〜失態の埋め合わせ〜
…まさかドラゴンがいたとはな…
なんで今まで気が付かなかったのだろうか…
本社に戻ってさっそく同僚に聞く
「え?タカノさん知らなかったんですか?
ドラゴンは作物に影響がでるのでたまにウチでも速報出してますよ?」
マジかよ…そんなのいるならくだらない政治報道なんか
やってないでそっちをやってるぞ
そんな事実をただ呆然と聞いていると…
背後から白髭を生やした老人が…
「おっ?タカノ君はもしかして北の港町のドラゴンに興味出たのか?」
「編集長!?…今日は長期休暇中ではなかったでしたっけ?」
やばい…あのことがバレたら…
そんな質問を無視して編集長は顎髭を触りながら
「実はなそろそろ王都の方は起動に乗ったから
情報網を増やすために支社を北の港町に建てようとしててな
そうかそうか行ってくれるか!がっハッハッハ」
おかしい…編集長がやけに上機嫌だ…
これはなにか裏があるに違いない…
「いや、自分は政治部の速記なので…丁重に…」
そのまま逃げようと背を向けてドアの方に行こうとしたが
すごい速さで肩を捕まれ
「まぁそう言うな!支社ではお前を編集長に推薦しとくそうすれば政治だろうとドラゴンだろうと
なんでも好きにしていいぞ」
「いやだ!ドラゴンは見てみたいけど…
北の港町なんて何もない田舎に左遷なんて嫌だぁ!」
「この前の総選挙で誤報を速報で出しただろうが!
私が体調不良で長期休暇をしてる間に!…
だが私にも責任はある…だからおおめに見てやったんだぞ!
むしろ懲戒解雇じゃなくて良かったと思え!」
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次回は…港町からお送りします
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