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夢見の魔導士  作者: べっちゃ
第三章 彷徨う夢現
52/55

第〇話 ○○ ○○

むか~しむかし、あるところに――

<○○視点>


 夜を、歩く。


「いろは坂」


 砕け崩れた道。


「モンシロチョウ」


 薄れていく感覚。


「ネオン街」


 火花を散らす電線。


「ひじきのマリネ」


 まだ開かれていない缶詰の川。


「モンシロチョウ」


 ケージが破れたペットショップ。


「夕暮れの帰り道」


 ひっくり返った自動車。


「モンシロチョウ」


 黒く染まった液晶。


「作用点」


 圧し折れた電波塔。


「ゴッホ」


 日の目を見ない才能。


堕天使(ルシファー)


 秩序を忘れた営み。


蒲公英(たんぽぽ)


 人がいない観光地。


「モンシロチョウ」


 血に濡れたブランドバッグ。


「作用点」


 誰にも干渉されない環境。


「裸の王様」


 何者でもない、一般通過未成年。



 ~~~



 ハハッ……


 オリジナル『14の言葉』を唱えたところでどうなるわけでもなく……


 どこもかしこも瓦礫(がれき)の山。マネキン廃棄場かってぐらい死体が転がっている。人がゴミのようだ……!


 そこら中に血の池ができてる。割と履き始めのシューズだったんだけどな。血泥で真っ黒けっけ。


 何日歩いたっけ……

 スクリーンタイムが0になる日が来るなんて。

 当選地獄にこんな形で開放されるとは思わなかったなぁ。

 夏アニメ、あと1ヶ月で終わるのに……よりにもよって話題作がいくつもある時に限って……


 最高に最悪。


 私に伸びていた影が遠のいたから、後ろを振り向く。


「センセー……? 疲れちゃった?」


 道路のど真ん中に、何も言わずに座り込んじゃってる。


 私も隣に座る。

 センセーの頭が肩に乗る。


 もう、年齢とか、職業とか関係なくなっちゃった。


 空を見上げる。

 マジで光害ってヤバかったんだな。

 一等星だけじゃない、光の粒も黒い海に漂っている。


 あーーー……

 目に入っちゃった。

 見ない方が無理って話だよね。


 月。


 真ん丸のきれいな夜の灯。


 なのに、おかしいよね?


 もう何日も夜を過ぎている。


 それでも、形は一切変わらない。


 地上は何もかもひっくり返ったってのに、空に張り付く月輪(がちりん)は1ミリも歪まない。


 満月を、悪夢の象徴に据える日が来るなんて……


 


 ワッ! ダッ! ファーーーーーーーッ!!!

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