第十三話『フィッシュではなくスリーセブン(後半)』3/7
◆【Queens】
ダリア「ラシェル・オンドリィ……ねえ。知っているよ」
千尋「どういうヤツですか」
ダリア「そうだねえ……わかりやすく言えば、私の周りに居る中で誰よりもポーカープレイヤーだねえ」
晃「千尋が行きたがってるんですよ。止めてやってくれませんか」
ダリア「晃。私は行かない方が良いと言ったんだよ。本人が行きたいなら止めるのはおかしいだろう」
晃「意地悪しないでくださいよ。千尋が勝てるわけないでしょ」
千尋「――そんなの、やってみないとわからないです」
その決めつけに苛立ちを覚える千田千尋。
ダリア「そうだねえ。9割負けるだろうねえ」
千尋「……」
いくらなんでも9割はないだろう。
もちろんプレイヤーが10人なら優勝できる確率は1割だが、この二人はそういう意図で言っていない。一対一で9割負けると言うニュアンスだろう。
ダリア「晃はポーカーが上手だねえ。日本でも数少ないプロを名乗っているのは知っているねえ?」
ダリア「はて、日本のポーカープレイヤーで世界上位に入る人は何人いるかねえ?」
晃「その言い方……」
紫に包まれた老婆は小さくうなずく。
ダリア「ラシェル・オンドリィ。その正体世界上位プレイヤー100名を表すClass保有者」
晃「まさか……」
千尋「……ッ!」
ダリア「世界上位52名を位置するCQ保有。ふふ。もちろん肩書だけじゃポーカーはできないけどねえ」
ダリア「はて。ポーカー後進国の日本で世界ランカーを誰が相手にできる? 私の知る限り、一人しかいないねえ」
晃「春樹で行けるならオレでも行けます」
ダリア「フッフッフ。その負けん気は買うんだがねえ」
ダリア「辞めといた方がいい。あいつは普通のCQじゃないからねえ」
千尋「ダリアさんもCQです。どっちが強いですか」
ダリア「私なら五分以上には勝てるさ。でも二人はダメ」
ダリア「あいつは徹底的に自分より弱いヤツを絞ることに特化したフィッシュハンターさ」




