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現実であってほしい。自分のゴニョゴニョのために

 カウントが〈0〉。運動会でリレーが始まる時に使われるピストルの音がステージに響く。


 私の前にレオはいない。目を見開き、立ち尽くす。

 レオはいた。開始の合図と同時にレオだった残像しか私には映らなかった。



 殺気を感じる。レオのことは気になるが、今は目の前の......


 前を向き、ポーアへ臨戦体勢を取るユミナ。

 イノシシを模した刻獣こくじゅう。ポーアのガントレットの大きさと予想される威力。


 身構える。


 塔入室の条件がLv.99。外付けの装備品。誘惑の癒し(メディカル・カルテ)の効果は回復に特化している。

 だが、終盤の店売りしている装備品よりも防御力は高い。私は星刻の錫杖(アストロ・ワンド)を装備しているから、専用魔法やスキルも使用できる。戦闘開始直前に強制発動するスキル。【星なる領域(スターリースカイ)】があるので大丈夫。


「......はぁ!?」


 ユミナは星刻の錫杖(アストロ・ワンド)を下に向ける。

 目の前の光景に戦闘の意思がなくなったからだ。前へ倒れていくポーア。ガントレットには赤いエフェクトが宿っていた。攻撃スキルを発動していたと考えられる。

 しかし、赤いエフェクトは消える。完全にステージへ倒れ込むポーア。うつ伏せの状態。体は動かず、動く気配がない。体に破損箇所はない。外のモンスターと違い、散ることもない。


 ホッとする私はレオに駆け寄る。


 ポーアがいた場所に立っていたレオ。両手に持っている星希の皇望剣(ホープ)星未の戦来斧(ネメア)。レオのメイン武器でもある二振りからは黄色と白色が混じったエフェクトが出ていた。


 星希の皇望剣(ホープ)には、【破邪爪(ヴィクトリー・レイ)】。星未の戦来斧(ネメア)には【希望の煌(レグルス)】。どちらも武器の威力を上げるスキル。


 何時も戦闘中で見てきたが、やっぱり慣れない。レオの体には燃えてる。私が近づいても熱さを感じない。デバフもかかっていない。

 レオのステータスを一時的に底上げるスキル、【灼熱(ライオ・ハート)】。飲んだ酒の量でステータスが増加する、となんともおかしなスキル、【医酒同源(コンストラクション)】。レオ唯一の加速スキル、飲んだ酒を消費することで発動できる【黄金の涙(エクスプロージョン)】。加速した影響でレオの体は燃えてる。


 燃え盛るメスライオン。こんがり焼けました、とは本人にはいえない。







「これでいいのか、ユミナ!!」


「ありがとう、でも......」


 腑に落ちない顔をユミナが見せ、苦笑するレオ。


「開始と同時に、スキルで体をバフモリモリにした。これくらいの距離なら、一歩踏み出せば相手の後ろに移動できる。一番苦労したのは、ポーアを再起不能にすること。敵ならば即死をしてきたオレにかなり神経がいる行動だったよ」


 大変苦労しましたって、そのような素振りを見せるレオ。

 ユミナを持ち上げるレオ。側から見れば高い高いをする父親と子どもの風景。


 足が床へ着地するユミナ。


「どうだ。オレはユミナに必要な従者か」


「当たり前じゃん!!」


 奥の両扉が開く。二階層への案内。


「にしても、ユミナに驚いたぜ」


 眩しい歯を見せる。非常に綺麗な歯並びのレオ。首を傾げる。一層の戦闘では活躍していない。何もしていないので”驚いた”、と発言したのに気が掛かる。考えても無意味なこと。レオに質問した。


「何が?」


「自分の体を()()()するとは」


「はぁ!?!?」


 身売り? バカになったのか高度AI。


「自覚なしか。でも、もう無効だ。だから、覚悟しろよ。ライオンのメスは凄いぜ!!」


 ニヤリとした表情のレオ。メスは強いとか、そのような事を聞いたような聞かなかったような......。

 強いって腕力だよね? 女性力は腕力と形容されている。レオの力は証明済み。ここで改めて明言するのはおかしい。ならば、もう一つ脳裏によぎった()()が該当するだろう。



「凄いのは、オレだけじゃないがな」


 ユミナの下に従者が到着した。みんな(アクエリアスとアリスは除く)の目は恍惚としていた。一歩下がるユミナ。一歩前に出る従者。勘違いしていた。そうだよね。あり得ないことじゃない。


 変なヤツではないが、自分でも認める可愛いユミナちゃん。

 私ガチ勢のみんなが私からの魅力的な提案に乗らないわけがない。あの時、静止していたのは状況が呑み込めなかっただけとされる。


「まずは一勝」


 ヴァルゴはそう言った。声はいつも通り。でも、ヴァルゴの瞳は正気ではない。


「お嬢様、女に二言はありませんよね」


「........................はい」



 ユミナは逃げれない。左右後ろには壁があった。前だけは歩くため残された。逃げれる体勢をとっても、非常にニッコリとした表情の従者達に肩を掴まれている。私は生きた心地がなかった。縮こまり塔を登る。



 階段を登る。全方位に従者。ナース服になっているので、下から覗かれている。ハレンチ!? と叫びたい。悩みを無理矢理、切り上げた。別の思考に想いを馳せる。この言葉が届くのは誰になるだろう。


(過去に行ける装置、カモーンッ!)










 塊を後ろから眺めているアクエリアス。アリスと手を繋いでいる。教育に悪影響と判断し、アクエリアスが離さないとアリスの隣にいる。


「あくえりあす。ありすもままのところにいきたい」


「ダメよ、アリスちゃん。アリスちゃんには早いから」


「ぶぅ!!」


「しかし、イモナちゃん。女王の威厳があると認めようと思ったのに......。やっぱり、バカだったか」



















NPCN:【アクエリアス】

 性別:【女性】

 種族:【星霊】

 職業:MAIN:【綺羅星】

 SUB:【人魚姫】


 Lv:90 

 HP:100

 MP:1000


 STM (スタミナ):100

 STR(筋力):120

 MAT(魔法攻撃力):400

 DEX(器用さ):30

 AGI(敏捷):400

 VIT(耐久力):100

 LUC(幸運):50

 CHR(魅力):800


 〜装備欄〜

 頭:水瓶の星雲-Duo

 上半身:水瓶の星雲-Duo

 下半身:水瓶の星雲-Duo

 足:水瓶の星雲-Duo


 右武器:律動の星奏バミューダトライアングル

 左武器:


 装飾品

 ①:水瓶座の指輪

 ②:ウラニアの指輪

 ③:輝く碧海(ティアラ・メンツ)

 ④:絶海のイヤリング

 ⑤:極光の粧飾(オーロラ)



 〜スキル欄〜

 ・類稀なる王者(サダルメリク)

 ・形態変更モデリング

 ・波動霧消サダルスウド

 ・接触禁止セイレーン

 ・蒼銀の眼差し(スティクス)

 ・過保護の願い事オーシャン・ヒストリー

 ・不可思議な贈り物(フロンティア)

 ・夢を照らせ(ア・イ・ド・ル)

 ・幸運の歌姫(トップ・マーメイド)

 ・栄光への朝食(パフォーマンス)

 ・伝説の晩餐(メギド)

 ・水面の劇場(プリズム)

 ・作曲は巡る巡る(ソング・オブ・カノン)

 ・愛すべき漣(ラブ・コーラル)

 ・水天一碧(サダクビア)

 ・天空海闊(スカト)


 

 〜黄道ホロスコープスキル〜

 ・コウマ→LOCK

 ・ミナミノウオ→LOCK

 ・トカゲ→LOCK


 

 〜呪文欄〜

 ・マンダリン

 ・シーホース

 ・クラウン

 ・スリーピー

 ・ブルーシー

 ・アルゴノート

 ・バブル・リーフ

 ・アクア・ハート

そういえば、アクエリアスのステ出してなかった。


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