42/78
40. ラウム
伯爵の悪魔。
盗みと復讐、そして魂の奪取を司る鴉の王。
漆黒の羽根を持ち、人間の姿では黒衣を纏った青年として現れる。
彼の笑みは冷ややかで、瞳は全てを見透かす闇そのもの。
ラウムは富や権力を奪うことを得意とし、召喚者に「奪う力」と「取り戻す力」を授ける。
その能力は物理的な盗みだけでなく、感情や運命さえも対象とする。
彼は軽口を叩く狡猾な性格をしているが、裏切りを決して許さない冷酷さも持つ。
戦場では黒い鴉の群れを操り、敵の視界と希望を奪う。
ラウムにとって盗みとは罰であり、奪還とは救済だ。
彼は奪うことで世界の均衡を保ち、失われたものの価値を人に思い出させる闇の哲学者でもある。