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7.冒険者登録をしよう!

本日もよろしくお願いします。

 この街の名前はメイリンと言うのですね?

門番さんに言われた通りに向かったら、剣と杖の絵が描かれた看板を出している建物がありました。


『冒険者ギルド、メイリン支部』


 このギルドの長がメイリンさんと言うオチは……たぶん無いでしょう、ですのでメイリンがこの街の名前ですね。


 石造りの三階建て、重厚で威厳のある建物ですね。

この街の奥にあったお屋敷に少し似ているのはこのギルドが国営だからでしょうか?

それとも重要な拠点だからでしょうか?


 扉は二重構造になっていて、外側には分厚く重そうな両開きの木の扉が外向きに開けられており城門みたいです、有事にはこの扉を閉めるのでしょうか。

内側には軽そうな普通の木の扉が閉まってます、これが普段使いの扉ですかね?


 内扉を開け中に入ると広い部屋の中央に釘を何箇所も打ち込んだ板が立ててあり、そこにB6サイズの札が何枚も下がってます。

これは……多分仕事の依頼ですね、紐で吊るされている札と釘で直接打ち付けられた札。

紐の付いている方は先着順でこれを持ってカウンターに行くようですね、釘で固定されているのは札を持っていく必要のない常設の依頼と言うことでしょう。


 依頼板の周辺には椅子とテーブルが置かれ、昼時からお酒を飲んで騒いでいる人達が数人居ます。

板の向こう側にはカウンターがあり、正面に数字の書かれた依頼受付、左側に冒険者新規受付、右側に終了報告・買い取り受付、と別れているようです。


 改めて依頼板を見ると……有りましたね、常設の依頼だからか板に釘で打ち付けてあります。

『ゴブリン討伐依頼、随時受付、10匹で銅貨10枚、右耳持参の事』

手持ちの耳だけで銅貨二百七十枚になりそうです、ホブコブリンは見当たりませんね? 後で受付に聞いてみましょう。


「よぅお嬢ちゃん、見ない顔だが此処は冒険者ギルドだぜ? 」

「はい、知ってます」

依頼板を見ているとベテラン冒険者風の酔っぱらいに絡まれました、これが定番の新人イジ……

「そうか、その若さで大変だねえ……背伸びせず! 無理せず! 頑張れよ! 冒険者は日々の努力の積み重ねが大事だからな! 」

「…………はい、ありがとうございます」

……思ったより紳士です、てっきり乱闘に発展して面倒事になると思ってました。


「……俺の娘もお嬢ちゃんくらいの歳でなぁ……」

ん? んん?

「小さい頃は俺が狩ったオークの肉を喜んで……」

しまった! これは絡み酒!

「でな? 昔はお父さん、お父さんと笑顔で声をかけてきたのに、今じゃあオイ! とかチョット! とか汚物を見るような目でよぉ……」

何とか逃げ出せたのは30分後でした、素直に喧嘩に絡まれた方がマシでした……



「そんな酷い目に遭った私ですが、冒険者の新規登録に来ましたお願いします」

絡み酒をからやっと解放された私は少し疲れた顔をしながら、見ているだけで助けてくれなかったギルドの新規受付に向かい受付のお姉さんに声をかけました。


 受付カウンターには二十代前半の短い巻き毛で金髪な女性が座ってます、置かれたプレートにはステラと書かれてますね。年取ったら焼き菓子を作るのが上手そうな名前の人です。


「冒険者ギルド・メイリン支部にようこそ。あのギジーさんもお酒を呑まなければ面倒見の良い人なんですけどね」

此処で飲んでいるより、家に帰って家族関係を早く何とかした方が良さそうなあの酔っぱらいはギジーと言う名ですか。


「新規登録なら銀貨一枚と……この紙に名前と生まれ、年齢や職業を書いて貰えるかな? 」

此処でも銀貨の代わりに☆3の魔石で構わないらしいです、ステラさんが一枚の紙を出してきたのでカキカキ……


 日本語で書いたつもりなのに謎言語に書き換わってますね、しかもちゃんと読めるし……ご都合主義な能力で助かります。


「名前:ミウ、生まれ:草原、年齢:13、職業:……職業が判らないのだけど? 」

「あぁ、それは自称で構わないわ、自分の得意な事をアピールする様なものよ」

ステラさんは冒険者に成り立ての男の子の半数は職業欄に勇者と書くと語った。


「数年後には顔を真っ赤にして、職業欄の書き換え申請しに来るのだけどね」

中二病と言うのは異世界にもあるのですかね?


「職業:錬金術師……っと、これで良いかしら? 」

「ほほう、錬金術師ときましたか! マイナーで中々渋い所を出してきましたねぇ」

あらま、錬金術師はマイナーなんですか……

「だいたい、勇者・賢者・剣聖・大魔法使い……この辺りが新人の書く職業の鉄板ですね! 」

こうして世に大量の黒歴史が蔓延するのでしょう……


「それと門で手続きした仮の身分証を持っているなら、こっちで返金手続きが出来るけどどうする? 」

「それじゃあ、お願いします」

申請書と仮身分証をステラさんに渡したら剣と杖が描かれたプレートを渡され、門の時と同じ様に水晶球に手を当てて冒険者ギルドに登録完了です。


「はい、冒険者登録が終わりました。こちらが仮身分証の返金です、これから頑張って下さいね」

ステラさんはそう言って銀貨一枚と素敵な笑顔を向けてくれました。

私は軽く会釈し今度は右端の買い取り受付に……またステラさんです!


「いや、ほら現金が無くて魔石を出してきたしコッチに来るかもって、新人さんも頻繁に登録しに来ないから買い取りと兼任してるのよ」

なるほど……

「じゃあ依頼板に貼ってあったのゴブリン討伐の証明部位を……」

カウンターの上に直接置いて良いとの事で収納から二百七十個の右耳を積み上げていく。

「……まさかの収納スキル持ち! しかもゴブリンをこんなに沢山! 」

「ホブコブリンってのも狩ったけど、依頼は無いの? 」

……聞こえてない、ステラさんの目が点になっている……

ステラさんの顔の前で手を振って正気に戻してもう一度聞く。


「えぇ、ホブコブリンはめったに居ないので常設には……今、普通の仕事で在ったかな? ……コレかな? コレですね! 今日の相場は一匹で銅貨十枚です」

どうやらカウンターの裏に置かれた控えの仕事依頼書の束にホブコブリンがあったようです。


「ではコレもお願いします」

ホブコブリンの右耳三十二個をカウンターに……また目が点になってしまいました……


「はぁ……錬金術師と名乗ってからの討伐部位の山、流石に効きました。フェイントからの見事な一撃です、こんな手法で攻めてくるとは予想外でした」

そんなつもりでは無かったのですが……


「それで、これだけのゴブリンとホブゴブリンを何処でどうやって狩ってきましたか? 魔物の大凡の分布を知りたいので答えられる範囲で聞かせてもらえないかしら? 」

「魔法で倒したの、場所はこの辺り」

馬車や香箱の事はあえて言わず、ゴブリンを仕留めた場所だけをステラさんが広げた大雑把な地図の一点を指差して教えておく。


「この辺りかぁ、最近あまり聞かない位置だけど魔物側で何かあったかな? ありがと、後で門に注意文を張り出す様に門番に伝えておくわ」

熊出没注意みたいなアレですかね?


「それと、この辺りだけど大勢の盗賊風の不審者が木を切り倒していたわ。まぁ私には実害はなかったけどね」

後々聞かれるのも何なので、先手を打って盗賊さん達の情報も出しときましょう。

「盗賊が木をですか? 大規模な盗賊団の情報は未だ出てないですね、検討して調査団を後日派遣しましょう。情報の提供ありがとうございました」

後はこの街に居る警備隊の方々のお仕事ですね。

討伐の報酬を貰ってご飯にしましょう。

此処まで読んで頂き、ありがとうございます。

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