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ブレイカー  作者: フィール
2章
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2章:追求

ネットの村にナム達が辿り着いた日の翌日。


村の集会所を兼ねるセクト長老の家に複数名の男女が集まっていた。



「あの客人達は大人しくしてるのか?」


「倉庫を割り当てた4人は文句無しで夜を過ごしたようですよ。」


「エイルの家で過ごした5人に関しては、申し訳ありません……わかりません。」



ハルコン達の状況を報告した男、そしてナム達に関しての報告をした女のそれぞれの言葉を聞いたセクトは大きく安堵の息を吐いた。



「して、エイルに気付いた様子はあるか?」


「それに関して懸念があります、エイルの家に泊まった人間の1人……詳しくは女性に見覚えがあります。」



先程とは別の男……ギーサはそう言うと懐から1枚の写真を取り出す。

そしてそれを皆に見えるように掲げると、続きの言葉を発した。



「これはノウルが持っていた写真です、ノウルは彼女のファンらしくて……いやそれはどうでもいいですね……結論を言いますとこの女性は三武家の1つ、アーツの跡取りのミナという人物で間違いないと思います。」


「三武家……何故そんな人間がこの村に?」


「ギーサ、良くそれに気付いたな。」



ギーサは言いにくそうに頭を搔くと、小さな声でそれに答える。



「ノウルの奴、エイルの家の窓から中を覗き込んでやがったから問い詰めたら……その。」


「いや、もう良い。」



村人の奇行を偶然にも明かされたセクト長老は掌をギーサに向けると、先程とは意味が真逆の大きなため息を吐く。



「さて、三武家と言えば人間最強の家系……対魔物に特化した人間、そんな女性がこの村にやってきた理由……もしや?」



集まっていた村の人間達は、全員セクト長老の言いたいことを察すると、顔を一斉に曇らせる。



「バレたのか?」


「誰がばらした!?」


「不味い、このままではエイルが!!」


「裏切り者を探した方が……あ。」



各々好き勝手に騒ぎ始める村人達に見えるように手を出したセクト長老の意図を察した村人達は一斉に黙る。


全員が静かになったことを確認したセクト長老は、村人達に全員に聞こえる程度の声の大きさで今後の方針を語り始めた。



「良いか……奴らの狙いは明らかだ、しかしまだ確証はない……まだ騒ぎ立てるな。」


「しかし長老、なにか手を打たなければ!」


「人間最強の女相手に何が出来るというのだ、彼女だけならまだしも他にも4人おるのだぞ。」


「う……しかし……このままでは。」



彼等にとって三武家とは天上の存在である。


格闘、武器、魔法

それぞれの分野において最強を誇る彼等は、戦いを生業としない人間であろうと知識として把握する程度の知名度を誇る。



「アーツと言えば武器戦闘術の家計……そうなれば武器さえ理由付けて取り上げてしまえば、どうでしょう長老。」


「ふむ……確かに他のブロウとマギスは自身の能力だが、アーツは武器あっての強さ……噂では武器が無いアーツは戦力が大幅に落ちると言う。」



セクト長老からアーツの情報を聞いたギーサを含めた村人達は、希望を感じたように朗らかな雰囲気となる。


そんな雰囲気の村人達の中から、村に来たのがアーツで良かったと言う声すらも聞こえてくる程だった。


しかしその雰囲気はギーサの言葉によって覆されることになる。



「いや、皆気付いてないみたいだが、オレは仮にも格闘家なんだよ、そのアーツの女性と一緒に来たあの大柄の男は多分ブロウの跡継ぎだ、あの見た目、そして鍛え方……間違いないぜ。」



村人達はギーサの言葉の前に一斉に固まる。


彼の言葉を信じるならこの村に来ているのはアーツだけでは無いことになる。



「しかしそうなると三武家2人だけの訳が無いわ、マギスも紛れてると思った方がいいわね。」



村の女性の1人がそう言うと、村人達は更に空気が悪くなる。



「三武家の人間が3人!?そんな大戦力がこの村に、長老やはり!」


「うむ、もう間違い無いだろう……さてどうするか。」



村人達がナム達への対策を考え始めたその時、長老の家の扉が叩かれた。


長老がギーサを一瞥すると、彼は家主の代わりに家の扉へと向かう。



「はいはい、誰ですかっと、会合だと言っといたのに。」



ギーサが扉をゆっくりと開け、扉の先にいる人物を見る。

その先にいたのは5人の人物だった。



「よぉ、客人の分際ですまねぇが、聞きてぇことがある。」



聞き慣れない声を聞いた村人達は一斉に扉へと顔を向け、そして全員がそのまま硬直した。


今日の会合の話題の人物達、そんな彼らのまさかの訪問にざわつき始める村人達。



「ちょうど良いだろう……ギーサ入れろ。」


「あ、あぁ!」



ギーサに招かれたナム達がゾロゾロと長老の家の中に入るのを、村人達は不安を滲ませた表情で見つめ続けるのだった。





長老の指示でナム達の前にお茶がそれぞれ置かれ、形だけの歓迎が終わる。

村人達の表情や視線を見ると、歓迎ムードでは無い事は明らかである。



「その様子だと、俺達が来た理由は察してるみてぇだな。」


「なんの事だ、我々は客人をもてなしただけだ。」



この村最高齢のセクト長老は、言葉とは裏腹に厳しい視線をナム達へと向け続ける。

しかし、ナムはそんなことを気にするでもなく、のんびりとお茶をすすり始めた。



「相変わらず肝が据わってるわね。」


「肝が据わってるって言うか、細かいこと気にしないだけというか。」


(いや、そんなことを口に出すミナとトウヤも中々だと思うけど。)



村人達からの敵意剥き出しの視線を向けられているタイフはそう思いながら居心地の悪さを感じていた。


タイフがこっそり目を横に向けると、リィヤは冷や汗を流しながら小さく目だけをキョロキョロしている。

この中で1番この状況を恐れているようだ。



「さて、単刀直入に聞く……全員アイツの正体を知ってるな?」



ナムのあまりの直球な質問に思わず固まる仲間達、そして村人達。


その硬直の意味は恐らく全く違うであろう。



「……なんの事だ?」


「しらばっくれるな、テメェらの反応見りゃすぐ分かる、知ってるな?」


「アンタって奴は、もうちょっと回りくどく言えないのかしらね。」



呆れて頭を抑えるミナと、まだ詳しく話位聞いていないタイフとリィヤは話が掴めずに、どんどん悪くなる場の空気に冷や汗を増やす。


それも仕方ない事であろう、ナムの言葉を聞く度、村人達から感じる空気に僅かに殺気まで感じ始めているのだ。



「正体、なんだと言うのだね?」


「なるほどな、そこまでしてアイツを守りたい訳だ、何が目的だ。」


「村の仲間に対して変な疑惑を向ける貴様らから、エイルを守るのに目的が必要か?」


「俺はエイルだなんて一言も言ってねぇがな、良くわかったなおい。」



ナムの言葉に、村人の1人が机を叩いて立ち上がる。

その表情はナムへの怒りに染まっていた。


しかしナムはそれに視線すら向けずに、ニヤニヤした表情でセクト長老を眺め続けた。



「やめろ……これはしてやられたな。」



怒りに任せて立ち上がった村人を手を伸ばして制したセクト長老は、大きくため息を吐いた。



「貴様らこそ何が目的だ?」


「それはテメェらの発言次第で変わる、詳しく聞かせろ。」



怒りの表情のまま黙り続ける村人達をナムは1周目線を回し、セクト長老へと戻す。


すると彼は諦めたかのように再び息を大きく吐く。



「いつ気付いた、エイルがヒューマンだと。」


「やっぱりな、この村に案内された後にミナが気付いた……あぁ、こいつの事だ。」



ぶっきらぼうに指を向けられたミナは、少し不快感を露わにするも、今はそんな状況では無い事を思い出し、こっそりナムの足を踏みつける程度で済ます。


そんなやり取りをしている横で、タイフとリィヤは顔面蒼白になっていた。



「え……エイルさんが……ヒューマンですか!?」


「は、初めて聞いたぞ!なんで僕達に言わなかったの!?」


「そうなるからだよ、リィヤ……とタイフには申し訳ないが隠すことには俺様も同意した。」



慌てて大きな声を出してしまった2人は、トウヤの言葉の意味を察する。


確かにエイルの家で聞いていたら、そこでも同じことをしてしまっていただろう。


リィヤに至っては無意識で少し体が震えてしまっていた。



「それを知って何をするつもりだ!」


「エイルを殺す気?させないわよ!」


「我々が束になって掛かれば1人くらい道連れに!!」


「やってやるぞ!」



セクト長老とナム達の話を黙って聞いていた村人達は、思い思いに声高に叫び始める。


1部の村人に至っては、小さな農具である鎌などをその手に持ち始めており。

ギーサと呼ばれた男は拳を握りこんでいた。



「やめとけ、束になって来たところでテメェらじゃリィヤすら傷付けられねぇよ。」


「やってみなくてはわかるまい?」



敵意を隠すことをしなくなったセクト長老は一向に村人達を止める気配がない。

彼も殺意剥き出しの村人達と同じ思いな事が見て取れた。


場の空気はどんどん悪くなり、人間からの負の感情を向けられることに慣れていないリィヤは更に縮こまっている。


タイフも思わず武器に手を掛けてしまうほどだった。



「言っただろ、話を聞きに来ただけだ……その耳は飾りか?年取って遠くなっちまったか?」


「こいつ……!!」


「セクト長老になんという暴言!!」



ミナとトウヤは同時に頭を抱える。

ナムのこういう性格のせいでどんどん悪くなる空気に対してだ。



「アンタねぇ、言い方ってもんがあるでしょうに。」


「挑発してどうするんだよ、喧嘩しに来た訳じゃないんだぞ。」


「挑発したつもりはねぇよ、事実を言ったまでだ。」



ガックリと肩を落とした2人に視線を向けることなく、ナムは真っ直ぐセクト長老と対峙する。


2人は気付いていないが、武器まで見せられてこのお遊びのような反応をすることにより、ミナとトウヤも無意識に村人達の怒りを増幅させているのだった。


本来はリィヤとタイフ位の反応が普通である。



「その使えねぇ耳フル活用してもっかい聞きやがれ、俺達はエイルについて話を聞きてぇだけだ。」


「何を聞くつもりだ。」


「なんで村総出で奴を匿ってるのかだ、ヒューマンを匿う事が重罪になることを知らねぇ訳じゃねぇだろ?」



セクト長老は思わず言葉を詰まらせると、それに対して同意のポーズを取った。


村人達も怒りを少しだけ弱めさせ、狼狽え始める。



「告発するつもりか?」


「場合によってはな、だが話によっては考えてやる。」



ナムの言葉に、村人達はようやく早まった事を察し始める。


怒りは消えないものの、武器は懐にしまう者も数名現れ始めた。



「ようやく話をしてくれる気になったか?」


「まだ信用した訳では無い、だが確かに貴様らならわざわざこんなことせずにエイルを殺せば済む話だな。」


「その通りだ、わざわざ来てやったのには理由がある。」



ナムの言い方に少しイラついた様子を見せたセクト長老だったが、首を横に振ると大きく息を吐いて落ち着きを取り戻し始めた。



「我々がエイルを匿う理由なんて、奴と接した貴様らならわかるだろ……エイルはいい子じゃ。」


「それには同意するぜ、しかしヒューマンってのはそうやって騙すんだ、隠れ潜んでたヒューマンに村や町が滅ぼされる、なんて聞いたことがねぇ訳ねぇよな。」


「普通のヒューマンならそうだろう、だがエイルは違う。」



セクト長老の言葉に首を傾げるナム。


仲間達もほぼ同じ反応であり、その言葉の意味を考えているようだ。



「それは、テメェらが無駄に凝ったパフォーマンスをしてることに繋がるのか?」


「そうだ。」



セクト長老はそれだけ答えると、目の前に置かれているお茶を静かに飲み始め、そしてゆっくりと戻した。




「アイツは、エイルは……自分がヒューマンだと()()()()のだ。」




セクト長老から聞いた事実を聞いたナムは、目を大きく見開き、そしてすぐさま口元だけで笑う。



「それを早く言いやがれ馬鹿野郎、なるほどな。」


「知らないなんてそんなことあるの、ナム。」


「あるんだからあるんだろうよ、俺も初めて聞くパターンだ。」



昨日のエイルの様子を思い出したナムは、セクト長老の言葉に嘘がない事を悟ると、一気に体を大きく伸ばし始めた。


ナムの急な行動に、まだ僅かに怒りを滲ませていた村人達は全員困惑して気を緩ませる。



「なるほど、()()()()()()()()()()()()()()()ってやつか。」



村人達とセクト長老は、ナムの言葉の意味を少しの時間の後に察すると、表情を緩ませ始める。



「見逃すというのか?」


「は、エイルは人間なんだろ?俺達が何するってんだ。」


「感謝する。」



先程とはうってかわり、敵意を完全に引っ込めたセクト長老は、大きく頭を下げて礼を言い始める。


それに釣られて村人達も、皆一斉に持っていた武器を床に落としてから頭を下げた。


場の空気が緩和されたことにより、思わず安堵したタイフとリィヤは無意識に額の冷や汗を拭った。



「数々の失礼な態度をお詫びする……してそうなると、なぜこの村に?」


「ただの気まぐれだ、エイルに会ったのも偶然だ。」



ナムは手を肩の横に伸ばすと、首を振ってやれやれと呟く。


折角和やかになった空気の所にそんな態度を取るナムに対して今度はミナとトウヤが冷や汗を流し始めた。


そんな2人を気にすることなく、会合用の大きなテーブルに肩肘をつけたナムは、ここに来たもう1つの目的を話すことにした。



「ここに来た理由はもう1つある、無駄に有名なミナがいたお陰で完全に俺達の方を警戒してただろうが、テメェらにとってヤバい存在はもう片方の客人達だ。」


「……なに?」



ナムの言葉の前に、緩んだ場の空気が一瞬にして強ばる。



「あの紳士服の男を知ってるのか?」


「いや、そいつは詳しく知らねぇ……だが奴の仲間の青い鎧を着込んだ男は知ってる。」



訝しむ彼等を無視したナムは、過去に起こったことを全て村人達へと伝えた。


ドルブで秘密裏に進められていた計画、サールの町での事件、そしてトラルヨークに攻め入って来た四天王という存在。

それら全てがベルアというヒューマンの部下達の仕業てある事。

そしてそのヒューマンの部下がこの村に来た目的、そして目的達成後に取る行動。


それら全てを事細かに話す度に、村人達はどんどん顔を青ざめさせていく。



「今わかってることは以上だ。」


「まさか……そんなことがこの村で起ころうとしているというのか!?」



セクト長老は思わず目頭を抑えると唸り始めた。


村人達もあまりの事実に不安を隠せないようで、会話の声が部屋の中に絶え間なく響き始める。


本当の敵は紳士服の男の陣営だと分かった今、今まで全く見張っていなかった事を悔やむセクト長老だが、唸りを収めるとナムへと視線を向ける。



「して、それを我々に話した理由は?」


「協力しろ、奴らからエイルを隠すんだ……今まで通りにな。」


「それは構わんが……どうするつもりだ。」



ナムは首を横に振る。



「まだ分からねぇ、だが時間は稼げ……俺達があいつらを何とかしてやる。」


「それを信じろと?」


「失敗する可能性もある、そうは言えねぇ……だがそれ以外に道はあるか?」



セクト長老は目線を村人達へと向けると、それに反応するように彼らは次々と頷く。



「わかった、貴様らを信じよう。」


「そう来なくっちゃな。」



ナムとセクト長老はどちらからともなく、手を前に出し握手をする。


エイルを守りたい村人達と、ベルアの魔の手からこの村を守ろうとするナム達。

手を取り合うのは自然の事だったのだ。


こうしてナム達とネットの村は和解し、この後長い時間話し合いを開始したのだった。





ナム達がセクト長老の家で話をしていたその時、村の中を歩く男達がいた。


青い軽装鎧を着込んだピードと、後ろを歩く赤い軽装鎧のワパー、黒い重装鎧のドーガである。



「すぐ見付かると思ったでござるが、何処にいるでござる。」


「人間にバレないよう、こっそりヒューマンだという合図を出しているにも関わらず、姿を見せないとは。」


「具体的には何をしてるでごわす?」



ワパーの質問にドーガは腰に手を当てると、まるで威張るようなポーズを取った。



「こうしてヒューマンの強さを表すのだ!」


「名案でござる、同族ならこの強さを察するでござる!」


(こいつらアホでごわす。)



ワパーは内心で仲間達を馬鹿にすると、辺りへと目を向け始める。


そして適当な村人に向かって指を向けると、ピード達へと顔を向けた。



「アイツなんか意外と同族だったりするでごわす。」



ワパーが指さした村人をまじまじと見つめた2人は、大きく馬鹿にするようにため息を吐いた。


「ワパーはわかってないでござる。」


「同族ならあんな風に強さをモロに出さないでござる。」


「おいどんを馬鹿にするでゴワスかぁ!?」



喧嘩を始めた3人に思わず目を向けた指を刺された張本人であるエイルは、その様子に首を傾げる。



「何やってるんだろ、あの人達。」



取ってきた木を細かく割って薪にする作業を繰り返していたエイルは、そんな3人を無視して木を切り株の上に乗せる。


膝立ちの状態で斧を顔の前程度に上げると、その状態から1発で綺麗に薪を割る。


1回目に木に差し込み、2度目で叩き付けるように割る訳ではなく、文字通り一撃である。

それを膝立ちで斧を僅かに上げただけで行うのだから、誰が見ても異常だった。


ピード達はこれを見てエイルの筋力と強さを察したのである。


しかし彼等はエイルの無知による無意識の行動から、同族とは思わなかったようであった。



「ヒューマンとは隠れるものだ。」


「あんな風に力を見せつけるわけがないでござる!」


「あんなに強いのそれこそ三武家かヒューマン位だとおいどんは思うでごわす!!」


「ワパーは馬鹿でござるからなぁ。」


「常識的に考えろ。」



3馬鹿達はそう言いながら、エイルから離れていく。


しかし、唯一ワパーだけは彼へと視線を向ける。



(一応この後ハルコンに報告でごわす。)



仲間達に馬鹿にされながらも、ワパーはそう内心で決めると、目線を移動先へと戻した。

力自慢であるワパーだからこそ、エイルの筋力をすぐさま見抜いてしまったのだ。


そんなことはつゆ知らず、エイルは相変わらず薪を一撃で素早く割り進める。



「これが終わったら森に行って新しく木を取ってこようかな……ソルジャーと会わなきゃ良いけど。」



騒動の渦中本人は何も知らず、いつもの日常を送り続けるのだった。

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