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1話

 それが不幸か幸福かなんて、 決められるのは自分だけだろう?


1.



 好みの女の子ってどんなのだよ?

 俺は高校からの腐れ縁かつ同僚の暇潰しだろう言葉に、 一般的だろう答えを返すことにした。

「胸がでかくて腰がくびれた優しいおしとやかな」

「おま、 適当にも程があんだろ」

「バレたか」

「わからいでか」

 非難がましい目を向けてくる同僚はこの間、 可愛い彼女をゲットしたばかりの所謂リア充だ。

 彼女自慢でもしたいのかと思っていたら、 何故か心配そうな目を向けられた。

「なぁ、 お前さぁ、 女の子好きだよな?」

「ヘッドクロー掛けていいか?」

「いや、 だって前からいつもすげー淡泊だし!」

「あのなぁ、 別に今、 好きな子いないだけだろ。 それだけで何でそうなるんだよ」

「お前に好きな女の話しされた事、 高校から今まで一度もねーんだけど」

 そういやこいつに話した事なかったなー、 と思いながら俺はカウンターで返却された書籍の修繕に取り掛かった。

 そう、 ここは某国立図書館。

 この国で刊行された本はほぼ全部あると言われている場所だ。

 ほぼと言うのは一部、 薄い自費出版の本は流石に揃っていないから。

「それより今日は宿直だろ。 例の彼女とのデートなんかまさか入れてないだろうな?」

「デート入れたから宿直無理ですって? 新米でそれやる度胸は流石にねーって」

「新米じゃなくてもやるなよ」

「やらねーって」

 軽口を叩きつつ業務をこなしていればいつの間にか閉館時間になっていた。


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