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干支戦記~十二支の戦い〜  作者: 寺子屋 佐助
第一章 幼児・学園編
22/25

21話 ハリネズミになる

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


今回、新キャラが出ます。お楽しみに。

「君もハリネズミになればいい」

 イゲルにそう告げられたリュウとミュウの頭には大量の疑問符が浮かんでいた。ハツカネズミである自分がハリネズミになるとはどういう事だという含んだ眼差しでイゲルを見つめるリュウを見かねたミュウがイゲルに詰め寄ろうとすると、イゲルは簡単に説明をはじめた。

「もちろん本物のハリネズミになってほしいってことじゃないよ。自分の身体を魔力(・・)で覆ってハリネズミになるんだ」

 そういいながらイゲルはリュウ達の目に見えるように魔力を放出する。その後毛布に包まるように背中の針に沿って身体を覆うとそのままリュウに背を向けた。

「当たらないように気をつけてね」

 そのまま魔力で出来た背中の針を伸ばすとまるで針山を背負ったかのようなフォルムで歩き出した。

「ちょっとだけ触ってごらん」

「はい……!!!」

 返事をしてゆっくりと触りそしてその触感に驚くリュウ。ただの魔力のはずなのに鋭利で硬度もありチクリと刺されたリュウは思わず手を離した。

「どうだい、すごいだろ?このやり方なら誰でもハリネズミになりきって針道を学べる。僕のお師匠様はそう思われたからこの道場を開いたんだよ」

 まるで自分の事のように胸を張るイゲルとそれに目を輝かせるリュウ。一方でミュウは心配げな様子でイゲルに尋ねた。

「ちょっと危ないように感じるんですが、安全性はどうやって確保するつもりですか?」

 批判するわけではなくリュウの身を案じるミュウに対してイゲルは柔らかくこう告げた。

「大丈夫ですよ!他の武道の事は分からないので比較は出来ませんがうちはまず魔力で自分の身を守る護身術から初めて、完全に身についたと判断してから組み手や対戦などに取りかかりますから。安全面は絶対に保証します!!」

 イゲルの懇切丁寧な説明と柔らかい口調、そして何よりもその熱意に絆されたのかミュウはホッと溜息をつくと頭を下げた。

「息子をよろしくお願いします」

 母親の了承を得て胸を撫で下ろすイゲル。その後手続きや必要なものについてなど話はとんとん拍子に進み、群青色のハツカネズミ、リュウは正式に針道の道場の門下生となった。



 ◇◇◇



 リュウの通うクヌギの森学園での休み時間。

「へー!リュウ君は針道をはじめたんだね!」

 リュウは友達の一匹である灰色の毛に丸メガネをした出っ歯なネズミ、ルークとお話しをしていた。ついこの前、リュウの元々の住処だったところに建てられた道場に入門したこと、そこで出会ったふくよかな師範代ハリネズミ、イゲルのことや針道の流派の違いなどについて説明していると、そこに白い毛をしたネズミの女の子、ユキが興味がある様子で声をかけてきた。

「リュウ君すごーい!ねぇ針道って実際のところどんなことをするの?」

「あ、ユキちゃん。そうだね、簡単に言うとハリネズミみたいに針を使って戦うんだよ」

 リュウに言われたことにイマイチピンと来ていないユキは率直な疑問をリュウにぶつけた。

「でもリュウ君はハリネズミじゃないじゃない?針一本で戦うってことなの?」

「違うよ。魔法というか魔力を使うんだ」

「どういうこと?よく分からないからやってみせて」

 説明を受けてもよく分からなかったユキは実際に見せてほしいとリュウにお願いをしたが、リュウは悔しそうな顔をした後、悲しそうな顔をするとそのまま申し訳なさそうにユキに告げた。

「それが、僕はまだ出来ないんだよね。イゲル師匠がまず学校で魔力の練り方や扱い方をちゃんと勉強してから教えてくれるらしいんだ。早くハリネズミっぽいことがしたいんだけど、今は針の突き方の練習とか修行で素振りをいっぱいしてるんだ」

「修行出来るだけいいじゃないか。僕は木属性の魔力のおかげでやっとお父さんの手伝いが出来ると思っていたのにまずは学校の宿題を頑張れって言われたんだ」

 ユキとリュウの会話を聞いていたルークが丸メガネを鈍く光らせながら自虐すると、ユキがフォローに入る。

「私も笛の先生に音楽の授業を真面目に受けてきなさいって言われたよ。みんなでも一緒だね」

 基礎を身につけないことには先に進めない。そのことに関しては納得はいかないものの同じものを感じたのか、リュウとルークはユキの言葉にそうだねと頷いた。その後、リュウ達は休み時間の雑談を終えるとそれぞれの席に戻って授業をはじめた。授業中、イゲルにもらった宿題のことについて考えるリュウ。素振りなどのトレーニングだけでなく魔法の扱いまで上手くならなければいけない。果たして自分はいつになったら実践形式の修行や対戦が出来るようになるのだろうか。そんなことを考えているうちにクラスでの授業は終わりまたもや体育館での魔法の授業の時間がやってきた。だがしかし前回と違って今回は他の属性の生徒達と合同でやるらしい。リュウは他の属性や他クラスの生徒にはどんな子がいるのだろうかと胸が躍るのと同時に妙な胸騒ぎを感じていた。



 ◇◇◇



 入学式以来、久々に一年生全員が集まった体育館では生徒たちが様々な期待や不安を胸に先生を待っていた。果たして今日はどんな授業を受けることになるのだろうか?色々な憶測が生徒達の間で飛び交う中、一年三組に在籍しているえんじ色の毛のドブネズミの少年、アカシはとあるハツカネズミの少女の姿に目が釘付けだった。

 冬の新雪のように毛並みが白く、耳の形や尻尾の長さなどすべてがアカシのどストライクである。一瞬、声をかけようかとも思ったのだが、彼女の隣には灰色のドブネズミと群青色のハツカネズミがいて仲が良さそうにおしゃべりしている。アカシは面白くなさそうにフン、と鼻を鳴らすとゆっくりと彼らに近づいていく。まずはどんな会話を繰り広げているのか盗み聞きしてやる、そう思ったアカシはドカドカと他のネズミを押しのけながら彼らの近くに歩みよるとそのまま会話に耳を傾けた。内容まではわからないが名前なら聞き取ることが出来る。

「そっか、ユキって言うのか」

 ユキ。なんて素敵な響きなんだ。アカシは彼女の美しさを表すのに適した素晴らしい名前だ、と感動していると、先生達がやってきて一年生全員に告げた。

「今日は他の子とペアになって魔力で色んな形を作ってもらいます。出来れば自分の属性じゃない人とペアになってくださいね。それでははじめ!」

 アカシはその言葉を合図に真っ直ぐにユキへと歩みを進めると彼女の目の前に止まった。

「お、おい、白いの。俺はアカシ。今日は俺様と組ませてやってもいいぞ」

 勇気を出して声をかけるアカシ。

「えっ?えっと私、リュウ君と組むからごめんね。また今度ね」

 しかしアカシのアプローチは失敗に終わり、ユキは先ほど仲良さそうに話していた群青色のハツカネズミのところに行ってしまった。

「あいつさえいなければ」

 アカシの目が嫉妬の炎に燃える。アカシの目線の先には群青色のハツカネズミ、リュウの姿があった。

文章が拙すぎますね。もしかしたら編集するかもです。


読んでいただきありがとうございました。

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