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ソロプレイ中に人外NPCを助けたら、女型ユニークモンスターだけに囲まれるVR女王に就任した件  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【1章:アグネス女学園の乙女生活】
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何か大事な事を忘れている気がする......今の私は分からないから、任せるよ、未来の私

ユミナちゃんさぁ~ あの約束を忘れるとは......

 

 朝。理事長へ挨拶を済ませ、学園を去ることにした。もっと居たい気持ちはあった。だが、やらなければいけない事がたくさんある。最後にシフォン生徒会長や監督生たちと少し雑談して学園の門をくぐった。


「皆さん、付き物が取れたみたいに明るくなりましたね」


「元々が明るい人たちなんだよ。陽キャ恐るべし」


「ヨウキャ?」


「とにかく元気で明るい人たちのこと。そして誰よりも優しく頼りになる、かな〜」


「そうなのですね」


「”何かありましたら、私たちの親を頼ってください”と言われた時は驚きましたが......」


「せめてモノのお詫びじゃないかな〜」


 親たちも可愛い娘からのお願いは無視しないだろう。もし何かあれば頼ることにする。



 坂を下る道中。私はずっと考えていた。


「う〜〜ん」


「何を悩んでいるのですか、ユミナ様?」


()()()()()()()気がするのよね〜」


 私の言葉に3人も考え始める。


「事件は解決しました」


 リーナが言う。


「クイーン様との対応も完璧に成し遂げました」


 カプリコーンが言う。


 二人が言った内容。間違ってはいないけど......

 モヤモヤが消えない。何か重大な事が残っているはず......

 ()()()()()()()()()()()()()()()()が............


「もしかして、」


 ヴァルゴが閃いた。


「【メイデンの塔】の攻略じゃないですか?」


 2人が”それだ”みたいなリアクションを出す。


「あーそっか。【メイデンの塔】か〜」


 確かに【初心者ダンジョン】をクリアした。けど、色々イベント続きで【メイデンの塔】の攻略を行っていなかった。プレイヤーがアグネス女学園に出入り自由。なので自分のペースでダンジョンを攻略できる。嬉しい仕様。何故ならば暫くアグネス女学園には行きたくない気持ちは少なからずある。


 あれだけ女子生徒達から大量のラヴコール。【メイデンの塔】のダンジョン攻略に支障をきたす。黄色歓声で攻略に集中できないとか。私と結婚を前提に付き合ってくださいとか。


「【メイデンの塔】はいつか完走する方針にしよう」


 抱きつくヴァルゴ。


「大丈夫です。お嬢様なら余裕ですよ」


「ヴァルゴのお墨付きは嬉しい。でも、ダンジョンを甘く見ると痛い目に遭うかも」


「心配性ですね。私だって完全攻略したんですから楽勝ですよ」


「へぇー......完全攻略?? いつ」


「初日の訓練授業で」


 思考を停止。まぁ、はい......


「じゃあ、ヴァルゴ抜きで3人で攻略しようか」


 リーナとカプリコーンはうなづく。


「酷くないですか!?!??」


「ヴァルゴ君。自分の行いを胸に手を置いて思い出してください。分かるまで連れて行きません」


 ヴァルゴの唸り声を聞きながら坂を降っていく。

 ヴァルゴが【メイデンの塔】の話題を出した。それでも私の中では霧が晴れなかった。何かが腑に落ちない。


 背中が重い。乳圧が凄い。気にしたら負けだもん〜


「そうか! 気にしなければいいのか!」


 思い出せない内容。そこまで重要ではない。そうだよ、色々気が張っていたから余計な考えもしていたのだろう。



【ワゾー】の街が見えてきた。


「帰ってベットに寝転がろう」


 やる事リストを更新。今日はひたすらダラける。

 もしも、重要な事があるなら。


「未来の私が解決してくれる!」


 今のユミナ()では無理。頼むよ、未来のユミナ()




























 恨むぞ、過去のユミナ(わたしぃー!!?)


 私、ヴァルゴ、カプリコーン、リーナ。アグネス女学園から帰還した4人は現在、正座していた。


 ボルス城、玉座の間。


 王様の椅子。つまり私の椅子に座っている少女がいる。少女はグラスに入っている大人な葡萄のジュースを一気にグビグビっ、飲み干す。空のワイングラスに飲み物が注がれる。クラス......裏切ったわね。てか、クラスが持ってるワイン。高級品じゃん!!? 後でレオとタウロスに怒られるぞ......


「まずは事件解決おめでとうございます。事件の詳細は先程聞きました」


 アシリアが事件の詳細が記載しれているレポートをひらひらと動かしていた。

 女上司に企画書をボツにされ、説教されている後輩の気持ちなのかな......


「理事長や学園の生徒から詳しい事件の内容を聴きました。確かに犯人さんが行った事は許されるものではありません。しかし私も一歩間違っていたら犯人さんと同じ行動を取っていたかもしれません。複雑ですね、人に恋をするのは......」


 アシリアさん、自分の行動思い返して。貴女、12の街にいるほとんどの貴族や聖教教会を征服したでしょう?

 一歩どころか一万歩オカシナ行動取っていたよね。ま、口が裂けても言わないけど......


 後アシリアさん、達観しすぎじゃありませんか?

 貴女結婚して2ヶ月も経ってないよ......




「で、」


 威圧が降り注ぐ。目を合わせれない。汗が止まらない。生きた心地がしない。


「私、言いませんでしたか?」


 作り笑顔は満面。容姿も声も可愛い。でも、人を瞬間的に凍らせる声質だった。

 私たち4人以外もアシリアに恐れ慄いていた。


「『相手に思わせ振りな言動は避けてください』と念を推した筈ですが......」


「あ、いやぁー.........そのぉ~」


 言葉が出ない。言い訳も思い付かない......


「アシリア」


 ヴァルゴが声を出す。


「確かに私達の行動は軽率でした。しかし、彼女たちは子どもではありません。もしもお嬢様を忘れられないのも、また人生。淡い恋だと諦め成長するのも彼女たちの人生です。少し彼女たちを見守って上げてください」


 目を見開き、ぽかーんとした顔を出すアシリア。



 玉座の間は静寂につつまれた。

 椅子からアシリアが立ち上がる。


 階段を下り、正座中のヴァルゴの元へ。


「ヴァルゴ......」


 良い雰囲気で終わる展開。普通なら......


















「アンタが一番の悪だぁぁぁああああ!!!!」


 胸ぐらを掴み、ヴァルゴの身体を激しく揺らす。


「アァアァアシシシィイリリリィアァァァァ、落、ち、着、い、てぇええ!!」


 アシリアは絶賛興奮気味。掴む力が徐々に増していく。


「貴女を忘れられない女子生徒は全員です。結婚破棄宣言寸前の子まで出たんですよ。理解していますかぁぁああああ!!!!」


「く、くるしい......」


 バインバイン!


「因みにユミナのことを忘れられない生徒は9割です。ユミナも同罪です。後で刑を執行します。結論、オマエ ガ アク ダァアアアア!!!!!」


 アシリアが悪魔に見えた。

 それか迫り来る悪夢の化身。良い子は観ちゃダメなヤツ。




「「「うわぁ~」」」


 私とカプリコーン、リーナは呆れた表情になっていた。と同時に私は分かった。


(なるほど......私もあんな感じだったんだ)


 初めの頃のアグネス女学園の正門事件。被害者ユミナ()を第三者目線で観ると今のヴァルゴとアシリアの状況だもん。納得してしまう。


 ジィ~


 現在玉座の間はカオスな空間だ。一つは絶賛キャットファイトに興じている嫁々。


 もう一つは、私の後方斜め。南東かな~


 レオ:『なぁ、アイツの云う人生ってなんだ?』

 タウロス:『さっぱりだ。アイツの言った内容、100%わからん』

 アリエス:『きっとあたしたちには解き明かせない難問です』

 スコーピオン:『この世に解明出来ない事象はないわ。早速、研究を開始しましょう』

 キャンサー:『私も協力します、スコーピオン』

 ピスケス:『ボクは深海生物たちに聞いてみるよ』

 アクエリアス:『じゃあ、ファンの子や海の子達にアンケートしようかしら~』

 リブラ:『では、我々は陸ですね』

 サジタリウス:『何徹します?』



 ヴァルゴとカプリコーンを除く9人の星霊が体育座りで円を形成。その表情は虚無と理解に苦しむだった。



「お待たせしました......ユミナ」


「ひぃ!!?」


 真正面にアシリアの顔。いつまでも()()だった。

 圧がスゴい......


「ユミナに刑を執行します」


「生き埋めの刑ですか?」


「違います」


「火炙りの刑ですか?」


「違います」


「ギロチンの刑ですか?」


「違います」


「死刑ですか?」


「違います」


「薬物処刑ですか?」


「違います」


「公開首吊り処刑ですか?」


「一度処刑から離れてください」


 懐から何かを取り出すアシリア。なんだ、チャカか!!? 至近距離からのヘッドショット......薬莢は拾わないでね、プロの人扱いされそうだから......


 いや、違った......白い封筒?


 凝った装飾の封筒を貰う。開けると中には......招待状?




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


      インペリアル・アペクス号


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 豪華客船のチケット。インペリアル・アペクス号って、十二番目の街:【サングリエ】の港に停泊していて、選ばれた人物しか滞在を許されない巨大客船。基本は大貴族しか入れず、プレイヤーは貴族に気に入られても一番下のフロアしか歩けないとか。


 チケットをよく見ると、私がアシリアに渡されたチケットには客室の情報まで記載されていた。私が泊まる予定の客室は一番お金が掛かるお部屋。最上級スイートルーム付きとは!!?


 流石? 現役聖女様。VIP対応されるし、経済力が桁違いだ。本当に私と結婚して良かったのかな。いや、何を弱気になっているユミナ()。私がアシリアを幸せにしないといけないのだ!!!!



「一週間後に次の聖女候補のパーティーが行われます。ユミナには私のパートナーとして出席していだだきます

 」


 ふぅ〜 とりあえず刑は軽めだった。アシリアとパーティーならいくらでも出席するよ!











「ここからが本題です。ユミナには私のパートナー兼私の護衛役を担ってもらいます」


「...............えぇ!?」












 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 1.バアル

 2.アガレス

 3.ヴァサゴ

 4.ガミジン

 5.マルバス

 6.ヴァレフォール→→交渉中:半天使(ハーフエンジェル):奇術師:???

 7.アモン

 8.バルバトル→→交渉中:プレイヤー名:アクイローネ

 9.パイモン

 10.ブエル→→提案中:プレイヤー名:タタコワサ

 11.グシオン

 12.シトリー

 13.ベレト

 14.レラージェ

 15.エリゴス→→交渉中:昆蟲種(インセクター)蜂族(ビー)

 16.ゼパル

 17.ボティス→→交渉中:昆蟲種(インセクター)蟻族(アント)

 18.バティン

 19.サレオス

 20.プールソン

 21.モラクス

 22.イポス

 23.アイム

 24.ナベリウス→→交渉中:昆蟲種(インセクター)鍬形族(スタッグ)

 25.グラシャラボラス→→交渉中:プレイヤー名:ユミナ、クイーン、カステラ

 26.ブネ

 27.ロノウェ

 28.ベリト→→提案中:昆蟲種(インセクター)蝶族(バタフライ)

 29.アスタロト→→交渉中:昆蟲種(インセクター)蟷螂族(マンティス)

 30.フォルネウス→→交渉中:真龍種:海荒狂う邪悪龍(ヤム)

 31.フォラス

 32.アスモデウス

 33.ガープ→→交渉中:昆蟲種(インセクター)蜘蛛族(スパイダー)

 34.フルフル

 35.マルコシアス

 36.ストラス→→提案中:プレイヤー名:ブッシュ、リズム

 37.フェニックス

 38.ハルファス

 39.マルファス→→交渉中:プレイヤー名:(アーキ)天久茶(テクチャー)、え〜ぴぃーだぶりゅー

 40.ラウム

 41.フォカロル

 42.ウェパール

 43.サブナック

 44.シャックス

 45.ヴィネア

 46.ビフロンス

 47.ウヴァル

 48.ハーゲンティ

 49.クロケル

 50.フルカス→→提案中:昆蟲種(インセクター)飛蝗族(ホッパー)

 51.バラム

 52.アロケル

 53.カイム

 54.ムルムル

 55.オロバス

 56.グレモリー→→契約済:プレイヤー名:ユミナ

 57.オセ

 58.アミー

 59.オリアス

 60.ウァプラ

 61.ザガン

 62.ウァラク

 63.アンドラス

 64.フラウロス

 65.アンドレアルフス

 66.キマリス→→提案中:霊体種(ゴースト):亡霊の海賊王:ブルーハート

 67.アムドゥスキアス

 68.ベリアル→→交渉中:昆蟲種(インセクター)兜族(ビートル)

 69.デカラビア

 70.セーレ

 71.ダンタリオン

 72.アンドロマリウス


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この章はここで終わります。ここまでお読み頂きありがとうございます。


再開まで数日位お休みします。


ブックマーク、ページ下の星評価などで応援していただけると嬉しいです!! 

是非、ご協力よろしくお願いします!

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