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ソロプレイ中に人外NPCを助けたら、女型ユニークモンスターに囲まれるVR女王に就任した件  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【1章:アグネス女学園の乙女生活】
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学園専用ダンジョン

 学園指定の制服を身につけ、寮を出た。


 寮と学園を繋ぐ煉瓦道を歩く。初日はバタバタして見る機会がなかった周囲。道の両サイドに木々と花。



 囲まれた道と緑の混同。とても綺麗だ。更に新鮮な朝日を浴びてる。より植物たちが美しく見える。何時間この空間を眺めていても飽きない。





 学園が近づく。他の生徒が増え始める。全員が振り返る。視線の先は私たち4人。



 迎えるのは好奇な視線に近かった。きっと私を除いた3人の事が広まったのだろう。転校初日でも注目されていた。



 更にここに来て昨日の夜、つまり『お風呂事件』の内容が全生徒に伝達されていった。





 私は何だかんだ大勢のプレイヤーから見られている。だから慣れている。3人もまた同様。



 星霊2人は長い年月注目され、見られている。熟練の経験者。眉一つも動じてない。リーナも吸血鬼の国の姫様。国を出たのは数ヶ月前で心配だけど、物怖じしない態度。優雅に登校していた。






 校舎に入る。ここでリーナとヴァルゴとは一旦お別れ。


「それじゃあ、2人とも情報集め。よろしく!」


「「かしこまりました、お嬢様」ユミナ様」



 そう言って2人は自分のクラスへ向かった。

 残った私とカプリコーン。2人と同様に自分たちのクラスへ移動を開始した。















 アグネス女学園。スラカイト大陸に住む貴族令嬢NPCの学園。一流の淑女になること。将来は大貴族に嫁ぐために学園で身を磨く。


「やっぱりおかしい」


「何がですか? ご主人様」


 テーブルマナー、舞踏、貴族教養・一般教養など授業は分かる。貴族の学園だから。


「どうして令嬢がダンジョンに入らないといけない?」


 午前の授業は終わった。今は午後の授業が始まろうとしてる。



 午後一発目の授業は【ダンジョン】と予定表には記載されてる。初めは誤字だと思った。女学園に【ダンジョン】って、と鼻で笑っていた。


 しかし、だ。クラスメイトは普段の制服から戦闘に適した制服に着替え始めた。そこで初めて【ダンジョン】の表記は正しいと確定できた。



 でも、疑問は残ってしまう。令嬢に戦闘訓練が必要なのか?




「前に少しお話しましたが、結論リリクロスよりも安全ですが、モンスターが跋扈する大陸です。自衛目的でしょう」


「もし街にモンスターが攻めてきたら、少しでも対処できるように......う〜ん、なんだかな〜」


「この学園の独自ルールと思うしかありません」


 プレイヤーがアグネス女学園に入学すると受けれるモノがある。それが専用ダンジョン。


 アグネス女学園には二種類のダンジョンが設置されている。【メイデンの塔】と【初心者ダンジョン】の二つ。


 今回私が入るダンジョンは【初心者ダンジョン】。アグネス女学園の一学年は先ず【初心者ダンジョン】をクリアしないと次に進めない。成績に関係してくる。卒業までに【メイデンの塔】を100階中50階までクリアする。



「ユミナ!」


 私に向かってくるのはスレッタだった。


「今日は私たちと組むことになったからよろしくね!」


「『私たち』?」


 スレッタの後ろから現れたヘブンリーブルーのような青髪をした女の子。


「初めまして、ミネル・ヴォリュビリスと申します」


 見覚えがあった。スレッタの前に座ってる子だ。まだ話したことがなかったから印象は薄いけど。



「了解! よろしくね。4人パーティー?」


「本当は5人パーティー編成でダンジョンと潜るの」


「じゃあ後の1人は......あぁ!!?」


 そっか。【1−4】は一人行方不明になってる。一クラス30人。今は29人になった。必然的に終わりの組が少なる。


「最初は4人では危険と教師に伝えたけど」


「教師曰く、『ユミナさんが居るなら少人数でも大丈夫』、と理事長に言われたらしいです」


「あはは......そうですか。仕方がないか......カプリコーン」



「かしこまりました」

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