第二話『楽しい学園生活』1/3
◆【学園屋上】
斬「マサ。前に打った人でボクたちと麻雀をやりたいと言っている」
正明「ふーん」
斬「レートも上げることができると思う。日程は次の金曜日」
正明「ほいほい」
斬「マサ。人の話は聞く時の相槌はちゃんとしよう」
正明「おう!」
斬「場所は猛虎牌はできないから……」
正明「猛虎牌は出来なからっ!?」
斬「……」
正明「沈黙ぅ!?」
斬「ふざけるな。不愉快だ」
正明「じゃあオレも正論言っていい?」
正明「ジャンってさ。まだ麻雀とかやってるの?」
斬「……」
斬「え?」
正明「オレ達ももういい年齢だしさ。そろそろ卒業しない?」
斬「ああ……わかった」
言葉を失っていたジャンが、諦めたようにため息をついた。
斬「一回だけだからね」
斬「マサが言うんかーい!」
斬「……」
正明「……」
斬「ごめん、すごく恥ずかしい……」
正明「うわぁ……」
斬「……」
正明「オレこんな恥ずかしいヤツ初めて見た」
斬「……」
斬「う、マ……うん」
こいつ今もう一回やろうとしたな。
斬「君たちは人の話を聞かなすぎる。話を戻そう」
斬「ちなみに君たちというのはボク以外のマサの友達全員を指す」
正明「早く話戻せよ」
斬「マサが言うんかーい!」
サービスいいな。
斬「麻雀の話。23日の金曜日。予定は?」
正明「冗談じゃなくて、さ。オレもう真っ当に生きるって決めたわけ」
斬「ははは。ちょっと面白い」
ぶっ飛ばそうかなこいつ。
正明「オレさ。忙しいんだよね」
斬「ああ、パチンコのイベントなんだね」
正明「違う。バイトと勉強なんだよね」
斬「一度笑いが取れたからって同じボケを繰り返すのは芸がないと思う」
ああ、そうですか、はい。
正明「とにかくオレはもう真人間になったから。ジャンも友達とショッピングにでも行ってこいよ」
斬「……それは本気で言っているのかい?」
正明「あ……友達……」
斬「だから友達はいると言っているだろう!」
やっぱりすぐ暴力に頼る女ダメだな。まあ、オレは優しいからこれからもジャンの友達してやるけどさ。
斬「そうだ。そういえば今朝モチからメールが届いた」
正明「あ"ぁ"?」
自分でも驚くほどドス黒い声が漏れた。
斬「ゲームクリアしたからそろそろ学園に来るって」
正明「……」
あのクソメンヘラ……次視界に入ったら全力ダッシュからのエルボーかましてやる!
斬「マサ。暴力はダメだよ」
正明「お前が言うんかーい!!!」