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スイリブル・フェザー  作者: CLOWD
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プロローグ

はじめまして。

武蔵 戟と申します。

今回が小説初投稿になります。


よろしくお願い致します。


──2060年 日本 埼玉県──


「はい…ですので今日中に...──

「ママー!鳥さんがたくさん──

「ウチの旦那ったら──


日本の昼は社会人の時間である。

ある者は電話口から見えるはずも無い頭を下げ続け

ある者はいつにも増して多く、そして不規則に飛び交う野鳥に違和感を感じ

またある者は自らの家庭の不平不満を周囲に吐露する


「バウ!バウ!」

「ちょっと...!どうしたの?」


異様に吠える犬に手を焼く飼い主もまた社会人である。


皆、生きている。

目的は無いが、生きている。


生命体にはそれぞれに特徴や弱点がある。

人類は硬い甲殻や強い力は無いが、優れた頭脳とそれを実現する手がある。そしてその手に「武器」を持てる。

虫には硬い装甲がある。

犬には強い嗅覚と歯がある。


鳥には自由に世界を望む翼がある。



そしてまた、新たな生命体がこの世界に降り立った。


「いやあああああ!!!」

「あれは何だ!!!」


それは天からやって来た。

黒い隕石が不気味な程緩やかに地上に堕ちて来た。

だがその隕石は徐々に速度を増して地形に直撃すれば明らかに地図を描き直す事になりそうなエネルギーを纏っていた。


「逃げろおおお!!!」

「きゃあああ!!」

「うぇーん!」


何故隕石がここまで迫って来るまでに気づかなかったのか。

今日は快晴、遮る雲1つ無い青い空。

だが、完全に手遅れになるまで誰も気づかなかった。

まるで突然空中に現れたかの様に。


そして遂に衝突───


───しなかった。


地上にぶつかる直前に不明なエネルギーで「着地」した。

乗り物とは思えない岩石の塊。

黒く、そして僅かな罅から覗く黄色い光。

次の瞬間

人々はこの光景を忘れないだろう。


岩盤を割って未知の黒い生命体が出てきたのだ。

それは凡そ人型だが、腕らしき肢は先端が異様に鋭利になっておりヒト程度なら簡単に貫いてしまうだろう。

身体に走る黄色く発光する線が妙に不気味。


「うわああああああ!!!!」

「どいてくれええ!!!」

「たすけてええええええ!!!」


まさに阿鼻叫喚。

だがこれは悪夢の始まりに過ぎなかった。


「$*²¥?@?」

「ぐほぁ!」


想像通りその鋭利な腕で逃げ遅れた中年の男性を貫いた。

すると


「うおああ$*¥&?」


その男性は黒い生命体になってしまったのだ。


「¥²@&^」

「$⑨#*@²」


何か会話しているのだろうか、何にせよ人類には理解出来ない言語を交わして新たな獲物を蹂躙する。


「きゃあああ!!」

「やめろおおおお!!」


次々と黒い生命体に変えられていく人々。

あちこちで爆発、火災、建物の倒壊が発生。


「ひぃい…」

「ウー…バウ!バウ!」


少女の前に出て黒い生命体に吠える犬。


「¥$*@&*」

「やめてえ!」

「ギャウ!&…?@;」


威嚇も虚しく犬は犬型の黒い生命体に変えられてしまった。

そして少女にもその鋭利な腕を突き出し貫こうとしたその時──




「いやあああああ!!!」



「やめろおおおお!!!」


どこからともなく飛んで来たもう1人の少女に黒い生命体は切り裂かれた。


「*$~@^!?」


切り裂かれた黒い生命体は灰になり風に消えた。


その少女は黒い生命体を切り裂いたであろう「剣」を持っていた。

その少女は高速で飛んで来たであろう翼が背中にあった。

その少女は紅く燃える様な鎧を身に纏っていた。

その姿はまさに───


───天の騎士だった。


高評価の程よろしくお願い致します。

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