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見た目は身分証明でもある......限度はあるけど

 目の前で巨躯モンスターが爆ぜた。生々しい表現はされないので代わりに鮮やかなガラスに似た光を帯びて散らばっていく。幻想的で見入ってしまう。



 薄暗がりの洞窟が明るくなる。


「やっと、終わった!!!」


 私の前方には万歳する軽装備の少女。彼女は先ほどまでいた緑灰色のモンスターでもあるゴブリンがいた場所に向かう。そして、ゴブリンが落としたドロップアイテムをそそくさ回収していた。


「一個聞いていいかしらぁ〜 ()()()()()()……」


 私の顔を見ない、()()()()()()。顔を見せてはいないがきっちり反応してくれた。


「何かしら〜 ()()()?」


「そろそろ、ツッコンでもいいかな......」





「ユミナ……敵はいないし、【突進】スキルは魔法使いのユミナには習得は無理だよ。三つ目の街で新たなジョブ追加できる()()殿()って施設があるんだ。大神殿まで待てばね〜 あぁ、でも修練場に行けば初期ジョブならサブジョブとして手に入るか。でも、教官担当のNPCは厳ついし怖いし……」



【突進】は剣士系統が覚えるスキルで直進に突き進むだけのスキル。動き回るモンスターには有効ではない。主に用途は怯んでいるモンスターに当たれば、さらに怯ませる時間を倍増ができる。まれに敵モンスターが麻痺状態になるとか……



「いや、別にスキルの話を言いたいんじゃなくて……」


「あぁ!! ドロップ品の話。大丈夫だよ、ちゃんと分配するから!!」


 今、倒したゴブリンとトロールを融合した見た目の緑色モンスターが落とす素材は序盤のプレイヤーに大いに役に立つらしい。キャラメイクを終えた私は、赤毛の剣士と一緒に狩りをして二時間も経過した。今いる場所は、天然でできた洞窟です。


 お陰で私が必要な分の素材が手に入ったのはありがたい。何分、私はあまりゲームをしてないので右も左もわからない。なので、少々心得があるアクイローネ(真凪)は頼もしい。




 だが…………



「………………アクイローネさん」


 ドロップ品を全て拾い終えたアクイローネに私は近づく。

 私は流麗な桃色の長い髪を靡かせながら、右目は緑色と左目は赤色のオッドアイで睨む。












「なんで……こんな姿にしたぁあああああああああああ!!!!!!!」



 私、弓永ゆみながせつなはプレイヤー名に『ユミナ』を入力した。悪友の新藤しんどう真凪まな、プレイヤー名は『アクイローネ』。アクイローネの胸ぐらを掴み、激しく揺らした。



 漸く私からの罰に解放されたアクイローネは女子高生らしからぬ動きを洞窟内で披露していた。例えるなら、何軒もハシゴしている酔っ払いな人たちのような。

 全くもって奇妙な動きを見せる友人が見れて謎の爽快を得た私。



「な、何するのよ……ユミナ」


 頭を抑えながら、その場にしゃがむアクイローネ。


「それはこっちのセリフよ!!! 何なの、この見た目は!?!?!?!??!」


 数時間前に私は真凪まなに言われるがままゲーム『オニキス・オンライン』を購入。指示通りのキャラメイクを終わらせたせつな()は『ユミナ』は自分の分身となるキャラクターを見て驚愕した。


「過去一、なんとも言えない顔をしたのは初めてだよ」


「よかったじゃん。初体験、おめでとう!!」


 悪びれもしないアクイローネはニヤニヤしながら私の容姿を観察していた。


「いいね〜 ユミナは元々が美少女だから素材はいいのよ。でも、頑なに冒険ファッションをしないから、歯痒かったのよね〜 でも、ついに私に好機が来たって確信したわ」


 自由に自分の分身が作れるのがゲーム。なら私をいじれると踏んだ悪友アクイローネは私なら似合うとリアルより少し高い身長と桃色の髪、オッドアイ。極みつけはジョブが魔法使い。


「私は魔女っ子になる予定はないと思うけど?」


「人見知り攻略のためなんだから、リアルとほぼ同じだと周りも見向きしない。だからこそ人を惹きつけ可能ができる容姿が必要なのだよ、ユミナ君〜〜!!」


 指を向けるな、指すな。そして、そのニヤケ面、鎮めろ……





 アクイローネが何かを発見し、安堵していた。


「……やっと出た!? さてと、素材を集め終わったし戻りますか」

まだまだ序盤の序盤なのにブクマや評価、感想をいただき作者は嬉しくて仕方がないです。

ありがとうございます。一つお詫びをさせてください...文字数が少なくて本当に申し訳ありません。

これからもよろしくお願いします。それでは本編をどうぞ!!

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