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まさかの転生物語  作者:
挿話
38/53

帰ります


なんというか、一年以上ぶりの更新です。

一応、一通り読み返してから設定等を確認してから

書いたのですが、どこかおかしい場所があるかもです。

その場合は、お手数をおかけして申し訳ないのですが、お知らせください。

修正します。



「何だ、もう帰るのか。もっといていいんだぞ?」

「その言葉はありがたいんだけど、やっぱり私たちの家は、あの洞窟だから」


 数日間、じいちゃんばあちゃんの洞窟()に泊まっていたのだが、ついに今日、帰ることになった。

 しかし。このじいちゃんとばあちゃんはイイネ! お父さんの方のじいちゃんばあちゃんみたいに怖くないし! ココ大事! だって、お父さん側のじいちゃんばあちゃんは怖いんだ。とにかく怖いんだ。

 まあ、私はまだ、直接的な被害はない。が、なんとなく恐い。じいちゃんばあちゃんが醸し出す空気が怖い。

 でも、お母さん側のじいちゃんばあちゃんにそう言ったことは一切なかった。何というか、典型的な孫大好きなじいちゃんばあちゃんだったため、とにかく甘えてきた。

 やー、何というか、ね?


「エーデルフィア、サーファ、ティア、カーヴ。果物をとってきたんだけど、食べないかい? 甘いよ」


 とか、


「お肉を狩ってきたぞー。みんなで食うか! 特に、エーデルフィアとサーファはまだ若いんだから、いっぱい食え!」


 とか、まあいろいろありました。

 孫大好きじいちゃんばあちゃんに、私のみならずお兄ちゃんお姉ちゃんもまとめて目いっぱい可愛がられてきました。

 というか、あまりにもじいちゃんばあちゃんが私たちを可愛がろうとするから、途中でお父さんたちがキレてた。


「お父さん、お母さん?」


 うん、お母さんが怖かった。笑顔でじいちゃんばあちゃんを呼んでるのに、周りの空気はすっごいひやってするの。寒かったよ。そしてそれは、お兄ちゃんたちも感じていた模様。


「みんな、こっちにおいで。カーヴ、悪いんだけど、エーデルフィアたちをお願いね? お母さんは、お父さんと一緒におじいちゃんたちとオハナシして(戦って)くるから」


 ……なにこれこわい。二人してにっこり微笑んでいるモノだから、余計怖い。ていうか、それをじいちゃんばあちゃんは平然と見てるのがまた怖い。

 結果、私たち兄弟四人で待機となり、お父さんとお母さんは二人で微笑みながらじいちゃんばあちゃんを連れてどこかへ行った。探しに行かない方が賢明だと本能が言っている。ため、探しにはいかない。怖いし。


「とりあえず、ここで大人しく待っていよう。二人がかりのオハナシなら、怖いことになる」

「だよね。お父さんとお母さん、どう見てもヤバかったもん」

「だーよねえ。俺も近寄りたくねーわ」

「やっぱりそうなの?」

「だぞ。今は近寄らず、大人しく待つが賢明だ」



 ちなみに、お父さんたちが戻ってきたのは、一時間半ほど経った頃だった。


「お待たせ、みんな。退屈だっただろう? 少し、みんなで散歩にでも行こうか」


 ええ、お父さんとお母さんが素晴らしい笑顔でした。ちなみに、じいちゃんばあちゃんもいい笑顔だった。―――何があった!


「じいちゃんばあちゃんと、お父さんとお母さん、それとカーヴたちみんなでお散歩に行こう」


 と、このお散歩からじいちゃんばあちゃんによる私たちに対する過干渉が多少はマシになり、お父さんたちのまとう空気もマシになったのでありました。

 そして今日、ついに帰ることと相成りました。

 だが何というか、これからしばらく会えなくなるせいか、じいちゃんばあちゃんの私たちに対する反応がすごいすごい。


「また来てちょうだいね、カーヴ、ティア、サーファ、エーデルフィア」


 すごい勢いで四人まとめて抱きしめられております。ぎゅーっと、それはそれはまとめて抱きしめられてますとも。


「あのー、お父さん、お母さん?」

「何だ? エイシェリナ」

「子供たちを離してもらえないと、帰れないんだけど」

「もう少し」

「いや、そろそろ出発しないといろいろと日程上辛いんだけど」

「もう少し、いいだろう」

「そろそろ解放して」

「もう少し」

「解放して」

「もう少し」

「解放しろ」

「親に向かってなんだその言葉は」

「いいから解放してもらえないと帰れないから」

「もう少し」

「いいから解放しろクソ義父(オヤジ)


 うん、そのせいか、お母さんのみならずお父さんまでキレた。………お父さんお母さんと、じいちゃんばあちゃんでバトルが勃発しそうな勢いです。

 ちなみに今、ものの見事に四人そろってじいちゃんばあちゃんの拘束からは逃れられました。結果、四人でべったり引っ付いて固まっております。


「さて、クソ義父(オヤジ)話し合い(ケンカ)すっか」



 恐ろしい勝負でした。今回はそれなりに離れてではあったけれど、見物してました。めっちゃ怖かった。すっごい怖かった。何というか、すっごい爆発してた。

 えーと、その爆発のせいかな? 山が陥没してる部分があるんだけど。お父さん、どれだけ本気でやったし。

 ていうか、そのお父さんを相手しながらにこにこ笑ってるじいちゃんも怖いわ。優しいのに、怖いわ。


 あ、勝敗を決めるとすると、一応お父さんの勝ちらしい。でも、実際はじいちゃんがにこにこ笑いながら負けを宣言したらしい。

 曰く、


「十分に楽しんだからこの辺で勘弁しといてやる」


 普通はこのセリフは負け犬のセリフではあるが、じいちゃんに関しては本気だと思う。だって、すっごいいい笑顔だったんだよ? 本当に楽しんだ、って感じだったもん。

 でもまあ、そのおかげでじいちゃんばあちゃんから解放されて、ようやく家路に着くことになった。


 そして帰りは、またもぐっすり眠っていた。ちなみに、お母さんの腕の中です。お母さんに抱きしめられた状態で、ぐっすり寝ておりました。仕方ないんだよ! お父さんがすごい速度で飛んでるから風がひんやりするし、その中でお母さんに抱きしめられてると気持ちいいし。その結果が、熟睡です。

 ちなみに起こされたのは、今日の宿泊予定地だった。帰りも行き同様、途中でお泊りをして帰るようです。

 そして帰りも、お父さんが獲物を狩って戻ってきて、焼いている最中に起こされた。起こされた今も、お母さんの腕の中。


「おはよう、エーデルフィア。寝るなら、ご飯食べてからにしなさいね」

「うん。おはよー、お母さん」


 そして、そのままお母さんの腕の中でお父さんの狩ってきたお肉を食べ、その辺の食べられる草で口の中の油を落とし、そしてまた眠ることになった。


 ちなみに、翌朝目が覚めて出発し、また眠りに落ちていた。

 そしてその眠りが覚めると、もう家だったっていう。

 そして家に着くと、ずっと飛んでいたお父さんは倒れこむように眠りに落ちていたよ。


 お疲れ様、お父さん。ありがとう。


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