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ソロプレイ中に人外NPCを助けたら、女型ユニークモンスターだけに囲まれるVR女王に就任した件  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【1章:アグネス女学園の乙女生活】
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縛りプレイをご所望ですか

「最初は4人では危険と教師に伝えたけど」


「教師曰く、『ユミナさんが居るなら少人数でも大丈夫』、と理事長に言われたらしいです」


「あはは......そうですか。仕方がないか......カプリコーン」



「かしこまりました」


「......まだ何も言ってない」


「私くらいの完璧執事にもなれば、主の考えは全てお見通です。”私は待機します”」


 えっへん! 胸を張るカプリコーンさん。パツパツ執事服からでも判るボリュームのある胸。ハァ~


「さすがっ! 私の専属執事」


 何が流石なのか、自分でも分かってない。流れに身を任せよう。


 私たちとは対照的にスレッタとミネルは表情が曇っていた。


「どうしたのですか、お二人とも」


「ユミナ。私たち3人でダンジョンに入る?」


「そうだよ!」


 ミネルが焦る。


「ユミナさん。それはいくらなんでも無謀です。初心者ダンジョンでも危険です。命を失う可能性だってあるのです」



「大丈夫よ。私はパーティーメンバーを絶対に死なせない」


 私の言葉に二人は静かになる。


「それに......カプリコーンがいたら訓練にならない」


「「えっ!!?」」


「そうですね。しかしご主人様がいてもお二人の訓練になりませんよ」


「私は......友達が欲しい!」


「......建前ですね。本音は未知のダンジョンに興味津々と断言できます」


「どっちも本音で〜すぅ」


 カプリコーンが洞窟の入り口を見つめる。


「ご主人様が居るなら問題ないでしょう。ですが、(ぬる)いとご主人様自身の訓練にもなりません」


「えぇ、私の訓練?」


 カプリコーンがニッコリスマイル。あぁ、嫌な予感がする。


「ご主人様には縛りを与えます」


 挙手した。


「”魔法禁止”」


「違います。この学園では魔法が一切使えません」


「あーそうだったね」




 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 一定領域内外での魔法の使用ができません


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 学園に入ってからシステムに警告された。



 学園を囲む塀には侵入者を撃退する処置が施されている。物理的に侵入できなくても魔法が存在する世界。魔法があれば簡単に破られる可能性もある。過去にも女学園に侵入を試みた者たちがいた。在籍してる生徒は全員名のある貴族の令嬢様方。誘拐すれば身代金をたっぷり貰える。


 そこで学園を中心に魔法阻害結界が張られている。これにより内部も外部も魔法を放つ事ができない。因みに魔法阻害結界を維持してる装置は理事長室にある。


 外部で魔法が使えないのは分かる。内部でも魔法使用が出来ないのは明確な理由はある。アグネス女学園はどこまで行っても貴族の学園。学園に在籍中は一部の組織は除き、如何なる場合でも貴族階級を盾に相手を貶めてはいけない。生徒の中には魔法を扱える者も存在する。その者たちが魔法で他者を虐げる事があれば学園は魔法が全ての世界に変わる。ヘゲモニーを握るとも言うね......


 物理攻撃も同様。午後の戦闘訓練以外で武器の使用は認められていない。生徒が所持している武器は全て倉庫に厳重に保管されている。


 優秀な淑女がアグネス女学園で優位に立てる。この学園はそのように出来てる。



「ご主人様には武器縛りをしてもらいます」


「武器縛りか......」


 案外優しめな縛りだね〜


「ご主人様が使用できる武器種は一つだけです」


「了解。カプリコーンが決めてよ」


「レイピアです」


 レイピアか。レオに使い方は習ったけど実戦投入はしていない。

 にしても指定武器が”レイピア”とは。自分の代わりに連れてってとか考えてるのかな。


「異論はないよ。でも、私レイピア持っていないし」


 カプリコーンがウラニアの指輪から取り出した。


「コチラをお使いください」


 カプリコーンから渡されたレイピア。細身の白い刃、ヒルトには天使風の装飾があった。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 ・エンジェルハート


 天使界で造られたレイピア。

 下級天使に支給される鋭い刃。

 悪魔系・悪霊系・ゾンビ系のモンスターに有効。

 敵からの光攻撃に耐性が付く。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「支給品!!?」


「耐久性・攻撃力は申し分ありません」


「カプリコーンが言うなら信じるけど......」


 ダンジョンの入り口では続々とパーティーが入っていく。


「私たちも行きますか!」


 スレッタとミネルは私の後ろをついて行く。その表情は未だ晴れていない。


「ご主人様」


 すれ違うカプリコーン。小声で私に言う。


「調査を進めます」


「......よろしく」


 振り返ると、カプリコーンは深々とお辞儀していた。


「いってらっしゃいませ」


「頑張ってくるね!」



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 アグネス女学園限定クエスト


 ・初心者ダンジョンをクリアしろ!


 階層:0/10



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 PN:【ユミナ】

 職業:①:【魔導龍王】

    ②:【魔導剣士】


 〜装備欄〜

 頭:

 上半身:アグネス女学園の戦闘用制服:【深碧】

 下半身:アグネス女学園の戦闘用スカート:【深碧】

 足:アグネス女学園のロングブーツ:【焦茶】


 右武器:エンジェルハート

 ※武器種:レイピア

 左武器:



 〜装飾品〜

 ①:覇銀の襟飾(ヴァイセ・エーゲン)

 ②:アグネス女学園の赤リボン【1年生】

 ③:※装備可能

 ④:※装備可能

 ⑤:※装備可能

 ⑥:※装備可能

 ⑦:※装備可能


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


レオ:いいか、ユミナ。決してレイピアを短剣同様に扱うなよ。ムッツリ執事の扱いは参考にならん。アイツは長年使っているからこそレイピアを長剣のように操ってるんだ


ユミナ:は、は~い(目を反らす)


レオ:戦闘中は型を整えてから攻撃しろ。もし無理そうなら、レイピアを持つ手の位置だけは固定するように


ユミナ:了解~



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