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六品目(嘘)


今日は厄日だ、そうに違いない。


「伏せろ糞ガキ!」


「ぬあ!」


頭を押さえた手の数センチ上を黒い矢が通り過ぎる。


「あ、ありがと…」


矢はそのままの勢いのままどこかへ飛んで行った、誰にも当たりませんように。


「不味いな…」


私一人だったらどうにでもなるけど…はぁ、仕方ない。

糞ガキと言えど子供が死ぬのは忍び難い…それに謝礼金も欲しいしね。


「先に行け、それでジェイド様を呼んできて欲しい」


「リアンはどうするの!?」


「時間稼ぎぐらいはできる」


「でも!」


これだからガキは面倒くさいんだ…


「いいから早く行け!死にたいのか!?」


「っ!分かった!すぐ呼んでくるから!」


はぁ、面倒くさいことになった。


メイド服のスカートの裏地に縫い付けてあった両刃のナイフを取り出す。


「貴様……」


先ほど私たちに弓を執拗に打ってきた男とその仲間の三人が追いついてきた。


「はぁ、面倒くさい奴ら」


トントントンと足を踏み肩の力を抜く、解析魔法で相手を調べようとするが魔道具で防がれた、かなり高度な魔道具だな、このレベルの魔道具となると…。


「神聖皇国か…」


夢と言い、こいつらと言い、私をイラつかせるのが好きみたいだな。


「……何故わかった?」


「何でだろうねぇ、それより神聖皇国の犬が一体この国に何の用?お前らの神様は戦争でもしろってか?」


「アステル神への侮辱とみなす、背信者め!」


「はっ、狂信者が、自分の国に帰ってマスでも掻いてろ!!」


その言葉を皮切りに矢が放たれ、後ろに控えた奴らが突っ込んできた。


「らぁっ!!」


弓以外の奴はそこまで錬度が高くない、まぁそれでもこの国の兵士よりかは強いがな。


だが、軌跡が分かっていれば当たることなどない!


懐に飛び込んで右の脇の下をナイフで切り抜ける、鎖帷子か…ナイフじゃ無理だな、私の腕力じゃあれを切れない。


「ぐぅ!?」


防いでいない肩につながる筋肉を切ったので左手は使えないだろう。


「どけ!」


そこに弓矢使いが矢を放つ、こいつ味方ごと殺す気か、ありがちで乙。


「よっ」


頭を下げて矢を避ける、まさに当たらなければどうと言うことはない、だな。


「ぐあっ!?」


何が起きたかわからないという風に背中に矢を突き刺されて倒れる敵兵A。


「味方ごとってかぁ?」


「我らは神の使徒、安寧とした死後を約束される我らにとって死など恐るるに足らん」


「はん、地獄とか天国とか神様とか信じてるお前らマジ気持ち悪いから、さっさと死ねよ」


「きさまぁあぁぁ!!」


無精髭の男が短剣で突っ込んでくる、だから当たりさえしなければ怖くないっつーの、後ろから矢が背中に刺さっている男が突っ込んできていたので避ける。


「なぁ!?」


挟み撃ちで殺せると油断していたのか無精髭の短剣が背中に矢が刺さっていた男の喉下あたりに刺さり今度こそ本当に死んだ。


「馬鹿な…貴様、どんな魔術を使った?」


「ははっ、誰がそんなこと教えるかバーカ」


さすがにこいつは倒せそうにないなー、やばいなぁ、どうしようかな。


「……ちっ、貴様さえいなければ…撤退するぞ」


「な、何故ですか!?」


「標的が逃げた時点でこの作戦は破綻した、もうすぐ兵士がここに来る」


「ぐぅ…」


弓の奴が踵を返して走っていくのに続いて他の奴らも逃げていく。


「ふぅ…」


「リアン!無事か!?」


遠くからジェイドが走ってくるのが見える、はぁ、来るのが遅いよ。


「遅いですよご主人様」


「すまない、侵入者は?」


「とっくに逃げましたよ……ところでジェイド様」


「なんだい?」


「何故私のお尻を撫でようと?」


「そこにあったから…」


「死ね!」


もちろんナイフでついてやりましたとも、ええ、まぁ簡単に防がれましたけどね!


「ナイフは没収!」


「えー」


刃物はだめらしい……。


この後執拗に触ってくるうっとおしいジェイド様と糞ガキの相手に大変でした。


はぁ、今日は厄日だ。
















「リアン…」


「ジェイド様?」


その夜自分の部屋で就寝しようとしていると、ジェイド様が入ってきた、なんですか?夜這いですか?そういうの趣味じゃないんでどっか行ってください。


ベットに腰掛けていると勝手に横に座られた、いや、やめてくださいよ、皺になるでしょ?


「……」


「……」


そういえば今日はあの後取り調べを受けて夕食食べれなかったんだよなぁ、とんだ厄介だったぜ…。


「今日は本当にすまなかった…」


最初に沈黙を破ったのはジェイド様、まぁ私はしゃべる気なかったけど。


「あー、別に気にしてないですよ、それにジェイド様はちゃんと駆けつけてくれたじゃないですか?それで充分ですよ」


「リアン…!」


「うっ…」


感極まったといった態で肩に手を乗せ顔を近づけてくるジェイド様。


「はい、ストップ、そういうことは他の貴族の女性にでもやってもらってください、私そういうの面倒だからしないでほしいです」


「ちっ…」


「いや、舌打ちしないでくださいよ」


「何が不満なんだ?」


「別に?不満なんてないですよ、私があなたを愛せないだけですよ」


「くそぅ…今日は行けると思ったのに」


それ毎日言ってますよね?


「無理ですって」


「じゃぁ、いつになったら振り向いてくれるんだい?」


「さぁ、どうでしょうか?」


損得勘定以外の感情なんて私が持つでしょうかねぇ?


うう、下手糞な文ですみません。

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