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CRポーカー物語~エロゲ版~  作者: 河島アドミ
三章:ナッツ(nuts)

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第一話『船はいいなあ』3/3

◆【自宅】

望代「はー。溜め息出るし……! キモオタ向けスリーブ使ってる腐れ童貞が。頭ベルエンジェルかよ……!」


ゲームって楽しくやるもんだとばかり思っていたが、この女は毎回発狂して暴れまわる。ゲームってのがおかしいのか、この女がおかしいのか……って間違いなく鏡望代だろうな。


望代「死ね……! 死ね死ね死ね死ね……!」

正明「人の家で呪詛やめろよ。つーかうぜえ。ゲームで一々喋んなよ」

望代「あーーーー! ナーフしろよ無能運営……! ナーフ! ナーフナーフナーフ!」

ナーフってなんだよ。ゲームのキャラ名連呼すんなよクソうぜえ。


望代「死ねよキモオタ! あー。あー……こうやって子供部屋で働かないでカードゲームってさあ。あのさあ。恥ずかしくないのかなあ」

望代「ああああああああああ! 死ねよクソメイド!!! 死ね死ね死ね死ねクソゲーええええええええええ!」

正明「うるっせえええええええ!!! っとわ!?」

蹴り飛ばそうと思ったら何故か元凶の疫病神がスマホを投げつけてきやがった!


望代「うるせえなクソ原! モチ今機嫌悪いし!」

正明「…………………………」

こいつ、本当にどうしてくれようか。

望代「ん? 二階堂春樹知ってるのかよ」

正明「誰だよそれ」

望代「お前が見てる本の作者。二階堂春樹って……ん。やっぱ二階堂春樹だし」

裏面を確認すると、確かに作者の名前に二階堂春樹と書かれている。

正明「有名なのか?」

望代「e-Sportの大会色々出てるし」

正明「e-Sport……?」

望代「おいおいおじさん。e-Sportぐらい知っとけよ」

誰がおじさんじゃ犯すぞクソ女。

望代「e-Sportはゲームの大会だし」

正明「ほーん」

望代「は? モチが好意で答えてやったのになにその態度? は?」

正明「うるせえよメンヘラ。てめえみたいなキモオタのピコピコゲームに興味ねーんだわ」

望代「ピコピコゲームとか言うおっさんの表現超ウケるんですけど。テキサス・ホールデムもモチがやってたクソゲーもe-Sportだし」

正明「ッハ。良い年齢してゲームの大会とか。なんだ? 優勝したら賞金5万円とか貰えるのかよ」

望代「1億」

正明「ッハ。くだらねえ。そんな端た金のために途方もない倍率……」

正明「……」

正明「………………」

望代「なんか喋れよ」


正明「1億……エン?」

恐る恐る聞いてみた。


望代「ん。10,000渋沢」

正明「……」

10,000渋沢。10,000渋沢って……え、それ……。

正明「1億じゃん」

望代「お前頭の病院行けよ」


ページをめくる手が止まった。というか本を閉じた。

その音は静かだったが明確な「切り替え」を含んでいた。


正明「あ? ちょっと待て。テキサス・ホールデムの大会でも1億のヤツあるのかよ」

望代「はあ? 当たり前だろ。だからお前みたいな守銭奴が必死で勉強してるんじゃないのかよ」

正明「……」

正明「やべえ、勃起してきた」

望代「おい。レディーの前だし」

正明「ここオレの部屋なレディーちゃん。あとそろそろ臭いから風呂入れよレディーちゃん」

望代「今度な」


ゲームに飽きたのか、テレビをつけてゴロゴロと横になった。

望代「くふふ、動物園の特集で猿が出てすごーいだって。バカかよこの人間。動物いなかったら動物園じゃないし」

正明「……」

もしもこいつと結婚したら、毎日殺してえと思う生活が続くんだろうな。


『続きましては、豪華客船。世界のブルジョア達は、今!』

正明「チッ」

望代「ケッ」


△【イベントCG024・画面越しの進藤レイナ】

『うわー、すごーい! プールですよ! うわうわ、ジャグジーまで、これ全部船の中なんです!』

正明「あん……進藤レイナじゃん」

望代「お前今日どうしたんだよ。ヤニカスパチンカスの分際で二階堂春樹に進藤レイナも知ってるのかよ」

望代「うわ、腋くっせ!」

プシュプシュプシュ。

望代「ファブリーズ連打するなし!」


『見てくださいこの豪華なディナー!』

望代「……」

正明「……」

望代「なあ……」

正明「マグロ漁船になら乗せてやるよ」

望代「……」

『では、レイナも一口頂きますね。……うひょー。おいしー!』

望代「クソ人間が……ッ!」

正明「……」

進藤レイナも結構頑張ってるんだな。


望代「おい。飯。飯にするぞ」

正明「悪いな。ダイエット中なんだ」

望代「あのさクソ原。モチ達ってガリの部類じゃねーの? アルバイト始めたらあだ名はもやしだし」

正明「もやしか……」

望代「肉」

正明「もやし、もやしぐらいなら……」

望代「なあクソ原。話聞こうぜ」

正明「お? 家庭菜園すればいんじゃね?」

望代「そんなのやるなら高いヤツ作って売って金にしようぜ。松茸とかアヘンとか」

正明「ほう……なるほどな。確かに良いアイディアだ」

家でちょっと水あげるだけで収入源になるなら……うん。全然ありだな。

正明「よし。今日は特別に夕飯を出してやろう」

望代「おおおおおお!」

財布の中に忍ばせているガムを一枚、モチに渡す。

望代「……」

正明「……」

お口のエチケット。ガム一人1枚。

以上。

望代「……」

正明「……」

くちゃくちゃくちゃくちゃ。

その日は無言でガムの味を楽しんだ後、仲良く水道水を飲んで就寝した。

言うまでもないが、家庭菜園なんてやる二人ではなかった。

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