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像が語る口はない

大変申し訳ありませんでした。

えっと......本編どうぞ!


 「お客さん、できましたよ」


 防具屋に陳列されている防具類を見ていた私はカウンターの奥からNPCが顔を出した。

 現物を直接持ってくるのではなく、自動的に私のストレージへ入る。



 ・緑鬼の衣装



 『オニキス・オンライン』の初期職業でも多少見た目に差異があっても制限がない防具。魔法使いの場合は頭までスッポリ覆うのができるフード付きローブ。VIT値が少し上がり、女性プレイヤーが着用するならCHR値も上がる装備品。ちなみに剣士の場合は腰の位置までの外套(がいとう)とかになる。AGI値とVIT値が上がる補正がされるとか。


 実は、『緑鬼の衣装』は防具屋でも購入できるけど、一から生産すると追加スキルが手に入る。


燃やす命(テンション)

 ・戦闘開始時、全ステータスが上昇。時間は120秒。



 序盤に自分や味方にバフするスキルや魔法を覚えている人は少ない。なので、初めは好んで使用される。

 ただ色合いが洞窟に棲んでいるゴブリントロールが素材もとなので濃い緑色となっている。


 街中なら多少は目につく。一方、森の中に入るもんなら同化しているから見つけにくい。過去に森で採取していたプレイヤーが別のプレイヤーに背中から一突きされた事案が多発したとか。


 真相は草むらが動きモンスターが飛び出し、襲ってくると思ったから攻撃しただったらしい。今は修正されて森の中でも見分けが付く仕様に変更されている。今から外に出る予定の私は安心して『緑鬼の衣装』装備を着れれる。

 いやぁ〜 良かったよ!




 〜装備欄〜

 頭:なし→緑鬼のローブ(フード)

 上半身:見習い魔法使いのローブ→緑鬼のローブ

 下半身:見習い魔法使いのスカート→緑鬼のスカート

 足:未熟者の靴→見習いの革靴





 装備を新調した私は酒場へ向かうために足を進める。酒場に行く理由はたった一つ。


「貴女がオフィュキュースさんですか?」


 酒場の奥。飲んだくれているお婆さんに話かける。


「なんだい、乳臭いガキ」




 初対面で相手に”乳臭いガキ”を言い放つのは何かと問題があると思う。実は私だけの特定行動ではなく。クエストを受注したプレイヤー全てに適用されている。なのでオフィュキュースの言動は共有認識でもあった。

 私とオフィ婆の間に入ってきたのは酒場の主人だった。面倒見がよいおじさんの印象。

「すまないね。オフィさんが普段占いで使用する道具を魔物に奪われたんだ」


「なんでモンスターがオフィュキュースさんの道具を奪う必要があるんですか?」


「彼女の占いが知性ある魔物には脅威らしい。占えば100%当たるからね」


 おぉ!! なんだろう……奇妙な感覚。相手がNPCでも自然と会話ができている。

 やったよ、アクイローネ!!! 私は少し前進したよぉおおお!!!


 あぁ!! ちなみにアクイローネはログアウトしたよ。なんでも、もうすぐ推しのVtuberの配信があるとかで……



「ふん。全く物好きだね、やれるもんならやってもらおうじゃない」


 《【オフィ婆の占い】を開始しますか。はい いいえ》


 なんか……話が進んだ。

 私は《はい》を押し、クエストを受注した。


 《プレイヤー:ユミナが回収しないといけない大アルカナのタロットカード》

 ・『世界』回収済

 ・『星』未回収


 良し!! アクイローネのお陰で『世界』は回収済。で、残りの『星』を入手するには。暗然(あんぜん)の洞窟にいた5メートルあるゴブリンとトロールが融合した見た目のモンスターがいる。ゴブリントロールを倒さないといけない入手できない。しかも、タロットカードは低確率でドロップのオマケ付き。



 回復アイテムを買い揃え、いざ再び『暗然(あんぜん)の洞窟』へ










 外に出る門に向かいながら最初の街である『スーリ』の中央を歩いていた。付近に噴水公園がある。


「大きな石像……!?」


 私は噴水の近くに剣を構えている石像を見て、呟いた。

 騎士鎧を着た女性の像。緊迫した目つきで今にも動き出し、私に飛びかかる感じがしていた。

 石像の下にある石台には名前が刻まれていた。しかし、汚れや削りが目立っているので一文字も見えない状態であった。



 私はオニキス・オンラインには存在しない宗教、違うが石像の前で手を合わし、祈った。


「石像さん、無事にクエストを達成できますように。後……義姉と仲良くなれますように」


 私は祈り終え、歩き出した。

 そして、周りは静観に戻る————————————















「…………………………………………だれか」


 何者かの悲痛な叫び声が聞こえた。しかし誰も気に留める素振りは一切なかった。

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