表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
CRポーカー物語(ギャルゲー版)@毎日投稿  作者: 河島アドミ
四章:スチール(steal)
165/174

第十二話『杳杳(ようよう)たる至近距離』1/5

◆【リレイズ北村】

正明「レイズ」

憂「リレイズ3,000」

ファーストアクションは互いにチェックで回した。

そしてフロップにハイカード。J,K,Aの三枚が落ちるとここぞとばかりにレイズに対してのリレイズ。


J,K,A。

これらハイカードを初めから持っているなら始めからレイズで入るはず。

よって、オレのレイズで降りるのが定石だが、ここで憂ちゃんはさらに上乗せの3,000のリレイズ。


正明「……」

1.上位カードを持っていたがあえてチェックで潜り、上位が落ちたからフロップとハンドが当たった。

2.中途半端なAが一枚のみなどで、降ろしても勝負でもどちらでも良いセミブラフ

3.下位カードしか持っていないピュアブラフ。

4.Qが一枚。もしくはTが一枚を持つセミブラフ。



正明「……」

3のピュアブラフはない。

ブラフは先手のみ有効な手段。リレイズが帰ってくる時点で本物。

もしオレがオールインをすればもちろん降りるかもしれないが、ある程度のリリレイズまではコールは受けるであろうそこそこの手であるはずだ。


となれば2なら……有利は取れる。

コチラのハンドはA8。

ボード【J,K,A】

トップヒットキッカー8

(※一番強いワンペアで、手持ちのカードが8)


8かAが出れば全部行く。

QやTが出ると……撤退準備というところ。


ただ……2ならコールで止めるだろう。

リレイズをするか?


心のわだかまりが払拭できない。


正明「チェック」

憂「チェックじゃなくてコールね」

四枚目のターンカード。


9が落ちてこれでダイヤが3枚。

フラッシュが揃うウソをつける条件も加わった。


正明「……」

A8はダイヤはない。

とは言え、相手に都合よくフラッシュはないだろう。


正明「レイズ1,000」

憂「リレイズ4,000」

正明「……」


ポット6,000点に対して小さな1,000点のレイズ。

それにハーフポット分のリレイズ4,000点。


正明(あるのか……フラッシュ……?)

もしくは、AJなど……?


リレイズの4,000。

何故?


ブラフならオールインだ。

乗れない。降りる。


乗って欲しいからの4,000点にしか見えない。

そうなるとやはりフラッシュかAJ……。


いや、AJはない。

AJなら初めにレイズをする。


そう考えるとダイヤは……ある。

正明「……」


1,000点に対しての3,000点のリレイズというのも嫌らしい。

あとたったの2,000点で次のカードが見えると思えば、付いていきたくなる。


正明(ぐ……ぐううううううぅぅぅぅ!)


中央にカードを投げ捨てると、憂ちゃんのカードが開かれる。


Jと4。


正明「チィ……!」

憂「正明君エースのワンペアだよね」


なんで分かるんだよこの女――!



壁がある。

見えない壁が。とてつもなく分厚く高い壁が。




憂「ねえ正明君。この後暇だよね?」

憂「たまにはデートしに行こうよ」

正明「あん……?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ