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ブレイカー  作者: フィール
序章
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序章:はじまり

この世界は剣や魔法、そして魔物が存在する所謂ファンタジーな世界


しかし文明レベルも着実に進化し、銃などの戦闘用の兵器や移動用の車。

建物は木は勿論、コンクリートなども使用した頑丈なもの。

生活の中にまだ常設型とはいえ電話なども開発され。

現代のような発達した文明を築いていた。

現代との違いは、町や村の周辺には未開拓の平原なども存在する事だ。

魔物は基本的に未開拓の場所に存在し、時たま町や村を襲うこともある。



そんな世界にとある小さな町があった。

魔物用の外壁は木製の簡易な物しか設置されておらず、銀行やそこそこの数の店なども立ち並んだ、現代で言えばそこそこ開発の進んだ都市のような外観の町だ。


そんな町の中の1軒の木製の薄汚れた小さな家。

窓には亀裂が入り、扉もガタついてしっかり閉まらない。

部屋の中は所詮ゴミ屋敷。

そしてそんな中、昼時だと言うのに布団の中でいびきをかいている男が居た。

もちろんこの家の家主である。


そんな彼のものぐさな性格を象徴するかのように枕元に設置された電話が鳴り始めた。

途端に目が覚める男、昼まで寝るような人間とは思えないほどの目覚めの良さである。

しかし電話を取る様子はない、既に複数回コールされていて目が覚めた本人も知覚しているのは確実なのにだ。


10を超えるコールを無視し続けた末に、電話が鳴り止んだのを確認した男は安心したようにまだ眠ろうし、すぐさま再度電話が鳴ると額に青筋を浮かべた。



「うっせーな!!ちくしょう!!」



男は乱暴に電話を取ると相手に対して上の発言をぶつける。



『まさか寝てたんですか!?もう昼ですよ!むしろ少し過ぎてます!』



電話の相手の驚きと呆れが混ざった声が聞こえてくる、若い男のようだ。



「あ?その声……あぁ警察の……ヤマダだっけか?」


『タナカです!!もう何度その間違いしてるんですか!』


「おぉ……悪い悪い、で?なんだ?」



そこまで悪く思ってないような男の返答に、電話の相手も既に慣れたかのような諦めの声色で要件を話し始める。



『依頼です!今朝、銀行に強盗が現れ、我々が到着する時には既に金を奪って逃走済み、貴方には彼らの捕縛を依頼したい!』



電話から聞こえた要件につまらなそうに男が言う。



「そんなんお前らでやれよ、警察だろうが。」



『普通の強盗じゃないとの情報が入っています、銃……それも機関銃のような強力な兵器を所持してるとの事、我々では被害が想定されますが……貴方なら()()()()()()?』

「そういう事か、で?いくらだ?」



明かされた情報にも一切怯むことなく、男は報酬の話を即始めた。



『言い値で払いましょう。』



「分かった、安心しろふっかけはしないさ。」



電話の先の男も彼の性格を知ってるからこその強気の発言である、相当付き合いが長いことがわかる。



『特徴は全員黒服、見るからに怪しいので分かるかと、逃走車まで黒です。』

「そりゃ一目瞭然だわ、んで?大体の現在の位置は?」



電話先で多少の問答が聞こえ、僅かな時間で返答が来る。



『後10分ほどであなたの家の前の道路を通ると。』

「出来すぎだろ!いいのか?すげー楽な仕事にお前言い値出すんだぞ?」

『この強盗相手に楽だと言えるのは貴方位ですよ。』



電話先からため息が聞こえた。



「まぁ待ってろ、即終わりだ、報酬忘れんなよ!んじゃ切るぜ。」



相手の返答を待たずして男は電話を切る、そして布団からようやく起き上がった。

布団に隠れていた体はビルダー以上に鍛え抜かれ、身長は180cm程度。

髪型は所謂ツンツンヘアーだ。

男は寝起きの伸び運動をし、そのまま着替えることすらなく外へ出ていく。



「さぁて……一仕事してさっさと寝直すぞっと。」



男はどこまでも自堕落だった。

初投稿なのです。


不定期投稿なので気長によろしくです

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