2章:黒幕との激突
サールの町に潜んでいたヒューマン、ネイキッドのサジス。
彼の前には自身の身を守る為に機械の力で生成されたバリアが展開されており、サジスの後ろの装置の画面では時間が刻まれている。
彼は自身の作成したアクセサリーに火薬……つまり爆弾を仕掛けており、それを購入したサールの町だけでなく、他の町にも散らばったそれを起爆させる為のタイマーなのだ。
彼のアクセサリーは非常に人気があり、近い場所では世界最大の都市のトラルヨークにもかなりの数が流通しており、大量のアクセサリーが起爆してしまえば、甚大な被害が予想された。
それを止めに来たナム達の周りに壁の数カ所から飛び出した銃口が飛び出して狙いをつけている。
サジスが起動した防衛装置であろう。
「皆さん!わたくしの元へ!」
リィヤの大声にナム達は彼女の元へと集まり、リィヤが咄嗟に彼女の能力であるバリアを展開して仲間達全員を守る。
それと同時に周囲の銃口から連続で射撃され、リィヤのバリアへと弾が連続で命中する。
「助かったぞリィヤ!」
リィヤは兄であるトウヤの言葉に頷くと、今だに命中し続ける銃撃に耐えるためバリアを維持する。
ナム、ミナ、トウヤは三武家であり人間としては人外の強さを持つ。
しかし体は人間であるため、銃撃されれば傷を負うし、当たり所によっては簡単死亡してしまう。
リィヤが居なければこの銃撃の前にサジスに対抗出来なかった可能性がある。
「ほぅ……なんじゃそれは、随分強力な守りの力じゃのお!」
サジスはナム達の様子を確認すると、再び背後の装置を操作する。
ナム達の居る区画の壁から新たな銃口が飛び出し、そこから今度は炎が真っ直ぐ噴射された。
「随分用意周到じゃない……!!」
「くそ!時間がねぇってのに……面倒な奴だ!」
それぞれの銃口から放たれる攻撃の嵐の前に、ナム達はリィヤのバリアの中から出られずに居た。
運の良い事にリィヤの表情がそこまで辛さを出していないため、バリアの崩壊の危険性は今は無い事である。
それはサジスのバリアも同じ事なのだが。
15分以内にこの銃撃の嵐、バリアの破壊、そしてサジス本人の討伐をしなくてはならない事実に気付いたナム達は焦り始める。
そんな中、自身の武器を眺めていたタイフが顔を上げた。
「このままじゃ埒が明かないよ、トウヤに付与された僕の武器で、あのバリアが壊せるか試してみる!」
「俺様の魔法でいい物がある、やってみてくれ。」
タイフは頷くと、リィヤにバリアの横側の1部を開放してもらって、その隙間から圏を投擲し、即リィヤがその隙間を塞ぐ。
そして、タイフの武器は真っ直ぐにサジスの展開しているバリアへと命中したが、切断することは叶わずに弾き返され、そのまま床へと落下してしまう。
「ダメか!?」
「反射系の能力もあるみたいだな、これは厄介だね……下位魔法、ポルター・ガイスト!」
トウヤの発動した魔法の効果で、タイフの武器が自然に中に浮き始める。
「なんでぇ、ありゃ。」
「物を動かすだけの魔法だよ、杖を落とした魔術師がそれを離れた位置から手元に引き寄せる程度の使い道しかない……だが!」
トウヤは腕を動かし、タイフの武器を操作すると、それを何度もバリアへ激突させる。
物を手繰り寄せる程度の力しか無い魔法のはずだが、トウヤの高い魔法制御能力により、普通の攻撃と大差ない威力で操作できている。
「こういう使い方もできるんだ!」
タイフの武器が何度もサジスの展開するバリアへと激突し、その度に弾かれるが、それをトウヤが魔法の力で制御する。
それにより時々バリアが切り裂かれるが、修復能力も高いらしくすぐに塞がってしまう。
それを見ていたサジスは装置を再び操作し、ナム達に向かって発砲していた壁の1つの銃口をタイフの武器に向けさせると、その銃口だけがタイフの武器を狙い撃つ。
「その武器は危ないのぉ……止めさせてもらうとしようかの。」
トウヤが操るタイフの武器に連続で弾が直撃し、軌道が逸れたり弾かれたりしてしまい、流石のトウヤでも操作が難しくなってしまった。
「くそ!これじゃもうダメだ、一旦戻すぞ!」
「厄介なバリアだね、僕の武器じゃ役に立たない!」
その会話を聞いていたリィヤが、再びバリアに裂け目を作ってトウヤが操作するタイフの武器を招き入れる。
そして再びその裂け目を元の状態に戻した。
「さっきも見たけど……リィヤちゃん、そんなことできたのね。」
「言っただろ、リィヤのバリア能力は俺様でも分からない謎の能力だ、1部だけ開放したり、形も割と自由自在に作れる!……弱点はリィヤの体が触れていないと消えてしまうことだけだ。」
リィヤはバリアを張る際には必ず手を前に出すが、それは自身が生成したバリアに触れることで維持をしている状態なのである、今手を下ろしたりしてバリアから手が離れれば消滅してしまう。
「何とかしねぇと……しかし外に出れば蜂の巣か……!」
「時間が……!」
リィヤの声に、ナム達と武器を拾ったタイフがサジスの後ろの装置の画面を見る。
残り時間は8分ほどになっている。
「ほれほれ時間が無いぞ?逃げるなら今のうちじゃ、ワシの作ったアクセサリー達は、アンナの持っていた試作品とは比べ物にならんほど威力が高いぞ、簡単に町1つ位は吹き飛ぶじゃろう!ほっほっほ!」
「そんなに威力が高いとてめぇも巻き込まれるんじゃねぇのか?」
ニヤリと笑うナムに対し、サジスは肩を竦めてため息を吐く。
「馬鹿じゃのお……ワシの開発したこのバリア装置……ワシの開発した火薬の威力を耐えられないような強度で作るとでも本気で思っとるのかのぉ、例えこの町が消滅しようともワシの居るここの区画だけは無傷で済むわい、お主らが居る場所は消えるじゃろうがなぁ?」
ナムはそれを聞いて焦りを表情に出した。
「本当はお主らさえ来なければ、この研究施設ごと吹き飛ばして証拠隠滅するつもりだったのじゃが、邪魔されるなら多少の手間は仕方あるまい!」
サジスが再び装置を操作し更に壁の銃口を増やす。
「まだあるのか!?」
「まずいわね、何とかしないと。」
焦るトウヤとミナは何とか出来ないかと自身の装備や使える魔法を探す。
しかし、これだけの銃弾の雨を打開できるような手段はあまりない、打開出来たところでサジスの前にはバリアが展開されている。
悩むナム達を嘲笑うようにリィヤのバリアへ無数の弾丸や火炎放射が襲いかかる。
「わたくしはまだ大丈夫です!でもこのままじゃ!?」
リィヤが悲鳴のような声が響き、それに反応してサジスが余裕そうに笑っている。
サジスの後ろの装置は無慈悲にも時間を数え続けており、それが嫌でもナム達を焦らせる。
(くそっ……この雨のような銃撃さえなければ俺が拳で破壊してやるのに……!!)
ナムは拳を握りしめる。
散々世話になったアンナが大怪我をする原因を作ったこの男に、何も出来ずにただ身を守ることしか出来ない自分への怒りを表すように。
仲間達もそれぞれが今の状況を何とか打開しようと手を考えているのがわかるが、表情を見るにいい案はまだ出ていないようだ。
トウヤだけは何かを決心しきれてないような表情だが。
「ほっほっほ、もう終わりなのかのお?」
サジスはバリアの向こうで大笑いしながら佇んでいる。
逃げることもせずに、自身が戦おうともせずに。
そしてナムは何かに気付き、仲間達に問いかける。
「おい、1つ気になったことがあるんだが。」
「なんだよナム?」
ナムの言葉にタイフが返答する。
それを聞いたナムは銃弾の音に負けないよう声を大きめに話し始める。
「なんであいつ自身が来ねぇんだ、ヒューマンなら俺達3人とも渡り合える程の力を持つはずだ、なのにさっきから自身はバリアの中に隠れて銃器に頼ってばかりだ。」
「確かに変ね……でもそれがなんなのよ。」
「力を温存してるだけじゃないのか?俺様はそうとしか考えられないぞ。」
ナムに言われた違和感に多少首を傾げたミナと、今だに何かを決心しようとしているトウヤはナムにそう問いかける。
リィヤも違和感には気付いたようだが、何故かはわかっていないようだ。
「簡単じゃないかな?」
しかし、そんな中で1人だけさも当然のような声色で返してきたタイフ。
「なんか分かったのかタイフ?」
「一応ね……確信があるわけじゃないよ?サジスには僕達、というよりナム達3人の正体をまだ明かしてないよね、それなのにバリアの中に引きこもるってことは。」
タイフは不安そうだが、それでも力強く言葉を続ける。
「弱いんじゃないかなアイツ。」
ナムは困惑の表情を浮かべる。
よく見るとミナやトウヤ、リィヤまで驚いている。
「言っただろ確証は無いって、けどこれだけの銃弾にビクともしてないリィヤのバリアに気付いているのに、今だに機械に頼ってるってことは……そういうことじゃないの?」
ナムは愕然とした、タイフの言葉に。
なんでそんな簡単なことに自分は気付けなかったのかと。
困惑の表情のまま固まったナムを見たタイフはなにか間違ったかと不安な顔になっている。
「なるほど、一理あるね!」
「可能性はあるわね。」
ミナとトウヤの2人は納得したように2人で顔を見合わせ頷き合い、トウヤが全員に向かって話し始めた。
「その説を全面的に信じるなら、この銃撃への対処、敵のバリアの破壊、そしてサジス本人の討伐、という3段階の処理が必要な今の状況から、サジス本人の討伐に関しては楽になる可能性が高い、そうなると後の2つだけど……実は銃撃への対処に関しては破壊する手段が俺様にはある。」
「なに?さっきから悩んでるのはそれか?なんでやんねぇんだ。」
ナムの疑問にトウヤは後ろ頭を擦りながら少し困った風に答える。
「最上位魔法を全力でこの部屋にぶちかます、っていう手段だからリィヤへの負担が心配でね。」
トウヤを除いたナム達は口を大きくあける。
「それは……確かにかなり危ないわね。」
「だが、それしか手がねぇならやるべきだろ……リィヤ、行けるか?」
「……正直分かりません!ですがやってみたいと思います!」
最上位魔法は強力なのだが、広範囲に致命的な破壊をもたらす。
仲間と行動しているナム達の編成ではおいそれと使えるような魔法ではない。
しかし、トウヤがそれを決心したように頷くと自身の指先に魔力を全力で集中させ始めた。
「何をしておる?」
銃撃の音で聞こえ辛いせいで彼らの会話はほぼ聞けていないが、何故か嫌な予感を覚えたサジスは内心で焦り始めていた。
(奴らは一体何者なのだ、突然ここに殴り込んで来おった上に、通路の防衛装置だけでなく、この銃弾の嵐すら防いでおる……!)
サジスはタイフの予想通り、彼らの正体に気付いてはいなかったのだ。
(胸騒ぎがしおる……こんな所で足止めを食らってる場合ではないと言うのに!)
今日の夕方に現れたピードと名乗った男。
サジスは彼からベルアというヒューマンの所でその頭脳を役立てろ、との勧誘があったのだ。
理由は分からないが、傘下に入った暁には全力でサジスを護衛してくれるという交換条件を二つ返事で了承し、あまりの嬉しさにさっさと進めていた計画を終わらせて移動しようと、アンナに持たせていた試験用爆弾で装置の試運転を行った。
それがこんな事態を引き起こしたことを内心理解していたサジスは、己の愚かさを恨んでいた。
サジスは特殊なヒューマンである。
世界の摂理なのかは知らないが人間に化けられる、もしくは人間と同じ姿を持って生まれた魔物は基本的に不思議なほど身体能力を増大させるのだ。
身体能力が増大する謎はサジスでも解明できていないが、特に困る現象でも無いため魔物の中では基本的な知識となっている。
しかし、サジスは身体能力は向上せず、なんと人間の老人と同じ身体能力しか持たないのだ。
その代わりにサジスは異常なほどの頭脳を持っていた。
それこそ、人間に全面的に協力すればこの世界の文明レベルが大きく進化するほどに。
(ワシは弱い、だからこそベルアとかいう奴の場所で働ければと思っておったのじゃが……くそ!)
目の前で不思議な挙動をする5人の人間を前にして拭えない不安感が自身の冷や汗として流れ出る。
(アンナ……あの人間の小娘め、とんでもない奴らをここに呼びおって!)
内心でそんな毒を吐いている時だった。
目の前で大きな音と共に巨大な爆炎が解き放たれたのだ。
「なっ!?」
サジスの作ったバリア装置に多大な負荷がかかり、警告音が出る。
それを気にする余裕もなくサジスは驚きとともに爆炎の方角をでで目を隠しながら覗き見る。
それが自身の状況を覆すとは知らずに。
「炎属性最上位魔法!プロミネンス・ブラスト!!」
トウヤの放った火球がリィヤの開けたバリアの隙間から外へ飛び出す。
そして再びリィヤがバリアを元に戻すと、お互い頷いてからプロミネンス・ブラストを起動させる。
「来るぞ!全力で展開しろ!」
「はいっ!!」
途端に巨大な炸裂音と共に部屋の中を覆い尽くすほどの業火が発生する。
まるで生き物のように業火がうねり、視界はもう全て火炎で埋め尽くされるほどの威力だった。
「あぅ……!!うぅ!!」
リィヤのうめき声が聞こえる。
マギスの人間であるトウヤが全力で放った最上位魔法に、流石のリィヤもバリアの維持にかなり苦労しているようだ。
「頑張ってリィヤちゃん!!」
敵の戦闘の性格上、殆ど役に立ててないミナは応援しか出来ないことを申し訳なく思っている。
ナムとミナ、そしてタイフは近接職の為、こういう銃弾の雨を降らすような敵には大した行動は出来ない。
トウヤとリィヤに頼るしかないのだ。
「その為に俺様みたいな魔術師と強力な守りを持つ可愛い妹が居るんだろ?気にすんな!!」
「……そうですね!わたくし達が何とかします!」
リィヤは何かに気付いたような表情をしたが、すぐに真面目な表情に戻る。
それからしばらくし、リィヤの辛そうな顔も少しずつ和らいでいく。
それを見たナム達は魔法の終わりを確信し、視線を外へと向ける。
「視界が晴れるぞ。」
ナムの言葉に目を凝らす5人。
その先には熱で溶解した壁の銃口が見えた、全ての銃口が溶け爛れており、もはや発砲は不可能なことが察せられる。
「なんじゃとぉ!?」
遠くからサジスの驚愕する声が響き渡る。
「よし!リィヤ、バリアを解除して休んでおけ、助かったぜ!」
ナムの言葉に安心したリィヤはバリアを解除してへたり込む。
「あとは任せて!」
ナムとミナは真っ直ぐサジスの展開するバリアへと向かう。
そしてタイフは未来眼で周りの壁を流し見続けている。
「隠れた銃口があったら困るから、僕は壁を注視してるよ!」
タイフの能力ならば、3秒前に銃口の起動を察知できる。
隠したままの武器があっても、壁の中に銃口があるという知識を得たタイフの前では無意味だ。
「今更だけど、凄く良い編成じゃない?私達!」
「違ぇねぇ!」
バリアの元へ到達したナムとミナは、お互いの全力でバリアを攻撃し始める。
実体の無い物への干渉ができる付与をされた壊れかけのガントレットと彼女の本気の双剣で。
ナムの流れるような連続の殴打とミナの剣舞のような剣さばきの前に、2人にも聞こえるほどの警告音が鳴り響く。
「くそ!!くそぉ!!」
それを見たサジスは装置を操作しているが、今だに時を刻む画面に出ているのはエラー表示のみ。
そしてそれ以外に大きく、バリア装置の警告を表す表示も出ている事が素人目でもわかる。
「ワシが……ワシがこんなところで!?」
背後から鳴り響くバリアへの衝突音を聞きながら大慌てで装置の復旧に全力をかけるサジスだが、とても間に合わない。
それほどにバリアの損傷が激しいのだ。
「ちっ、時間がねぇ……仕方ねぇ!!」
ナムは右腕の最後のブレスレットに手をかける。
「ナム!?それは!」
「すぐ戻せばなんとかなる!」
ナムは最後のブレスレットを外し、ベルアの時以来の本気の筋力を取り戻す。
しかしそれと同時に皮膚が裂け、血が関節部をメインに流れ出る。
「くらいやがれ!!」
ナムは体を大きく捻り、全力の拳を振りかぶる。
「あのブレスレット……まさか……奴らは!?」
サジスがなにかに気付いたが、それは最早遅かった。
ナムの本気の拳の前に、バリアは呆気なく砕け散る。
そしてそれと同時にサジスの後ろの装置からも所々から火花が発生し、小さな爆発まで起き始めた。
「……やっぱりアンタは破壊に関しては凄いわね。」
「は、てなんだ!も、だろうが!!」
「はいはい、それよりさっさと戻しなさいよ、また入院よ!」
ナムはミナに言われて慌ててブレスレットを戻す。
筋力が再び低下して皮膚への負荷も減り、1部の出血が僅かに止まる。
それを見たミナは安堵し、サジスの後ろの画面を見るが、それは既に機能停止していた。
「あら?もしかして起爆装置まで壊れたのかしら、流石ブレイカーと呼ばれてるだけあるわね、名に恥じないわよ?」
「ラッキーじゃねぇか。」
ミナは双剣を構えたままサジスへと近付く。
「おのれ……おのれ……!ワシの爆弾はこの装置でなければ起爆出来んというのに!!」
「あら、いい事聞いたわ。」
ミナは双剣を振り上げる。
「ワシの英智はこの世界の先をいっておる!そうじゃ、なんだったら今からでも人間に協力して!」
「私そういうの分からないし、アンナちゃんを裏切ったことは絶対に許さないわ。」
ミナはサジス目掛けて躊躇なくその双剣を振り下ろした。
主を失った焼き焦げた研究施設の中でナム達は安堵のため息を吐いていた。
傍にはサジスの遺体が転がっている。
「まさか僕の仮説が当たってるなんて。」
サジスの遺体を見ながらタイフは驚いている。
ミナが一撃を加えた後に追撃をしようとしたが、そんな必要もなく傷を押えながら地面に倒れて動かなくなったサジスを見て困惑したミナは、ナム達の元へやってきて、本当は人間だったのでは?と心配し始めたのだった。
「取り敢えず終わったな、アイツの言葉通りならもう起爆の心配は無さそうだが、警察と軍に報告してあのアクセサリーは可能な限り回収した方が良いだろうな。」
「その方が良いとわたくしも思います。」
ナム達はトウヤとリィヤの言葉に頷いた。
「それよりアンナが心配だ、戻るぞ。」
「そうね……色々と話さなきゃ……だし。」
サジスの遺体を見ながら、ナム達は微妙な雰囲気となる。
彼の正体は別として彼女にとって憧れの存在だったのだ。
ナム達は重い足取りで、アンナが運び込まれた病院へと戻るために移動を開始したのだった。
サジス撃破&アクセサリー爆弾阻止です。
実はベルアよりやってる事エグかった説ありますねコイツ。