56.警戒心を持つ、解かない、解かせないの三原則
今では古語(死語か)となった「便所飯」。
知らない人のために書くと「ぼっちが教室や食堂で昼ご飯を食べることが出来ずに独りきりになれる便所の個室で昼食をとる行為」だ。
ちなみにこの言葉が生まれる以前からこの行為は確認されていた(行為が周知されて命名されたのだから当たり前ではある)。
前に書いたかもしれないが大学生の頃ではなくても僕もやったことはある。
僕は食事をしているときに話しかけられるのが嫌いだ。食事をしている人に話しかけることもしない。「孤独のグルメ」の有名なあの台詞ではないが、食事中というのは独りの時間であってほしいと思っている。というか口の中に食べ物が入っている、食べ終わっていないであろう状態の人間に喋らせようとするなと。
酒の席ならまだしも、食事を一緒にしたがるなんてのは食事以外の理由・目的があって、その口実でしかない(基本的に)。
そんな感じなので外食は独りだ。独りで店を探すのも嫌いじゃない。店内や客層をよく観ているほうが有意に思える。
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少し前(たぶん去年か一昨年)に、何か漫画のコマで「店員に話しかけられると慣れていた店でも行きたくなくなる」というようなものが話題になっていたのを見かけた記憶がある。
僕はこれが理解できる側の人間だ。何年も使っているような店の人は挨拶、会釈をするだけの距離にいてくれる。
他人と会話をしたかったらもっと違う場所に行くものだ。
先日、オープン当初から利用している店の方がなぜか距離を詰めてきた。
店内は他の客も多く僕に話しかけていると気がつくのが遅れたのと、まだ口の中に物が入っていたのもあって、愛想笑いで適当な相槌をうつだけになってしまった。
きっと一般的にはなんでもないようなことであろうが、僕と同じ側の人間には2、3日後悔するくらいのミスになってしまう。失礼だったんじゃないだろうかとか、気分を害してないだろうかとか、ちゃんと会話できなかったとか、また失敗したとか。そうなると自己嫌悪やヘイトが生まれ、醜態を晒したくないという自己防衛が働き二度と店へ行かなくなる。
指摘しようと思えば幾つも感想を言えたけれど、こちらは美味いと思っているから通っているのでそれを察していただきたいという自分本位な意見。




