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私は郊外の別宅に住んでいるため毎日車で通学している


その日は私の17歳の誕生日、私はいつものように学園へ行き、いつものように大勢の取り巻きに囲まれ過ごしていた


私は有頂天だった

公爵家の令嬢である私がわがままを言っても誰も咎めたりはしない

みな私に取り入ろうと、気に入られようとこぞって私を喜ばせようとした

私の望むことなら皆なんだってやってくれた

違和感なんて感じなかった

私は特別だ!私には誰も逆らえない!


もちろん敵意を向けてくる人もいる

だが誰も動けない

動けば周りが勝手に潰してくれた

私の悪口、文句を言う者も私の耳に届く頃には目も当てられない様な目に遭っていた


教師も学園生も私の虜だ


ただ一人を除いて



ノーリス・アレス



彼はいわゆる騎士の家、それも侯爵家の息子だ


騎士と言っても甲冑を着て西洋剣を構えているわけではなく剣も持っているが銃器等も持つしどちらかと言えば銃器メイン


騎士とは呼ばれているが実態は軍そのものだ


前世の世界の軍よりも何倍強いかなど分からないほど強いが


騎士の家系とは代々騎士団、つまり軍に優秀な士官を輩出する家系のことだ


どこかの世界の教訓か世襲制等ではなく先代がどれ程の実力者であろうと関係ない

本人の実力のみがものを言う

つまり騎士の家系と呼ばれる家は代々優秀な士官を輩出し続けることのできる、代々実力を伴った士官を輩出できる家ということだ



無論、騎士の家系はそれだけ発言力もある上、侯爵家だ


容姿もよく明るく面倒見もいい性格

惹かれる女の子も多い


私は前世が男だった上男に襲われて死んだからか男に興味はなかった


普段、彼は私にはあまり関わろうとはしない

しかしその日だけは彼は私にやけに話しかけてきた

かなり焦っているようだ

「だからいま帰るべきじゃない!君は殺されてしまうんだぞ!」

「いったいなんの話でしょうか?私はなぜ殺されるのですか?なぜあなたはそれを知っているのですか?」

「そ、それは」

「それではこれで失礼させていただきます」


私は適当にあしらい誕生日会があるからとその場を後にした


もちろんノーリスは招待していない


「どうなっても知らないぞ、僕は警告したからな...」

なにかを言っていたが聞き取れなかったし興味も無かったから無視した


その帰り、盗賊に襲われた


ノーリスが言っていたのはこの事だったのだろう


私は薄れいく意識のなか声を聞いた


「畜生!やっぱり間に合わなかったか!だから警告したんだ!だから引き留めたのに!だれか早く彼女の治療を!」






「やぁ、また会ったね!向こうの世界で産まれたとき以来だね!僕のこと覚えてるかい?他称神様だよ!」


また会うことになるとは思っていなかった


「おや?また会うとは思ってなかったみたいだね。あれ?君にあげた特典のこと忘れたの?あ、僕が説明するのを忘れていたんだね!ごめんごめん。君への特典は強くてニューゲームだ!今後もこうやって君が死んだら毎回無償で生き返らせてあげよう!そしてこの特典は何だって′強くて′ニューゲームだ!好きな力を君にあげよう。さぁ、なんでもいってごらん?僕は神様だ!どんな力でもあげられるよ!もちろん無理なものは無理だけどね!」


私は...

どうも夢見透でございます


今回も読んでいただきありがとうございます


次回はノーリス君の視点になります


なぜ彼がウェイクを引き留めようとしていたのか

なぜ襲われるかわかったのかを書いていきたいと思っています


それではまた次回でお会いしましょう

ありがとうございました

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