【芸術は】ほら、オタクの義務教育だぞ【爆発だ】
東京駅前ダンジョン下層10層のボス部屋に辿り着いた。道中の魔物は無視したけど。それでも近づいてくるバカはいるのでそういう手合いは俺に衝突して逆に弾かれるわけだが。
「じゃあ、ボス行く。Are you ready?」
:ビビったw
:急にネイティブ英語喋りだすやんww
:できてるよ…
このボスの扉嫌い。基本的に複数人で開ける前提なのか一人だとそれなりに重い。憑依状態だと大なり小なり身体能力上がってるから開くけども。
(いや、これお主の素の力で開くじゃろーよ。半妖の時点で人間よか強いんじゃからの。)
ご先祖の指摘は知らないふりをする。図星だから。
「ここのボスはゴクラクサワガニ。バカでかい蟹。厄介なのは腕を振るった時に同時に散布される睡眠効果のある粉。吸ったら終わり。永遠に幸福な夢を見ながら蟹の養分にされるらしい。」
:さっきもそうだけどさぁ…さっきからミスったら一撃即死なのは何?
:下層だぞ。そりゃダンジョンも消えたくないから全力で殺しに来るだろ
:なんでそんなこと知ってるん?
「初見のボスは倒せば攻略情報が探索者証に刻まれる。探協で閲覧可能。」
:この人一体どんくらいの下層以降のボスの情報持ってるんですかね…?
:軽く未発表のだけで20はいそう。
ノーコメント。ただ確実に50以上はあるとだけ言っておく。
(東京周辺のダンジョンの下層は制覇済みじゃからなわっちら)
まぁ、そんな爆弾投げる必要ない。…必要に駆られない限りは。
:うーん白狐さんだし50はあるんじゃないかしら。
:今ビクッとしたぞこの人
:ピンポイントで当てちゃった?
:ピンポイントで当てた記念にお面取って♡
「それは無理。死ぬ。」
:あら残念♡
ドゴォン!!
ボスのお出まし。周囲に銀色の粉が舞っている。よく見れば分かるけど粒子がかなり細かい。長時間戦闘は普通に危険。段々逃げ場がなくなるね。
:これが睡眠薬ばら撒く蟹ですか…
:サワガニかコレ?モズクガニじゃね?
:蟹の種類とか分からんし魔物だからな適当なんでしょ
:流石に喋ったら白狐さんでもヤバいんだな
「いや?粉の状態異常はほぼ効かない。」
:あなた人間ですよね?
:半妖だぞ
:そうだった!
:半妖も立派な人類だぞ。人間という区分からは外れるかもだが
憑依状態は状態異常耐性も上がる。ちなみにモエは火属性なのでねむりごなもどくのこなもしびれごなも効かない。実質防塵ゴーグル持ち。
(今回の蟹からしてみればわっちら突如現れた天敵じゃよなぁ…南無。)
妖怪が南無阿弥陀仏唱えて良いのか?
(ええんじゃ!信教の類とは無縁じゃ!)
そう……ま、ご先祖が良いなら良い。
「んー。どうやって倒したら綺麗だと思う?」
:知らねぇよw
:なんか余裕そうだなw
:倒し方考える暇がある時点でな
「【召喚】フウ。」「こっこーん!」
ちょっと検証したいことが出来たのでフウに協力を仰ぐ。
:なんだこの狐⁉
:前回実体化のチャンスがなかったフウちゃんじゃないか!!
:教えてエロい人
:白狐さん有識者の人ー?
視聴者に解説されるのはなんか癪。俺が説明する
「俺のユニークスキル。自らの魔力に属性を付けて眷属の子狐として召喚できる。自我もあるから自己判断してくれる頼れるお供。あと、今の俺に赤いメッシュがあるのもスキル。眷属を自分に憑依させてその属性の力を得る。」
:確かに有識者w
:本人だからなw
:相手の攻撃を避けながらでなぜコメントに反応できるのか(困惑)
@友人A:ちなみにこいつはユニークスキル以外は身につけられないのです。
:えっ、何それは…
弱点バラされた。弱点じゃないけど。むしろユニークスキルはスキルを封印するスキルの対象にもならないから普通のスキルがないことは何の弱点でもない。
(いやー、お主のスキル内容なー。わっちの力が強く出たからのー。他のスキルが入り込む余地がないのじゃー。)
ふむ。じゃあ葵(妹)のスキルも同じなん?
(似たようなものじゃな。)
「本当のこと。なんかユニークで枠がいっぱいらしい。」
:マジかよ…
:余計に白狐さんのユニークの強さが際立ってるやんな
:今のところボスの攻撃よけてるだけだな。やっぱ倒せないのか?
:いや白狐さん新規さんの質問に答えてたからね。これからでしょ
おっと。検証の途中だった。
「フウ。あのボスの粉、地面に落ちてるやつ集めて。」「こここーん!」
フウの一鳴きで俺の足元に蟹の粉が集まった。
:ボスの粉集めてどうするんだ?
@受付お姉さん:そういえば白狐さんは今火属性でしたね
:粉…火…あっ、ふーん(察し)
視聴者の中にはこれからやる検証の内容に察しがついた人もいるみたいだ。
(まぁ割と知っとる者も多い事象じゃろうからの~)
眠り粉に火をつけるとすぐさま燃焼した。この速度で燃焼するなら粉塵爆発いけるな。空間は広いけどカイで限定すればいいし。
:すっごい燃えましたねぇ!
:まっまさかっ!彼がやろうとしているのはオタクの教養義務の『アレ』だってのかァ~~?
:しかしこの空間ではいささか広すぎるんじゃあないかな?
:???「関係ない。行け。」
:なんかボーボボのCVの声がしそう
「ありがとうフウ。また呼ぶ。【召喚】カイ」「ここーん!」
:あっ、もう確定ですねくぉれは
「カイ、小さな結界をいくつか作ってその中にボスの粉塵を集めて。」「こーんこーん!」
俺がボスの腕振り下ろしを誘発して躱す。その後カイが結界で粉を集めてくれる。それを繰り返すこと8回。
「炎刃」
手刀で炎を刃を飛ばしてボスにダメージを与える。そうするとこいつは仕切り直しをするために泡を吹いて一旦姿を眩ませる。その泡を利用する。
:うおっ、泡吹いてきた!
:コイツ、姿を眩ませる気だな!
:一発軽い攻撃を与えてこれだろ?
:コイツも大概クソボスだな
:相手が粉吸うのを待つため芋ってんじゃねぇぞファッキンクラブ!
泡が奴の姿を覆い隠せるくらい広がったら結界を投げる。投げる。投げる。同時に燃やすことも忘れずに。そして投げ終わったタイミングで…
「カイ、今!」「こんっ!」
一斉に結界を解除する。そして今度は俺を守る結界をカイに貼ってもらう。世界が灼熱に染まった。ちりちりと肌を焼く感覚と耳鳴りがつんざく。…と普通の人間ならなるだろう。しかーし、
(カイの結界は防音も完璧じゃ!)
そのとーり!つまり俺は元気です。
:音聞こえないな?
:多分防音入ってる
:はえー、炎の中ってこんなになってるんすね
:たとえ火の中水の中って大変だねー
爆炎が晴れた時有ったのは……こぶし大の透明度の高い魔石と身がぎっしり詰まった脚が4本。しかも焼きガニに料理済み。
:うわっ、うまそー!
:涎が止まらん…
:クソボスを乗り越えた者にのみ許される晩餐ですね間違いない。
:これも妹さんに食わせるんだろ?俺は詳しいんだ。
「もちろん。ダンジョン食材は妹のために採ってる。」
素材回収したし、次!今度こそ本題の深層観光に行く。
:皆さんお忘れですか?これも本題じゃなんですよ。
:そうだった!
:深層観光がメインなんだよなw
眷属ちゃん達の属性攻撃の他に出来ること
モエ:回復 ホウ:索敵 フウ:攪乱 ライ:磁力の付与 ジジ:物質形成 カイ:亜空間収納




