35、ダンジョンと内装工事
本日二話目です
ヴィヴィアさんが陥落したので許可証が商業ギルドで発行されました。
種別は日用雑貨等の製造販売店、薬や飲食物の販売は原則認められて無い許可証です。
たまに監査が来るので、帳簿等をシッカリしておいた方が良いらしいです。
その後、女装してローラースケートを履いた変態を連れてダンジョンに向かいます。
「せめて着替えさせてくれないか? 」
「職務中は女装するのが契約だから駄目です」
ギジーさんの申し出はステラさんがバッサリ却下しました。
でも最近のギジーさんは、最初に私が渡した女装セットに手を加えたり、新しい服や小物を買ったりと女装にハマってきたような?
「ギルドの中だけなら開き直れるが、この格好で街中を歩くのはキツいって! 」
女装オッサンの隣を歩く、私の方がキツいですよ!
あっちの子供なんか指差して腹抱えて笑ってますよ?
コラコラ、笑われたからってビルダーのポージングしながら滑走して子供を泣かすんじゃない!
「そう言えば、ご家族の方がギルドに見にきたんですって? 」
ステラさん本当に奥さんと娘さんを呼び寄せたようです。
「あぁ、その時は散々馬鹿にされたが、翌日から娘がやたら優しく素直になってな……」
まぁ、自分の父親が女装してたら色々と考えたくもなるよね。
ダンジョンに着いたら穴の横で識別用の魔法道具を創ります。
タブレット型の鑑定板で穴の上にかざせばダンジョンタイプが板に表示される仕組みです。
私の体感では三秒に一度の周期でダンジョンが切り替わっているみたいですね。
行きたいダンジョンが表示されたら直ぐに手や足を穴に入れれば、そこから三十数えてる間はそのタイプに固定されます。
ギジーさんは識別した結果を確認する為にダンジョンに潜って貰います。
「草原型だった。本当に、どのダンジョンだか判るようになったんだな……」
その後もギジーさんやダンジョンに潜ってく冒険者さんに試して貰い識別精度を上げて完成です。
尚この鑑定板はしばらくは領主預かりで、門から穴の横まで担当兵士が同行し鑑定するみたいです。
締めくくりにゴッソリ乱獲して今日はお終いです。
さらに翌日、セイランさんと商業ギルドの建設担当のグレインさんと内装職人の方々と共に新店舗の空き地に来ました。
「グレイン坊ちゃん、仕事があるって聞いて来たのにまだ何も建っちゃいませんぜ? 」
グレインさん、坊ちゃんって呼ばれているのですか……
「此処で坊ちゃんは止めてくれよ、建物はすぐ建つから。ミウさん、お願いします」
「判りました、グレインお坊ちゃま! 」
「ちょ! ミウさんまで! 」
グレインさんと造った設計図と昨日乱獲した石材等を指定して【ハウジング】発動!
乱雑に積み上げられた石材が形を変え接合し建物の形へと一気に変わって行きます。
「これはまた……大工の人が見たら泣くな……」
「昔聞いたおとぎ話の世界そのまんまですね」
建て終わったので皆です中に入ります。
入ってすぐ横には上に行く階段と宿のフロント、正面は食堂のお客が食べるスペースですね。
正面奥には調理場となっております。
「設計図にもあったけど、この吹き抜けは何なの? 」
それは宿のフロントの反対側近くから五階まで吹き抜けた二畳ほどのスペース。
「階段を五階まで上り下りするのが大変なのでエレベーターを付けようと思いました」
お客もそうですが掃除などで毎日上り下りは大変ですよ。
「エレベーター? 」
「あのココちゃんも乗った空飛ぶ板を室内用に上下移動専門にした道具です。創ってきてあるので設置しちゃいますね」
吹き抜けの中に箱を置き各階にボタンと引き戸を設置すれば完成します。
軽く試運転をしたら、セイランさんやグレインさん達にも操作して貰います。
「新しい宿は五階建てと言われて、大変だと思っていたけどこれがあるなら楽で良いわね」
そのまま皆で客室予定の部屋に入り内装の打ち合わせです。
内装屋さんの店にあったサンプルを私が収納から出しセイランさんが注文をしていきます。
サイズを聞いて創っておいた板ガラスや窓枠の木材も取り出して職人さんに渡し、私も創っていた物を取り出して設置していきます。
「いや、まって! 何を付けてるのかな? それにこの小部屋は……」
「お風呂とトイレですね」
ユニットバスと温水便座とも言います。
「お風呂とトイレが各部屋に……」
流石に言って居ましたよ? いくら何でも勝手に創りません。
「先日、私とグレインさんとで設計図を描いていた時にセイランさんがお茶を持ってきて『そんな宿良いわね、うちもそうしたい』って会話が確かに? 」
グレインさん待って何で目を逸らすの? 言ったよね? 言われたままに設計したのグレインさんだしね?
「……言った、気もするけど……本当に造るとは思わなかった」
「お茶のみ話で奥さんは本気にしてないんだろうな……と、でもあのプレートの操作が面白くってつい設計を……」
えー、そうなると。
「まさか、全館エアコンの話も? 」
窓の上に貼り付けたエアコンと壁に埋め込んだ操作板を指差すも。
「そんな魔法道具が本当に在るとは知らなかったのよ! 」
何と言う事でしょう……
客室関係の発注も終わり、職人さん達も夕方に帰りました。
内装工事はまだ数日掛かりそうですね、私も少し夜更かしをして自分の居住部分に手を加えていきます。
最後に防犯用のセンちゃ……いえ、流石に巨大百足が這い回っているとバレたら宿の客足が落ちますね……。
大丈夫です、私にもその程度の常識はあります!
今晩の所は建物全部を障壁で覆って帰りましょう。
「調理場の方は大丈夫なんだろうな? 」
セイランさんから昼の話を聞いたらしいヴィヴィアさんか心配して私に聞いて来ました。
「大丈夫ですよぉ、ちゃんと巨大な流し場にコンロを六台にオーブンを三台、大型冷蔵庫二台を置けるスペースがあります」
「そんなにあっても使い切れないだろうが! 」
「従業員の募集はまだ集まってないのです? 」
結構前からそれほど悪い条件でなく募集していた筈ですが……
「配膳や皿洗いなら出来るが調理となると野菜の皮すら剥けないのばかりだ」
ご愁傷様です……ゴーレムで料理を作るのは無理ですからヴィヴィアさんには諦めて貰います。
翌朝も新店舗の改装工事です。
客室の方も窓やドアが付けられ、ベッドやサイドボードを置けばいつでも泊まれますね。
私のお店の方も棚やカウンターが置かれ、後は品物を並べるだけになりました。
寝室となる部屋にベッドを置きタンスや照明器具を設置します。
私はベッドに腰掛け、収納から魔石を取り出し合成し、貯まったら魔法石に融合。
更に魔法石と魔法石とで……【融合】!
途端、私の中から今までと比較に成らない量の魔力が流れ出て行きます!
コレはキツい! 両手から内臓が全部流れ出て行く感覚です。
地獄の責め苦のような苦しみが終わると両手の中には……
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魔導石(☆10)
あらゆる属性が詰め込まれた魔導石、超高密度な魔力が貯まっている。
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魔導石の完成です、辛かった……この歳にして産みの苦しみを味わった気分です。経験ないですけどね……
次にこの魔導石をゴーレムコアにして、建物全体をゴーレム化しましょう!
此処まで読んで頂き、ありがとうございます。




