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ソロプレイ中に人外NPCを助けたら、女型ユニークモンスターだけに囲まれるVR女王に就任した件  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【2章:【 】】
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従者を縛れるのは王様の特権

 


 私の呼び掛けに応える女帝さん。


「あれ? ユミナさん??」


 女帝さんも何故知り合いがこのパーティー会場にいるのか、少し驚いていた。

 女帝さんの返答。黒服マッチョ全員が青ざめる。警護中の黒服マッチョは一斉に会釈する。綺麗で乱れがまったくないお辞儀。


「「「「「お久しぶりです。ユミナ様!!!!!!!!!!!!」」」」」


 体育会系の人たちと同じくらいの声量で挨拶されました......


(鼓膜が破けそうな威力......)


 筋肉の圧は会釈したことで解放され、中心にいた人物が全身見えるようになった。


「やっぱり、ヴェラだ!!!!」


 突然の再会。世間で【裏社会の女帝】と呼ばれているカジノのオーナーは、私が以前知り合ったNPCだった。


「お久しぶりです、ユミナさん!!」

「ヴェラこそ、久しぶり!!」


 私たちは抱きしめ合った。周囲が騒がしい。


「あなた達、いつまで会釈しているつもりよ」


 ヴェラは護衛の黒服軍団に投げかけた。

 確かに、妙ね。お互い挨拶は済んでいる。護衛の仕事に戻ってもいいと思う。

 けど屈強な男達はずっとお辞儀していた。


 うん? ............良く見ると震えてる??

 ビクビクしてるのか???


 私に気づかなかっただけで???

 生憎、マッチョたちと深く話した記憶はない。それこそヴェラの部屋で少し会話した程度。


「ねぇ、3人とも」


 ビクッとするヴァルゴ、アリエス、レオ。


「一体何した??」


 私の作り笑顔は3人が自白するのに最も有効な手段。

 それぞれ白状した。


「お嬢様......2人がお嬢様に対して一芝居うったのは覚えておりますか」


「そんな事もあったわね。お仕置きとして正座中に巨大貝殻をプレゼントしたっけ〜」


「実は......お嬢様が部屋を出てすぐ......私が二人の作戦を看破しまして」


「流石ね......私はすっかり騙されたけど」


 自身の手をコネコネしてるアリエス。


「えーっと。アタシたち3人。()()()()()()()をしました」


 頬をかくレオ。

 いつの間にか人型に戻ってた......


「結構ヒートアップしてな......ヴェラの部屋で戦闘しちゃった」


「あーなるほどね......」


 大体理解した。要するに3人の、星霊の日常を繰り広げた。爆発して即殺し合い。

 星霊の戦闘をマジかで目撃したヴェラと黒服さん達。ヴェラは今まで通り接してくれる。(裏社会の女帝の肩書きがあるから他の組に舐められないための演技だと思う)

 黒服さん達は今でも、星霊は恐怖の対象なんだろう。自然と腰が低くなっている。


 ため息を吐く。黒服さん達に話しかけた。


「大丈夫ですよ、皆さん」


 少しずつ顔を上げる黒服さん達。


「3人にはあとで、キツいお仕置きしますので。皆さんには危害を加えません」


「「「ユミナ様」」」


「安心して、ヴェラの警護を続けてください」


「「「はっ!!!!」」」


 マッチョたちから非常に敬愛に満ちた笑顔を貰った。

 うん。解決!


「あの〜ユミナ様......」


「私ね。一つ願望があるのよ」


「が、願望......それはなんだ?」


()()()()()()()()の」


「お、お嬢様!?!?!?!??!」


「みんな私の従者だし、基本私に逆らわないじゃん」


「オイ......っ!!?」


「もうしません......」


「お嬢様。ここは冷静になってください」


「そ、そうだ。周りを見てみろ」


「そうです。皆様、奇異な目を向けています」


「アシリアも顔を引き攣ってます......だから!!?」


「............ま、いいか。()()()の為に取っておこう」



「「「申し訳ございませんでした」」」





「レオお姐様!!」


 あー君もか......ヴェラくん。レオを見る顔が完全に乙女になってる。

 何故か後ろから殺気が。アクエリアスかな......


 疲弊しっ切ってるレオがヴェラに言う。


「なぁ、酒持ってねぇか。度数高め。記憶を消せるレベルの」


「はい。私の部屋に常備しております♡」


「ユミナ。酒呑んでいいか」


「......? 別に良いよ!」


「もし宜しければ、ユミナさんも私の部屋に来ませんか?」


「え!? でも......」


「アシリア様も良ければ」



 耳打ちするヴェラ。


()のお話もできるかと」


「......分かったわ! アシリアを呼んでくるよ」











 聖女専用スペースに戻った。


「ねぇ、イモナちゃん!!!」


「い、一旦落ち着いて......」


 眼が怖い。圧が重い。殺気だけで人を殺せそう。


「誰よ。あの女豹(オンナ)!!!!」


「カジノのオーナー。以前知り合ったの」


「なんで、レオ(お姉ちゃん)を”お姐様”と呼んでいるのよ」


「ヴェラの大切な物をレオが取り返したのよ。きっとその出来事でレオに対して乙女になってるんじゃない、詳しくは知らないけど」


「私のレオ(お姉ちゃん)を......レオ(お姉ちゃん)は誰にも渡さない。レオ(お姉ちゃん)をずっと見てきたのは私なのよ...」


 アクエリアス。ここにきてヤンデレ属性も持っていたとは......

 私の従者は属性に事欠かないな〜


「アシリア。今からヴェラの部屋に行こう」



 目を見開くアシリア。


「い、今からですか!!?」


「あー少し待ってて」


 ヴェロニカとエマの席へ歩く。残りの候補者にも挨拶したいが、今は二人に用事がある。


「ヴェロニカ!! エマ!!」


「「ユミナさん??」」


「急にごめんね。所でアシリアはずっと会場(パーティー)にいないといけない?」



 ヴェロニカが言う。


「大丈夫かと」


 エマが言う。


「この会場(パーティー)の主役はエマたち!」


「じゃあ、アシリアが途中で退席しても問題ない?」


「うん!」


「開会式の演説も終わりましたし、このパーティーもアシリアさんはお食事だけがメインですので......」


「了解。申し訳ないけど、私とアシリアは部屋に戻るよ」


「分かりました。おやすみなさいませ」


「分かった! じゃあね!!!」



「ユミナさん!」


 ヴァロニカが近づいてきた。


「どうしたの?」


「明日、お時間を頂けませんか?」


「......? 良いけど......」


「ありがとうございます。明日(あす)部屋にお伺いします」



 時間差でエマも近寄ってきた。


「あの〜 ユミナさん」


「エマも私に用事?」


「......実は折言ってお話したい事が」


「良いけど。緊急?」


「いえ、明日でも大丈夫です」


「分かったわ! 明日会おうね」


「ありがとう! 明日(あした)、部屋に行きます!!」


 二人の(イベント)ってなんだろう?



「アシリア。行こうか!」


「まったく、もう〜 あなたは〜」


「ここよりは安全かもよ」


 こうして私たちはヴェラの部屋へ移動することになった

いつか縛れると良いね~

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