表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/208

第三話『怪力の説教』3/3

斬「暴力は確かによくない。ただ、キミ達に口で勝てるとは思っていない。学園に行こう。ボクの要求はそれだけだ」

開き直ったよこいつ。


望代「四光院には関係ねーだろ。一々絡んでんじゃねーよ暴力女」

斬「モチ。お願いだ。ボクはモチが心配なんだ。一緒に学園に行こう。ね?」


望代「どうせ言う事聞くまでモチの事殴るつもりだろ? 屈すると思うのかよこのモチが。ニート生活を捨てるとでも思うのかよ?」

正明「捨てろよ。ぶっ飛ばすぞクソ女」

斬「マサ。暴力はよくない。ボクはモチと仲良くなりたい。暴力だって振るうつもりはない。お願いだモチ。少しぐらい言う事を聞いてほしい」

望代「うるせえハーゲ」

斬「……」

望代「ぎゃあああああああああああ!!!」

正明「暴力はよくないんですよね四光院さん!?」

斬「ごめんマサ。うるさいよね」

こいつ結構サイコパスだよな。


望代「チッ……人が下手したてに出てたら言いたい放題しやがって!」

いつてめーが下手に出たよ。



望代「じゃあモチが学園に言ったらどうなるってんだよ!」


望代「東京大学に合格できんのか!?」

望代「シャニーズのイケメン彼氏できるのかよ?」

望代「芸能界デビューできるのか!?」

斬「……」

一瞬チラリとジャンの視線が正明に向けられる。

正明は諦めろと首を横に振るった。


斬「え、えと……可能性は0じゃない……と思う……うん。あくまで個人の感想にはなるけど……」

どれだけ保険欲しいんだよこいつ。


斬「違う。そうじゃない。モチ。ボク達は学園に行かないといけないんだ」

望代「おいクソ原。このクラス委員長みたいな真面目ハゲなんとかしろよ。お前の友達だろ」

斬「……」

リンゴを粉々に潰した右腕をグッパッグッパッさせて、モチの頭に近づける。


望代「違うの! クソ原にレイプされて酷い身体だから出たくないの!」

斬「酷い身体……」

斬「……」

斬「いや、うん。別に二人の関係をとやかく言うつもりはないんだけど、その、付き合って……ない、んだよね? そんな二人がこう、身体を重ねるなんて……うん、ボクは関係ないけど、それでも……」

斬「まあ、もちろんボクが二人の関係に入るつもりはないけど、でもモラルとか、道徳とか、やっぱりどうなのかなって気になるのは確かなところではあるし……」


コイツはコイツで変なところが乙女チックだから面倒なんだよな。


正明「関係云々出すわけねーだろ」

斬「え、そ、そうなんだ?」

少しだけ嬉しそうに微笑むと、


正明「こいつ風呂入んねーし」

斬「……」 

斬から表情が消えた。


布団を占拠するモチの髪を優しくとく。

望代「なんだよ。髪の毛あるのが羨ましーか?」

望代「ぐあああああああああ!」

ローキックの音がパンッ! と肉が弾ける音が響いた。



斬「すまないマサ。浴槽を借りる」

ズルズルと腕力だけで望代を引きづって行く。


望代「ああ? ざけんなクソ女! そんなことしたら……ああ、溶ける! モチの身体が溶けるううううう!」

正明「おい!!! シャンプー二回以上プッシュしたら殺すぞ!!!」


プシュプシュプシュプシュ。


正明「うおおおおおおおおおおお!」

望代「おいハゲ! てめえモチもっと繊細で……バカ! それタワシ! タワシだってば……ぎゃああああああ! 竹原! おいゴミ! 助けろ! 助けんかい!」

望代「ぎゃああああああ! 削れる! 大根おろし! 違う、やめ、……あああ、うわああああああああああああん!!!」

望代「てめえ泣いてる子に……ぎゃあああああ! やめろってばハゲ!」

正明「……」


こいつ、不潔にスイッチあるのか。

ジャンの好きなジュースでも、買ってこようかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ