると、身体に違和感があるというか、なんというか……。ゴメン、自分でもハッキリわからない」

「それは藤原さんが、シュークリームを造り出す際に、魔力を使ったからですね」

「魔力を使ったらこうなるの?」

「今のその感覚は生身の肉体を持たない状態の、特殊な感覚だと思ってください。地上に降りて魔力を使う際には、その様な感覚は無いはずです。代わりに、魔力を使いきった後に、疲労感に襲われる事がある様です」

「成る程、ラノベなんかと同じか」

「そうらしいですね。確か、あちらの世界の小説家さんや、ゲームという物を作っている方の一部に、元々はこちらの住人が居ると、その様に聞いたことがあります」

「それって、誰かわかる?」

「申し訳ありません、小耳に挟んだだけでして……」

「ならいいんだ。こっちこそゴメン」


「いえ。では、休憩もしましたし、【スキル】についてお話しますね。」




◆◆◆◆◆




スキルの話も長かったので、まとめてみると、


①【スキル】は武器系・魔法系・技術系・強化系・特殊系の5種類に区別される。(特殊系は主に魔物のスキルらしく、俺にはほぼ使用不可能)

②この世界の上位神(クラウちゃんの上司)から、好みの武器系スキルを1つと、適性のある魔法系スキルをくれるそうだ。

③武器系と魔法系のスキルを取得後に、技術系と強化系のスキルを任意で5つもくれるんだって。


と、こんな感じだった。


クラウちゃん曰く、「ギフトの他にも、それだけのスキルを持っていれば、イシュルガーツでも戦闘力は、間違いなく上位ですね♪」


戦闘力って、スカウ○ーで計るあれか?

別に俺は53万もいらんよ?


クラウちゃんは自分の事の様に、嬉しそうにしているが、こんなに戦闘用の能力ばかり貰う事になって、俺のこれからの人生、戦いからは逃れられないかもしれない……。


面白そうじゃないか‼


伊達にゲームでRPGをやり込んでいない!

ラノベで異世界モノを読み漁っていない!

脳内シュミレーションは万全だ!


やってやんよ‼


意気込んでいる俺をよそに、クラウちゃんは話を続ける。


「藤原さんにスキルを授ける前に、魂を新しい肉体に入れますね」

「新しい肉体にって、赤ちゃんの体?」

「いえ、藤原さんは赤ちゃんからではなく、17才の肉体でこれからの人生を始めていただきます」

「どうして17才?」

「今回、20人分の魂を此方の世界に送っていただきましたが、その全ての魂を一斉に転生させる訳ではありません。勿体ないですからね。ですので、20人の方々が生きる時代や場所を微妙にずらす措置を取るのです。ここまではいいですか?」

「OK、大丈夫。」

「なぜ17才かについてですが、上位神である【ザルマ】様が、藤原さんの転生は成人後の17才からと、お決めになられたからです。藤原さんを地上に送る際の場所においては、成人する年齢が15才なのです。27才の肉体で向こうに行けば、確実にオジサン扱いのうえ、結婚適齢期も逃している事になるので、下手をすれば一生孤独な独身生活ですよ‼」


確かにそれはマズイぞ。勝ち組の人生どころか、負け組確定!

いや、27才では勝負にすらなっていないかもしれない……。


「17才でお願いします」

「お任せください♪そろそろ、肉体の準備も出来た頃ですね~」


そういえば、生まれ変わって1から人生をやり直すから、転生だと思っていたが、17才の肉体で新たな人生を始めるなら、転生ではなく転移と考えた方が良いのか?


しかし、俺は1度とはいえ確実に死んでいる。

17才からの再スタート、ここは転生としておこう。


「ちょうど出来立てホヤホヤです! 早速、肉体に魂を入れますので、目を瞑って楽にして下さいね。ソファーにもたれ掛かってもいいですよ」


言われた通り、ソファーにもたれて目を閉じる。


ポン!っと、クラウちゃんが手を合わせる音が聞こえた瞬間、俺の魂の体が何かに引っ張られる様な感覚に襲われた。


慌てて目を開けても、目を閉じる前との変化は感じない。

自分の体を見ても変化は感じない。服装だってスーツのままだ。


「終わりましたよ」


と、クラウちゃんが手鏡を差し出したので、受け取って自分の顔を確認する。


…………俺の顔だ。


確かに自分の顔ではあるが、普段の見慣れたモノとは違う。

何と言うか、若返ったというよりも、幼くなったとの表現がしっくり来る。


「これが17才の俺?」

「そのはずですよ? 試しに、【ステータスオープン】と念じてください」


おっ! これはあれか?

異世界モノのお約束的なヤツだな。


それではいってみよう。



ステータスオープン!

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