表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説が読めない男の物語  作者: 石田 ゆり夫
始まりのとき
5/5

第4話「メルヘンチック」

むか~しむかし、あるところに

二輪の乗り物を探している男がいました。


男はその二輪の乗り物が欲しいのですが、販売終了していて手に入らないことに落ち込んでいました。

とりあえず男は家から一番近い店に二輪の乗り物を見に行くことにしました。

その名も『二輪王』


初めて行く場所の為かなかなか入れずに、入り口前で立ち止まりガラス越しに覗いていた。

そんな時、後ろから女性の声が聞こえた。

女性店員「いらっしゃいませー、入りますか?」

おれ「は、はい。」

自動ドアのボタンを押してドアが開いた。

女性店員「ハッタと言います。何かあれば呼んでくださいね。」

おれ「どうもです。」


とりあえず店の中をぐるぐる回る。

へぇ~こんな二輪もあるのか

店内は色々な二輪が並んでいた。


初めて入った二輪の店

来ているお客さんはほとんどの人がライダースーツを着てる。

いかにも乗ってますって感じだった。

全く乗らなさそう雰囲気のおれは店の中で浮いていた。

あまりにも店で浮いていてちょっと照れた。

なるべく人目を避ける為、入ってすぐに2階に上がった。

2階は大型だけか。


(オオガタ、おおがた、大型二輪って…)

おれは自分の乗る姿を想像して一人で笑った。


欲しい二輪は大型ではない為、2階を1週してすぐに降りた。

ヘルメットやゴーグルを見て少しずつ店の雰囲気に慣れていった。

並んでる二輪を見ていくけど、これだってのはなかった。

気に入りそうな二輪やっぱないかぁ。


そんなことを思っている時だった。

この濃い緑色のかっこいいなぁ!!




「まさか!?」


ショウゲキがハシッタ


「こ、こ、こ・い・み・ど・り・い・ろ・の・に・り・ん…??」

まさに求めている二輪、本物だった。



そしてハッタさんの元へ走った。

そして指をさして

おれ「あの緑色の二輪ってまだ買えますか?」

ハッタ「あ~あの二輪ならまだ売れてないよ。」

おれ「まじっすか!!探してたんですよ!」

ハッタ「あの二輪人気あるからすぐ売れちゃうと思うよ。購入されますか?」

おれ「あっ値段見てなかった。」


2人は二輪の元へ向かう

途中聞いてみた。

おれ「あの二輪ってもう販売終了してますよね?」

ハッタ「限定色だからね、販売終了してるよ。」

おれ「ですよね、どうしてあるんですか?」

ハッタ「中古品だよ。」

2人は二輪の前に着いた。


値札を見た。

2、20万円…そんな持ってないなぁ。

だがハッタさんの言葉におれは奇跡としか思えずある決断をした。



ハッタ「3日前に来たばかりだよ。」


おれ「予約ってできます?」


ハッタ「できないよ」


おれ「少し考えていいですか」


ハッタ「いいよ」


数分もかからずに

おれ「買います!!」


初めての大きな買い物だった。

ローンで買うことにした。

その後に一生乗るためにする事とか、注意事項とか色々聞いた。


ヘルメットとゴーグルも合わせて購入の為、探していた。

ドアが開き男が入ってきた。


メを合わせられないような男。

リーゼントが決まっているその男は、

クツもごっつく、服装は決まっていた。

リングを指にはめ、首にもアクセサリーをつけていた。

スッとおれの方に寄ってきた。

マァ、乗りたい二輪に乗るといいさ

スマナイ、邪魔したな。


そう言うと男はおれの前から去って行った。

なんだったんだ…。



契約を済まし、整備が終わった。

近くの駐車場で乗る練習をさせてもらい家に帰った。


二輪の名前は『メルヘン』と名付けた。

メルヘンがおれの相棒だ。

そして

おれらのコンビ名はそう『メルヘンチック』




夕暮れ時の帰り道

おれはなにかに向かってお礼を言った。

『ありがとう』

最高の相棒を仲間にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ