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いざっ!バレンタイン!?<前編>

~第6ホーム~

「セナお嬢さまっ!」

「ん?」

と後ろを向くと、そこにはガチガチになった瞬がいた。

「どーしたの?ガチガチになって…」

「その…、ぼく、覚悟できてます」

「…はぃ?ちょっ、いきなりっ」

「ぼくっ!セナお嬢様のことが……!!!!」


「はい、そこまで!」


瞬の口を押えたのは、ちょっと怒っている一心だった。

「一心さん!」

「!?ふ、ふふふーーーーーーーー!!(は、はなせーーーーーーーーー!!)」

「どうしてここに?」

「ここで、バカな人がバカな事をしようとしてる所を止めただけです」

「バカな人?」

「ぷはぁ~~~~~っ!苦しいよっ一心っ!」

「そう?気持ち良かった?」

「はぁ!?そんなわけないじゃん!!」

「あの、全然話が見えないんだけど…?」

「あっ………」

「すみません、セナお嬢様。少しお時間頂いてもよろしいですか?」

「う、うん」

一心は、私に頭を下げ瞬を連れてどこかに行ってしまった。

「どうしたんだろう?わかる?沙良ちゃん」

「告白よ、こ・く・は・く…!!」

「こ、告白~~~~!?そっなっけ!!?(そんな訳!!?)」

「さ、どうだろうねぇ~♪」

告白だなんて…そんな訳…!!

 その頃・・・

「痛いっ!痛いっ!離してよっ!」

「……。」

一心は黙ったまま、瞬を掴んでいた手を放した。

「いきなり何するんだよ!!せっかく決心がついたのに…」

「……。それが迷惑。お前に、セナお嬢様は任せられない。」

「えっ?どういう…」

「告白なんてさせない。」

「な…んで…だよ…」

「だってセナお嬢様は、オレのものだから」

「!!意味分かんない!一心が言ったんじゃん!執事は、主人に恋できないって!」

「オレだって、最初はそう思ってた。けど、セナお嬢様をお前に奪われたくないっていう気持ちが出てきたんだ。だから、告白なんてバカな事はやめてよ。セナお嬢様が汚れる」

と前髪をかき上げながら、瞬をにらみつけた。その後、一心はセナたちがいる所に歩いて行った。

「………………………。」

 セナたちでは・・・

「う~ん、2人とも遅いなぁ~…」

「女の子残して、どこいったのよ!!」

「あっ!」

私が指をさした方向には、一心がいた。

「一心さんっ!良かった~…」

「ご心配かけてしまい、申し訳ありません」

「いいよ!…ってあれ?瞬さんは?」

「………セナお嬢様は、そういう方でしたよね」

「えっ?」

一心を見ると、少し悲しい顔をしていた。

「でに、そういうセナお嬢様に恋したんです」

「ちょ、ちょっと、待って!ど、どうし………」

「オレは、セナお嬢様に恋しました。これからも、セナお嬢様のそばにいます」

「わ、私…………」


「お嬢様っ!!!」


と向こうから瞬に声が聞こえた。そして、走ってきた瞬は私の頬に触れた。

「瞬…さん…?」

「セナお嬢様…。ぼくは、あなたと出会ってからずっと好きでした!!もう一生、セナお嬢様しか愛せません………っ!」

瞬は、私の顔を近づけ、私の口にキスをした。

「えっ!!」

「!!」

「わぁ…!!」

ほんの数秒のことで、何が何だか分からなくなった私は、瞬の口から離れた自分の口を触れた。

「いっ、今………」

これが、ぼくの思いですっ!」

照れた瞬を見て、私は声が出なかった。

「瞬………。お前…………!!」

一心は、わたしを無理やり引き寄せ、キスされたばかりの口を舌でなめ始めた。

「ちょっ、やめっ…!!」

「じっとしててください。消毒してますから」

「消毒……?」

「そうですよ、セナお嬢様の口に汚い菌がついてしまいましたから…」

「わっ!!」

と私を強く抱き寄せた。いったい、2人とも…

「セナお嬢様は、渡さない」

「ま、待って!2人とも、どうしたの!?いきなりキスなんて…」

「それは」

「オレたちが」


「「セナお嬢様が好きだから!!」」


「えぇ!?で、でも…」

「そーだっ!!!!もうすぐバレンタインでしょ?そこで、本命チョコを2人のどちらかに渡す!!ってのはどう?」

「そ、そんなぁ~~~~~~~~~~~~~~~~!?」

私、白咲 セナ 人生最大のピンチがもくもくと近づいてきてますっ!!これからどーなるのぉ~!?

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