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興奮する属性?

「これでクエスト......完了か〜」


 その後もヴェロニカとエマと船内を見て回り部屋に戻っていた。途中他の候補者と遭遇イベントがあったけど、事なきを得た。他の候補者もプレイヤーと協力関係を結んでいた。まさか、シューティング・スター全員がジル・シャルロッテという候補者と共に行動しているとは......

 2人が悪魔と契約していると同じように残り3人も悪魔と契約を結んでいた。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


  2.アガレス:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

  6.ヴァレフォール:悪魔の護謨(イーヴィルラバー):提案中

  25.グラシャラボラス:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

  41.フォカロル:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

  56.グレモリー:悪魔の彫像(イーヴィルフィギュア):契約済

  62.ウァラク:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

  70.セーレ:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中

  71.ダンタリオン:悪魔の欲板(イーヴィルスタンド):交渉中


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 何故か3人の悪魔からも悪魔の欲板(イーヴィルスタンド)を入手に成功した。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 聖女系統クエスト


 ・《聖女候補ヴェロニカ・アーミサとの船内デート》:クリア


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 聖女系統クエスト


 ・《聖女候補エマ・クラユイとの船内デート》:クリア


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「私が言えたことじゃないけど、デートコース最悪だったと思うけど」


「そんなことございません。楽しかったです!」


「エマも!」


「二人が喜んでくれたのなら、幸いだけど」


「わたしたちは船を降りてから本格的に敵になります」


 そっか......今回の豪華客船でのパーティーは聖女を決めるイベントの前夜祭みたいなもの。

 二人は聖女になるために行動を起こす。


「最後に同姓代と楽しむ。今しかない!」


「そっか〜 二人とも......頑張って!」


「はい!」


「あ〜りがとう!」


 それぞれの部屋に入るエマとヴェロニカ。着いていく悪魔二人。


「ねぇ、アガレス。セーレ」


()()()()()()、分かっておりますよ」


「エマ様は僕が必ず守るよ」


「ごめんね、()()()()()()()()()から」


 扉が完全に閉まった。静寂漂う。


「さて、と......出てきても良いよ〜」


 私の言葉が合図になったのか、廊下にゾロゾロと表す人、人......人の壁。


「意外でしたね」


「そうね〜 こういう輩は問答無用で仕掛けてくると思ったけど〜」


 全員、敵。

 既に武器を装備していたスコーピオンとリブラ。



「アニモシティ家の組員ね」


 厳つい(NPC)たち。彼らの身体の一部に花のタトゥーが刻まれていた。


「スイレンね......良い意味で使っていると信じたいわ」


「スコーピオン。事前情報で”なし”と判断したではありませんか」



 怒龍の籠手(レイジング・ブースト)転輪の翠蹴(ラテラルアーク)を装備。


肉塊(サンドバック)になりたい奴から来なさいッ!」


 挑発、ニヤリ顔。

 私の顔が相当お気に召さなかったのか、早歩きになっていた———私たちを殺す勢いで。


(みんな、気を付けなさい)







◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 アシリアは仕事を終えた。

 外に出る。無意識に汗が出ていた。冷や汗だった。


「あの......これは」


 ヴァルゴが拳を引く。今し方、最後の敵を片したばかりの様子。


「お仕事は?」


「あ、は、はい。無事に終わりました」


「お疲れ様です、アシリア」


「私よりも......ヴァルゴは」


「私は問題ありません。この数、運動にもなりません」


 廊下。10名のプレイヤーで全員【断抹魔(だんまつま)】のメンバー。再起不能になっている人で移動が困難となっていた。ヴァルゴの周りだけ僅かばかりの空間があるくらい。


「いつもの武器は使わなかったのですか?」


彼岸の星剣(ノヴァ・ブラッド)赫岸の星劍(デモニック・ステラ)ですか。空間に余裕がありますが、隙がデカい。なので、素手で蹴散らしました」


「ヴァルゴなら、剣を抜いた瞬間を見せないまま斬っていると」


「その場合、船ごとサイコロ状に斬りますよ」


 アシリアが倒れている人々に近づく。


「全員気絶はしている。けど、油断は禁物」


「わ、分かっております」


 観察するアシリア。


「アニモシティ家の組員ではない。特徴的なスイレンの刺青がない......」


「旅人さんたちですね。結構な()る人たちのようです」


「武器を持っていれば優位に立てると踏んでいる脆弱な輩です」


「なんか......怒っています?」


「出会って早々に、『俺の悪魔になれ』とか戯言を一斉に言われたので」


「......モテる人の運命ですね!!」


「そのニヤケ面を変形させましょうか? ま、それは置いといて......私が悪魔だと知れ渡っています。72柱の誰かが言いふらしている説が濃厚」


「ヴァルゴは元悪魔さんなのに......」


「お嬢様と同じ種は、元悪魔でも良いみたいです。私の悪魔の彫像(イーヴィルフィギュア)が欲しいだけの様ですし」


「”契約”で......それで告白めいた言葉を言うのですね」


「ハァ〜 ウザい......今からでも惨殺———」


「其れはダメです」


 二人の会話を掻き消す勢いの足音。第二陣が到着した。


「アシリアが外に出てては、取れる手段が限られますね」


「私も戦います」


「駄目っ! アシリアは警護対象。私の側から離れないでください」


「わ、わかりました......ありがとう」


「ハァ〜 仕方がありませんね............非常に不本意ですが、実はお嬢様に教えてもらった妙技(ワザ)を試すとしましょう。少し楽しみな自分がいます〜」


 嫌そうな顔から早変わり。随分誇らしい表情のヴァルゴになっていた。自分の知らない知識を知れて嬉しい子どもみたいだった。


「それ、大丈夫な技ですか」


「心配ご無用。アシリアも使える簡単な言葉です」


「”言葉”ですか??」


「この()()を人に言えば、一部の特殊人間以外は撃沈できる魔法の言葉です」


 アシリアの興味が高まる。


「アシリアの命を狙っている人間の皆さんですね............」



「情報通りだな......アンタが悪魔だって」

「悪魔との契約の流れは攻略サイトで公開されているからな」

「悪魔契約を先んじて結ぶのは俺だ」

「百合姫は成功してるだろ」

「アレは対象外」

「他悪魔の出現率が低い。一番目立つ奴が狙い目」

「ヴァルゴ様のフィギュアとか最高だわ!!」

「直接、触れれなくてもフィギュアならイケるぜ」



 8名男性、2名女性。途中からの会話が理解出来ずにいたNPC(アシリア)


 ヴァルゴが咳払いを一回。


「皆さんの中には私と悪魔契約を結びたい人たちがいると存じております。ですが———」


 左手の薬指を前に出す。


「私、悪魔以前に———こう見えて()()なのです。皆さんは()()()()()()()()()()()?」


 10名のプレイヤー。雷魔法を受けていないにも関わらず、身体中に電撃が走る。

 身体が耐えきれず、その場に倒れ込んだ。


「10人中8人撃沈。まずまずの成果です!」


「凄い、しか言えません」


「で———」


 隙が生まれた残り2名の敵。肉薄して相手に攻撃の出させる余裕すら与えないヴァルゴのパンチ。拳の動きが見えない速さ。拳の軌道すら予想できないスピード。殴られた人たちの、顔に、身体にパンチ跡がくっきり、と見える状態で伏せた敵襲の二人。


 振り向き、ピースサインを出すヴァルゴ。


「この二人はどうして平然としていたのでしょうか?」


「お嬢様曰く、羞恥心に耐え切った人は『()()()()』らしいです」


「????????」


「他人の妻に興奮するユニークな方々が一定数存在するとか」


「????????????? は、はぁ〜」


「未婚の女性よりも人妻に魅力を感じるらしいです。背徳感も味わえるとか言っていましたね」


「え、え———っと???????????」


「例を挙げると、お嬢様が結婚していない私たちに一切欲情せず、マリア(吸血鬼の国の女王)に大欲情している、です」


 歩き出すヴァルゴとアシリア。


「私たち、結婚するべきじゃなかった様ですね」


「私はお嬢様以外と結婚する理由、ありませんので」


「私だって......同じ、です。ユミナは他に何を言っていたのですか?」


「お嬢様曰く、『人妻とヤれる』、『寝取られ』とか想像している輩もいるとか。言葉は良く分かりませんが......」


「もう......結構です。少し夜風が欲しいです」


「もう直ぐ夜ですね」


 2.アガレス→→契約済:人間種:ヴェロニカ・アーミサ

 41.フォカロル→→契約済:人間種:ナタリー

 56.グレモリー→→契約済:プレイヤー名:ユミナ

 62.ウァラク→→契約済:人間種:ロゼット・キフォドーア

 70.セーレ→→契約済:人間種:エマ・クラユイ

 71.ダンタリオン→→契約済:人間種:ジル・シャルロッテ


そうだよな、二人って人妻だったわw

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