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ディアボロス  作者: HEN
episode 1 イシュタリアの精霊王
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ディアボロス 外伝エピソード イシュタリアの精霊祭と後夜祭 2 こたつ戦争勃発?覚醒か死か

風邪を引きました。喉を潰して、高熱が出てにっちもさっちも行かない状態に。今年が始まったばかりなのに、なんとも幸先が悪い……。幸いインフルエンザではなかったのですが、病院にこまめに通って薬を服用して安静にするも、なかなか症状が改善しない!熱が下がらない!今年の風邪は要注意ですよ。みなさんもお気を付けください。平熱でもインフルエンザの可能性があるそうなので、少しでも体調がおかしいと思ったらすぐ病院へ。時にこの外伝エピソードは本編にあまり関係ないギャグコメディシナリオです。一度こういうのをやってみたかったのですw肩の力を抜いて読んで頂ければなあ思っています。書いてるうちに前中後編に…。獅子舞の話をやろうと思ったのですが、次回に持ち越しのようです。次回で外伝エピソードは終了の予定でそのあと、すぐさま本編に戻りますのでよろしくお願い致します。

なにやら思案思索しながら、グランモーランド城の玉座の間を行ったり来たり、右往左往しているイシュタリアの王であるオルファンの姿がそこにあった。




「うーん。うーん?」




その落ち着きのない王オルファンの姿を見かねて笑顔で優しく声をかける王女ユリ―シア。




「あ・な・た」




ユリ―シアの声に全く気付かないオルファン。




「うーん。うーん?」



それでもまた穏やかに声をかけるユリ―シア。




「あなた」




まだ気づかないオルファン。ついに声を荒げるユリ―シア。




「あなた!!!!」




慌てて反応するオルファン。




「はい!!なんでしょーか!?女王陛下!?」




「んもう。さっきから一体どうなさったの?行ったり来たりの右往左往。まるで落ち着きのない。お悩み事があるのであれば私にご相談なさってくださいな」




困った顔をしたオルファンがユリ―シアに打ち明け始めた。




「うーん。いやな?今年の精霊祭の後夜祭はどうしようかなあと思ってて……、まるで何も思いつかないんだなあ」




厳かに行われる精霊祭と違って、後夜祭は祭り好きのオルファンの趣向が大いに取り入れられ、毎度毎度はっちゃけた無礼講の大騒ぎ、バカ騒ぎになるのである。




「前回がちとやりすぎてだな……。こう見えても反省しとるんだよ。ユリーちゃん。なにかいいアイデアないかなあ?」



渋い顔で去年の精霊祭、後夜祭を思い出すユリ―シア。



「前回はというと……、確かアサイラム大陸中の各国、各地域のマスコットであるゆるキャラを集めて、盛大なパレードをやって各地の特産品の出店を構えて……」



オルファンはうんうんと頷く。



「そうそう!!そこまでは良かったんだ。出店の売り上げも上々。イシュタリア国民の満足度もうなぎ昇りだったんだ!!」



「そうでしたわね……。問題はそのあと、気分の盛り上がってしまったあなたが、突然アサイラムいち強いゆるキャラは誰なのかを決める為のゆるキャラ同士の異種格闘技戦をやってしまって……」



「うん……。それが悲劇の始まりだったね……。温厚でとても優しく子供に大人気のエンダーグラス出身の、はんたくんな。一方対するはアラカロンド出身の毒舌キャラ、ばいおたん、試合中ばいおたんのドロップキックがはんたくんの後頭部に、いい角度で入ってしまって、遂にキレてしまったはんたくんがどこからともなく凶器のアイスピックを持ち出して、ばいおくんの脳天に突き刺して……、鮮血が飛び散り……」



眼を伏せて首を振るユリ―シア。



「あなた。もういいですわ……。それ以上は聞きたくありません」



「対するばいおくんも激昂して、はんたくんにパロスペシャルを決めた後、ドラゴンスリーパーではんたくんを締め付けたまま、覆面レスラーのマスクを奪い取るように、はんたくんの着ぐるみのチャックを開けてしまって、中の人出ちゃって……。中の人はエンダーグラスの市長さんだったね……。子供泣きだしちゃって、その蛮行に怒った各地方のゆるキャラ達が一斉にリングに上がりこんでゆるキャラ達の壮絶な大乱闘が始まってしまって……」



「あなた!!もうやめてくださいな!!聞くに堪えない!!」



呆れた顔で耳を塞ぐユリ―シア。



「各地方のマスコットであるゆるキャラ達の好感度が軒並みガタ落ちして、結局、前半は好調な売り上げだった特産品は大量の在庫を抱えてしまって、異例の記者会見をすることになったんだなあ……。あんなに申し訳ない気持ちになったのは久しぶりだったよ……」



信じられないという顔でユリ―シアに訴えかけるオルファン。



「前半は良かったのに……。あなたが突っ走りすぎるから……」



「うーん難しいものだなあ。盛り上がると思ったんだがなあ。前回の失敗を反省して、今回は何をしようかと考え中なんだよお」




何やら娘ラピスの部屋が騒がしい。ユリ―シアが憮然とした表情で。




「まあ、あの子の部屋妙に騒々しいですわね?今は確かあの子のお勉強の時間。マリーはちゃんと指導してくれているのでしょうか?ふむ。気になりますね。ちょっと見てきますわ。そうそう。話したい事も丁度ありましたし」




オルファンが心配そうな顔でユリ―シアに声をかける。




「ユリーちゃん?あんまりラピスにキツく当たるなよ?あいつは泣き虫だからさ」



オルファンの方を向き直して、バチっとお茶目にウインクをしてみせるユリ―シア。



「オル。大丈夫よ?任せて!きっとあの子も母の愛を解ってくれます」



前回あれほど噛み合わずに一色触発の危険な状態だったのに、何故か自信満々の母ユリ―シア。その堂々としたウインクを目の当たりにしてますます不安になるオルファン。



「(大丈夫かなあ……?不安だよお……)」




一方ここはラピスの部屋。自室のベットの上で不格好にふて腐れ泣きながら転げ回っているラピス。




「ふーーんだ!!お母さまなんか知らないんだから!!!もう絶交よ!!今回ばかりは親子の縁を切らせて貰いますわ!!!」



侍女兼家庭教師のマリーが恐る恐るラピスに声をかける。



「姫様。理解しているかとは存じますが、お食事の後はお勉強のお時間ですわ。今夜は一般教養、社会学、公民、地理のお勉強をしましょうか?」



ふて腐れつつ泣き腫らした表情でマリーに顔を近づけるラピス。マリーは慌てる。



「ちょ……。姫様、お顔が近いです!!」



「マリー?私とお母さまのやりとり見てなかったの!?あんなに非道な事をお母さまに言われては私の心はもうズタズタのケチョンケチョンなのです!!お勉強なんて……、こんな極限状態に陥ってはできるわけありませんわ!!!私の心はもはや荒みきった荒野でしかないのです!!!」



「そ……そうは仰られてもですね……。これは決まりでございますので……。姫様。お願いですから駄々をこねないでくださいまし?」



口をへの字に曲げてずるずると鼻をすするラピス。



「時にマリー。それは置いといて、私とお母さまどっちの言い分が正しいと思いますか?」




「何を仰いますやら……。私にはおいそれと、お答えできる問答ではありません」




「第3者の客観的視点からの忌憚のない意見を聞きたいの!!マリーお願い!!客観的視点からお母さまを裁いて!!」




「裁いてって……。姫様のご心情は理解できますが、ここは流石に女王陛下の言い分の方に一理があるかと存じ上げますが……」



侍女兼家庭教師の俊才マリー・オーボイエのまさに忌憚なき意見を聞かされ、ショックで崩れ落ちるラピス。



「がーーーーーーーん!!マリー……。あなたも……、あなたも私の敵なのね……!!我が家にしてここは完全にアウェイと化したわ!!まさに敵地のド真ん中!!うわーーーん!!なんで!!なんでみんな私じゃなくてお母さまの肩を持つのー!!」



「お……落ち着かれてくださいまし姫様。きっと魔術の修練ともども勉学に励み、成果を出せば女王陛下も姫様を認めて下さいますって!!さあ気を取り直して~マリーと一緒に~~レッツお勉強~~!!」



しばらく頭を抱えて奇妙な動きで悶えていたラピスは冷静な顔で、マリーに向かってこう言った。




「その場違いに明るいあからさまな態度に気分を害しました。ここは一旦テレビを見る事にします!」



怒った顔でラピスを叱咤するマリー。



「姫様~~!!姫様がやる気を出してくださらないと、私が女王陛下からお叱りを受けてしまうんですよお~!!お願いですから……」



じわっと涙目になるラピス。



「ほらあ!!やっぱりお母さまだわ!!裏でお母さまがこの家を牛耳ってるのだわ!!なんという恐怖政治!!どこもかしこもお母さまの監視の目が光り、私の自由なんてとうにこの家には存在しないのだわ!!これは陰謀なのですわ~~!!」




すると、ラピスの自室の大きな窓からコンコンという音が聞こえる。その音を聞いて途端に笑顔になるラピス。



「!?あ!!!はいははいはーーい!!待ってました~!!」



すると窓から宅配業者の男性が現れ、



「どーも宅配便でーーす!!はい!!ご注文ありがとうございました~!!はいカード払いで、ここにハンコをお願いします!!はいどうも~~!!」



宅配業者アマゾネアからの宅配品だ。とても大きな段ボールを鼻歌混じりにウキウキと開けるラピス。



「ふんふんふーーーん♪」



呆れた表情のマリー。



「ひ……姫様……?こ……これは一体!?」




解封した段ボールから出てきたものは、なんとも風変わりな布団つきのテーブルであった。



「ふひひ、聞いて驚きなさい!!マリー!!これは、遥か東の黄金の国、ジ=パングに伝わるおこたよ!!!こたつとも言う!!!レアもレア、探して手に入れるのにとってもっとっても苦労したんですから!!今年の厳しい冬をこのアメイジングな文明で乗り越えてみせるの!!」



ふと領収書を見ると、その異常な値段に卒倒しそうになりながらマリーは再度ラピスに尋ねる。



「ぎゃあああああああ!!このお値段!!!あ……あの?姫様?姫様はご成人なさるまで、決められたお小遣いの範囲内でのしかも女王陛下に赦された物しか購買できないはず……。し……しかも、今は交易禁止、いや、このアサイラムからは渡航も困難な遥か東にあるジ=パングの製品なんて一体どうやって……。これを女王陛下がご覧になられたら一体どうなることやら……!!」



真剣な表情で説明書を見るラピス。



「しっ!!今は黙っていて!!マリー!!ふんふん。ふんふん。こうやってこうね。こう!はいこう!はいこう!」



瞬く間にこたつが組み上げられていき、遂にこたつが完成した。眼を輝かせるラピス。



「なんて神々しいお姿なんでしょう……。これこそが芸術……。ジ=パングの叡智なのね!!」



そして満を持して助走をつけて、頭からこたつの中へ滑り込んでいくラピス。



「それーーー乗り込め―ーー!!未知の世界へダイブだわ!!!」



反対側から顔だけ出してだらしない笑顔を浮かべるラピス。



「ふえええ~!!あったかい~~~!!!楽園はここにあったのだわ!!!この暖かさはヴェルニー賞ものですわ~~!!」



頭を抱えるマリー。ラピスのこの姿が、高次元文明を自称するイシュタリアの次期正当王位継承者である事を考えると情けなくて涙が出てくる。



どこからともなくお茶とみかんを出して、ぬくぬくとこたつを満喫しつつテレビを見出すラピス。



「ふひ~~極楽極楽!私の今日の1日はこれにて無事平穏に終了ですわ~。おやすみなさいマリー」



マリーの額に青筋が浮かぶ。



「姫様!!いい加減に!!!」



すると、ラピスの部屋の扉から音が、女王ユリ―シアの声がした。



「ラピス?お勉強してるの?母です。さっきはちょっと言いすぎました。今後の事についてちょっと話し合いましょう?」




途端にどたどたと険しい剣幕で走り出すマリー。女王ユリ―シアに無断でこたつを購入した事を告げ口をするつもりなのだ。その点に関してはラピスの反応が異常に鋭い。



「あ!!マリー!密告するつもりね!!させるもんですか!!!」



ラピスはこたつから手をにゅっと伸ばし、マリーの両足を掴み盛大にバタンと地べたに叩き倒す。



「ぎゃあーーーー!!姫様!!!何をなさいます!!!」



「私にはまるっとお見通しですわ!!お母さまに告げ口するつもりなんでしょー!?マリー!!貴方にはどうやら反骨の相があるみたいですわね。罰としておこた引き摺りの刑に処す。げへへへへ。お前もこっちに来るんだ(くぐもった悪魔のような声で)!!!あったかいよお?(猫なで声の天使のような声で)」




「姫様!!妖怪みたいな声出さないでください!!本当に呪われそう!!」




「?何やら中が騒々しいわね?開けるわよ?ラピス?」



ユリ―シアが扉を開けようとする。すると光の速さでこたつからラピスが出て走っていき、ドアを反対側から押し返す。



「だめえええええええええええええ!!!お客様申し訳ございませんが、本日は閉店いたしました!!またのご来店をお待ちしております!!!」



今度は逆にユリ―シアが反対側から押し返す。



「そこにいるのはラピスでしょ!?なんのお店ですか!!ここは!?その言動、あからさまに妖しい……!!ラピス!!貴方!!何か隠していますね!!!」




顔を真っ赤にして全否定するラピス。



「何も隠してないですわ!!いけないことなんてしてないですわ!!やましいことなんて何もありませんわ!!!いいから出て行って!!お母さま!!!」



遂にユリ―シアがドアを力づくで開ける。輝かしいイシュタリア名家のインテリアが乱雑に取り払われ、中央にジ=パングの神秘こたつが堂々と置かれ、つけっぱなしになっているTVが白日の下に晒される。唖然とするユリ―シア。次の瞬間わなわなと肩を震わせつつ激怒しラピスを叱りつける。




「ラピス!!!これは一体どういうことですか!!??」



半泣きになりながら、言い訳をするラピス。



「違うの!!これは違うの!!お母さま!!聞いて!!」




「いいえ!!聞きません!!この妖しい布団つきテーブルは一体何なのですか!!ラピス!!また無駄遣いをして!!」




ラピスは泣きながら、とりあえず寒いので、こたつに潜り込み頭だけ出して、真っ赤な顔をしてユリ―シアに懸命に懇願する。




「お母さま!!聞いて!!このおこたはずっとずっとずーーーーーーーっと昔から私の欲しかった物なの!!プレライム会員の優待マーケットプレイスでやっと手に入れた物なの!!この厳しい冬を乗り越えるにはこのおこたが絶対にいるの!!こうなったら私がお母さまの魔の手からおこたを守護まもります!!ここは籠城の構えです!!徹底抗戦です!!姫として命じます!!マリー!!兵糧が不足しています!!今すぐお菓子と砂糖とミルクがほどよく混ざったミルクティーを持ってきなさい!!ここでお母さまと戦うわ!!」



こたつから頭だけ出してキリッとした真剣な表情で母ユリ―シアを睨みつけるラピス。こうなったらこの娘はてこでも動かない。



姫であるラピスの天真爛漫というか奔放ぶりに、頭を抱えてため息混じりに呆れ果てる侍女マリー。怒りは収まらずわなわなと震えながらユリ―シアが呟く。



「よくわかりました……!!どうやら私はあなたの育て方を間違ったようですね……!!断言できます。あなたの性根は一国を背負う姫として腐りきっています!!オルが甘やかしすぎるから……!!籠城ですか……!!上等です!!ではそのおこたとかいう滑稽な砂上の楼閣ごと愚かな娘を吹き飛ばしてあげましょうか……!!ラーズ・アーシズ・ヴォノクロ―ド・疾く雷鳴よ唸りを上げ古の罪科を……」




ユリ―シアが何やら呪文の詠唱を始める。ユリ―シアの全身から桁違いの魔力のオーラが迸り始める。



こたつから顔だけ出して徹底抗戦の構えのラピスは滝のような涙を流しながら絶叫する。



「きゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!この呪文は!!まさか!!雷鳴蒼龍嵐メルト・テスラ!!!!雷属性超上級魔術!!!いまだかつてないお母さまの本気のやつだわ!!!!!!!!本気でおこたごと私を吹き飛ばす気だわ!!お母さまったらこのエピソードが本編とあまり関係ないただの外伝のギャグシナリオだって事すっかり忘れてるわ!!待って!!お母さま!!話し合いましょう!?」



一方定例会議中であったオルファンが、母ユリ―シアの異常な魔力の高まりに恐れ慄き、慌ててラピスの部屋に向かう。



「ユリ―ちゃん!!!やっぱブチキレたか!!なんつー魔力だ!!また何かやってしまったようだね。ラピスちゃん。ああっもうなんでこうなるかなー!?あの2人はーーー!!プルートゥ!!後は頼むな!!ラピス今お父さんが助けに行くからな!!」



完全に眼がすわっている母ユリ―シアが、ラピスに向かってこう告げる。



「あなたも魔術師の端くれならば、ちゃんとレジストしてみなさい!!なんなら魔術防御結界でも召喚しますか!?こうなったら荒療治です!!!仮にもあなたは元勇者アヴストゥ―ラ13世にしてアサイラム大陸最強の大魔導、精霊王オルファン・ジェクシアムと、伝説の踊り巫女たる燦爛の魔女ユリ―シア・メルトアイリスの両名の血を引いているのです!!母も必死です!!この窮地によってあなたの本能が魔導の血を呼び覚まし覚醒することに一縷の望みを懸けるのみです!!死か覚醒か!選びなさい!!我が娘!!デッドオアアライブ!!アーユーOK!?マイドーター!!」



どうやら冗談ではなさそうな母の鬼のような剣幕に、更に滝のような涙を流しながら絶叫するラピス。



「いやああああああああああああ!!!OKなわけないでしょう!!?現実は決して甘くないの!!そんなんで誰でもほいほい覚醒できたら苦労はしないわ!!お母さまラノベの読みすぎィィィィィィィィィ!!!!!!」



その一言が逆鱗に触れてしまったのか更に激昂するユリ―シア。



「わ……私の愛読書をラノベと呼びましたね!?言うに事欠いてラ・ノ・ベとおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!?」



「お母さまがよく読んでる一番好きな愛読書は"ドキッ!!イケメンだらけの監獄学園!?私ってばここへきて急にモテまくりんぐ伝説"はどう見たってラノベでしょおおおおおおおおおおお!!!」



母ユリ―シアの呪文の詠唱が終り、恐るべき雷系超上級魔法が発動する。



「あれは……あれは私にとって、青春の全てがつまった聖書バイブル!!むしろ純・文・学なのです!!!!ラノベでは断じてありません!!!喰らいなさい!!!雷鳴蒼龍嵐メルト・テスラ!!!!!!!(ラピスとマリーには直撃しないように周囲のみ範囲を絞ります!!でもこの事はあの子には教えません!!さあ!!ラピス生まれ変わった姿を母に見せて!)」



ラピスも絶叫する。



「絶対違うゥゥゥゥゥウゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!あれはラノべよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!いやあああああああああああああああああああ!!!」




凄まじい雷のオーラが収束する。侍女マリーは真っ白な眼をして呆けた表情で心からこう思った。



「(終わった……)」




ラピスの眼が七色に急に光る。ラピス身体がこたつから出て浮遊し神々しく浮遊する。口早に呪文を唱え出す。



「リール・ヴェーダ・アストリカ・十重一重に舞い散る花びらよ。虚実と共にその香を偲ばせん。幻想桃源郷メトロポリタンミュージアム!!!」



突如、桃源郷のような幻想的な空間が広がる。ユリ―シアの凄まじい雷の魔術の全ての雷光を、美しい花びらと共に全て優しく包み込んで無効化してしまった。



眼を瞑って耳を塞いでいた侍女マリーが一向に変化が起きない状況を怪訝に思い恐る恐る目を開ける。



「あ……アレ?」




眼を大きく見開いて涙を流しながら感激する母ユリ―シア。侍女マリーに顔を近づけて問いただす。



「マリー!!!!今の見ましたか!!!???」



眼を瞑っていたマリーは何がなんだかわからない。




神々しく光を放ちながら浮遊していたラピスの身体はゆっくりと地に落ちていく、母ユリ―シアは涙を流しながら優しく我が子を抱きとめる。




「あの魔術は……あの魔術は……、かつて燦爛の魔女という絶対無二の座にあった私が……、私が見間違うものですか!!あの魔術は伝説の……、失われし古代魔術ハイシエントよりも尊きもの。オルファンや私ですら為し得なかった永劫の魔術。長いエゼルディアの歴史の中でも使いこなせた魔導士は、聖地ダンブキューズを奪還した至高の賢者ユーフィミア・カラドリアズのみ!!あらゆる神の奇跡を具現化する幻想魔術ファンタシーフォース!!!やはりこの子は私とオルファンの娘だわ!!神様は……この子に天啓を与えてくださっていたのだわ……!!」




娘を抱きしめながら涙を流す派はユリ―シア。ラピスがの眼から七色の輝きが失われ、我に変える。



「はえ?お母さま?私は……」



満面の笑みで頬ずりをする母ユリ―シア。



「いいの。いいのよ。母は全てわかりました。もう何も心配する事はないのよ?」




恐らく全盛期の自分すらも凌駕しかねない娘の確かな才能を見出した母はこの上ないほどの幸せを感じていた。




外伝エピソード 後編につづく。

























































読んで下さってありがとうございました!!なお、ディアボロスは不定期更新です。

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