表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

269/376

おつまみ探しと邪龍?と配信?? その7

サブタイのサブタイ

『怒り』の領域


諸事情で二分割で改稿しました。

お騒がせして申し訳ございません


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)が仕掛ける。遠距離攻撃のブレス。(強化済)


 回避しながら、宙に新時代の万有引力(ミルキーウェイ)を発動。レオとフェーネも使えるように許可する。

 造り出された道を闊歩するレオ。


 レオに続く私。


「うんな、脆い道壊してやるぜぇえええ!!」


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の爪攻撃。


「何!!?」


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の攻撃は当たらない。触れることができない。


「残念!! 【新時代の万有引力(ミルキーウェイ)】に触れるには私の許可が必須よ」


「小賢しい真似を......」


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)()()口調になる。

 その状態を見逃さないレオ。星希の皇望剣(ホープ)星未の戦来斧(ネメア)の攻撃を繰り出す。


「今度は手応えアリ!」


灼熱(ライオ・ハート)】と【医酒同源(コンストラクション)】の重ね掛け。臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)と対峙する前からしこたまお酒を飲んでいた。きっとステータスが只の掛け算ではなく累乗加算されている可能性がある。


 私たちの攻撃が全て10倍減少していても上回る攻撃を与えれば、ダメージは入る。


 私は確信した。いくら臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)が【大発狂】状態(モード)で強化されてもシステムによる強化補正。臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)本来の弱点は変わってない。同時に臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の攻撃力と防御力が高まる能力も健在。


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の能力は一定領域にいる生命体を【怒り】状態にする。特殊演出があるわけでもない、臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の姿を見た者が強制的に受ける状態異常攻撃。


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の能力で、()()()()の【怒り】状態の()()()()()だけ臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)のステータスが倍増する。元々ある攻撃力と防御力に上乗せされるわけ。非常に厄介な能力だ。


 対策としては常に状態異常を治すこと。少数精鋭は必須事項。【怒り】状態の生命体の数でステータス変化する。数人ならちょっと苦戦する程度。これが仮に100人のレイドパーティーで臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)に挑むなら間違えなくレイド戦は失敗する。


 あとは心の問題。臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の能力を知っている者なら無意識で発生する【怒り】を鎮めれる場合がある。


 この非常に厄介な能力も悪いことばかりではない。


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の能力は()()()()()()()()()()()()()()()()()にする。生命体に臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)も含まれている。自分が【怒り】状態になると攻撃力と防御力が減少する。自分の【怒り】と敵から手に入れた【怒り】で相殺される現象が発生してしまう。


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)に挑む者たちの【怒り】の数が多いなら臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)のステータスは上り続ける。逆に臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)自身の【怒り】が多いなら臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)のステータスは下がり続ける。



 これが以前の戦いで得た臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の情報。

 つーか。アイツ。自分の能力なのに自分が喰らうのはどうなのよ? ギャグですか......


 しかし、今回臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の能力強化はない。何故ならこのフィールドには私たち三人しかいない。能力を知っている以上、対処も容易。


「『輝を射抜け、(アストロアーツ)真なる青よ(・クエーサー)』」


 極光と蒼焔のミックス攻撃魔法は臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の硬い鱗を焼くだけだった。元々ダイヤモンドと同じくらいの硬さを持っている臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)。VIT値が高く設定されていると思う。加えて【大発狂】状態(モード)で私たちの全ての攻撃は微々たるモノになっている。


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の周囲に【新時代の万有引力(ミルキーウェイ)】の新たな道を建造する。レオの攻撃のサポートに活用。


輝を射抜け、(アストロアーツ)真なる青よ(・クエーサー)』を連発しつつ、【簡易の(インスタント)偽月(フルムーン)】で【EM】を回復。


 現状私は装備を変更できない。『清浄なる世界へ(ヴィム・エブリエント)』を多用せざるを得ない。



輝を射抜け、(アストロアーツ)真なる青よ(・クエーサー)』は一度止める。『清浄なる世界へ(ヴィム・エブリエント)』と【新時代の万有引力(ミルキーウェイ)】に【EM】を使用すればいい。


 枯渇する勢いで魔法攻撃を続けた。


「『ブリザード・サイクロン』」


魔法融合(フュージョン)』で後方から複合魔法攻撃を繰り出す。氷と風で鱗を剥がし、剥き出しなった部分を狙い撃ちする。

 魔力(MP)量は気にしない。メインジョブ【星霜(せいそう)の女王】の効果、サブジョブ【魔導龍王】の効果、装備品の効果。諸々でMPは5万以上保有してる。


(仮にMP枯渇しても『月光からの愛(シャイニー・ラバー)』で即効全回復......)




 戦闘開始から30分が経過した。


「何この音?」


 始まりはフェーネの言葉だった。


「足音......?」


 フェーネの後ろ。ムートンの街がある方角だ。砂煙が膨れ上がってる。


「不味いよ、ユミナ!!?」


 直感した、砂煙の正体。多くのプレイヤーが走ったことで発生させたモノ。人が人を呼び、続々と引き連れていく。


「こっちもヤベーぞ!!」


 上空を飛ぶ臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)とレオは対峙してる。レオは私が絶えず造ってる【新時代の万有引力(ミルキーウェイ)】で宙を走ってる。当然、下の情報も入ってくる。九番目の街、サンジュの方角からも多くのプレイヤーが進軍してくる。


 3人が臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)と戦闘している場所はムートンとサンジュの中間地点。ムートンは数多の生産職が活動拠点として活用している街。サンジュは行ったことはない。でも、高レベルのプレイヤーはいる。


 しかも突如出現した龍型のモンスター。MMORPGの特性かもしれない。我先に未確認のレアエネミードラゴンを討伐し、レア素材をゲットする。誰よりも先に自分を強化する。ゲームなら当然の行動。誰も咎めない。



 醜悪の笑みを浮かべる臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)も周囲の状況を把握した。


 数秒の時間。無駄にできない。


「レオぉおおお!!!」


 レオは私の意図を理解する。


 星希の皇望剣(ホープ)星未の戦来斧(ネメア)にそれぞれ【破邪爪(ヴィクトリー・レイ)】と【希望の煌(レグルス)】を使用。両手の剣と斧に黄色と白色が混じったエフェクトが出現。


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の背中を切り裂く。一瞬の怯み。飛行解除し降下していく。


 フェーネも即座に私の服に入る。捕食者の影爪(シャク・ロドエ)を装備。

【加速スキル】......【勝利翔(ニケ)】、【宵明星(イシュタル)】、【嫦娥(じょうが)】を発動。


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)が視認できない速度で走り続ける。【新時代の万有引力(ミルキーウェイ)】で造った坂道を登る。臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)との距離を詰める。


 巨大な漆黒籠手を引く。【打撃スキル】......【天照神(アマテラス)】、【天界女王(ヘラ)】を発動。


 巨大な籠手が光焔の輝きと濡羽色の闇を纏う。


「場所を変えましょうか!!」


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)の腹部に特大のボディブロー。余波と衝撃は周囲を怯ませる。立つこともままらない状況。


 臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)は私のストレートを腹にもろに浴びる。口をゴボッと大量の液体を吐く。

 強化された捕食者の影爪(シャク・ロドエ)に耐える事ができず、臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)は吹っ飛んでいく。





「森に生命体がいませんように......」


「無理だろ」


 メスライオン姿になったレオに乗り、ぶっ飛ばした臥怒れ邪悪龍(ニーズホッグ)へ駆ける。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ