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第49話:情けは人の為ならず、かな?

本日の2話目ですが、申し訳ありません、20時に投稿出来ませんでした。


予約投稿をする前に、データが消えてしまったので書き直す事になりました……。(泣きたい)


プロローグから含めると50話になりましたが、まだまだ遠い完結に向け頑張りますので、これからも宜しくお願い致します。

あとは金額だな。


これは正直言って難し過ぎる。子爵家の経済状況やどれだけ売れるのか、どれぐらいの値段で売れるのかがサッパリだ。


吹っ掛けようにも情報が少なすぎる。


どーしよー。


わーかーらーん!


考え込む俺を子爵は静かに見ている。(こんな事なら高速思考のスキルを貰っとけばよかった…)


ちょっと目先を変えてアプローチをかけるか。


「子爵、その金額は大変に魅力的ですが、俺としては確認したい事があります。」

「何かね?」

「ベルハルトや騎士達を盗賊から救った報酬に、カレー粉の金額、お菓子や双六にオセロの代金。それにレグナール公爵領へも【タダ】で付いてこいとは、言いませんよね?その辺をハッキリさせませんか?」


権利云々もそうだが、こっちの話も詰めてなかったのだよ。


盗賊の件についてはベルハルトは金額200枚と言っていたが、バルム子爵からは何も聞いていない。

カレー粉に関しても、子爵に譲る分にレグナール公爵に贈る分、どっちも金額の話はしていない。

レグナール公爵領への移動に関して言えば、約1ヶ月も拘束される事になってしまう。

お菓子・双六・オセロだってタダで渡すつもりはないのだから、シッカリと詰めておく必要がある。


この辺で話しておくのが良いかも知れない。


それを含めて、権利云々の金額を総合的に判断すればいいんじゃね?って思った訳さ。


咄嗟の判断にしては上出来だよね?


藁しべ長者ではないが、手持ち?の物品で何時までも大金が手に入るとは思わない。

ギルドから出た盗賊退治の報酬があるから、今日明日にでも金に困る訳ではないが、金は幾らあっても困らない。寧ろ、イシュルガーツに来てまだ数日しか経っていないのだから、金が手に入るチャンスを活かしたい。


「すまない、確かに君の言い分はもっともだ。私は目の前の事に集中し過ぎていたようだね。盗賊の件はベルハルトから金貨200枚と聞いているが、ガランからも誠意を見せるべきだと言われている。だから金貨300枚を支払いたい。」


ガランはあの時の約束を果たしてくれたようだな。(殆ど冗談だったのに…)


それにしても300枚か、跳ね上がったな!


「カレー粉に関しては、レグナール公爵にも3本は贈りたいが、可能だろうか?」

「3本ですか……、大丈夫です。」

「そうか、助かるよ。」

「その代わり、これ以上はお譲りしませんよ。それに、ここで作るカレー料理に使用する際のカレー粉も、子爵にお渡しする分を使います。何せ18本ですからね。」

「なに!」


ガバッ!


また立ち上がったよ…。


あっ!座ってお茶飲んだ。


「ふぅ。わかった、それで構わないから18本をお願いするよ。双六やオセロの代金やお菓子に関しては、正直に言うが値段をつけらない。レグナール公爵領への移動についても、君は一流と言われるBランク冒険者だ。同行してもらうにしても、依頼を出そうかとも考えている。そこで、是等全てを合わせてこちらも白金貨30枚でどうだろうか?」


どうだろうか?って…………………。



OK!OK!ちょーOK!


いいよいいよいいよ!


同行に依頼?そんなのいいよ、手数料取られるよ?


そんなに出してくれるなら、権利も譲るよ。合わせて白金貨60枚!6000万円だ!


一生とは言わないが、当分の間は楽して暮らせるぜ~。


ここはゴネずに解決しよう!


「権利関係を含めて白金貨60枚ですか。わかりました、それで結構です。お代に関しては金貨も混ぜてお願いします。」

「交渉成立だね。明日にでも全額を渡すとしよう。」

「俺も明日の朝にカレー粉をお渡ししますよ。お菓子もね。」

「そうか、そうか。段取りが良くて助かるよ。」

「良ければ、双六やオセロの販売方法をうかがってもいいですか?」

「君ならいいとも。………」



バルム子爵から販売方法を聞いて少し驚いた。

販売方法としては、


①ニードラング子爵家が直に運営する商会があり、先ずはその商会で販売を行う。

②レグナール公爵に双六とオセロを贈り、気に入ってもらえればレグナール公爵のお墨付きだか公認のゲームとして大々的に販売するそうだ。

③ある程度の普及に成功したらオセロは大会でも行って盛り上げていこうと考えている。


そんな説明を受けたが、この短い間によくそこまで考えていたと感心したよ。


ちなみに、このニードラング家直営の商会だが、普通の一般人への取引は行っておらず、ニードラング領主への税金がわりに納められた特産品を他所の商会や他領へ販売する商会らしい。

良質な品物に関しては、他領の貴族にも販売をしている様で、ニードラング領の立派な財政源らしい。


まあ、その辺は子爵の好きにしてくれたらいいと思った。

販売自体はレグナール公爵領から帰ってからになるらしいので、その頃なら俺には関わりが無いだろう。


製造に関しても信頼できる職人がいるので、その人の工房にお願いするらしい。

お節介にも、1つアドバイスをしたら子爵がメッチャ食い付いた。そのお礼で、更に金貨を500枚貰える事になったよ。


(情けは人の為ならず、かな?)

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