とあるスピードファイターのお話18
昨日更新したかったんですが、なろうのサーバーが死んでて更新できませんでした。申し訳ないです。
「あーんダメだったぁ」
「ん、悔しい」
「しんじゅもパールもいい線いってたけどねぇ」
しんじゅは特に頑張った。
攻撃魔法は持っているとはいえ本職は回復、いわば支援。
そんなしんじゅは、50人入り乱れる大乱闘スマッシュブラザーズの中で善戦してた。
詠唱が短い1級光魔法を撃ち、体力が減ったらすぐに回復。
それを繰り返して最後の5人の中に居た。
しかし、現実は無情で魔力切れで力尽きた。
「ヒールメインの職としては充分すぎるほど戦ってたと思うなー」
「本戦いきたかったー、報酬欲しかったー」
「そこなのな」
そしてパール。
彼女は両手剣で敵をバッサバッサ切り倒していたら出る杭は打たれる的な感じで数の暴力に押し負けた。
1人で20人近く落としてたけど。
「タンク職を正面から盾越しにぶん殴って押し勝てるのはすげぇよ」
「ぶい」
「よしよし」
反射的に頭を撫でてしまったが、嫌な顔されなかったのでよし。
ってあれ?
「ガーネットさんは?」
「私出場してないよー?」
「何でですか」
「だって私生粋の後衛よー?乱戦なんかしたら即落ちしちゃうー」
この人の魔法を正面から受けたことある俺が言おう、予選突破は余裕レベルだと。
普通の魔法使いの詠唱速度を10とするとガーネットの詠唱速度は3。
桁に違う。
同じ呪文で、装備も特殊なのを付けているわけでは無いのにこの差。
才能とかセンスとかですかねぇ。
ちなみに、俺の速度に追いつける追尾魔法をガーネットが撃つと所要時間は7秒程。
予選の魔法使いさんは割と優秀な部類の人ってわけだな。
そういえばこのゲームの魔法のシステムを完全に理解出来てないんだよなぁ…
時間あるしWikiでも見ようか。
このゲームの魔法は、詠唱とその前に行うタメの時間が必要なのだ。
この二つに要する時間を詠唱時間と、速度を詠唱速度という。
高位の魔法ほどタメ時間はかかり、詠唱も長くなる。
タメつつ詠唱もありだよ、集中出来ればだけどね。
とのこと。
ま、ぶっちゃけ俺には関係ないけどねー。
「本戦行きは私と妃翠くんか」
「もう少しだったのにー!悔しいー!」
と落ち込むのはカノン。
「ま、実力よな?」
「あれはずるいですよー!」
なぜここまで騒ぐのか。
それは……
予選突破目前にしてカノンのインターネット接続が不安定になり、ゲームが落ちて予選も落ちたのだ。
「これを機に回線見直すんだな」
「ひ〇り回線ですよぅ」
「俺に言われてもだな」
本戦は明日から。
優勝目指して頑張りましょうかね。




