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37.ジェネレーションギャップでわかる自分の老い


 若い人(アラサー未満)にはまだわからない感覚の話かもしれない。


 現在レジェンドな扱いを受けている方々や作品にも若い時代、売れてない時代、下積み時代というものがあった。


 例えば、(書いても当たり障りの少なそうな人物をあげるなら)北野武。

 今では世界の北野であるが、芸人として、タレントとしての活動が主であった時代は、現在のような扱いでもなく、象徴でもなかった(既にすごい人物ではあったが)。

 関わっていたバラエティは(現代基準で言えば)低俗だし、下品だし、暴力的だし、とてもじゃないが褒められたものではない。そういった時代をテレビで追っていた側は、今の識者の面ばかり扱うというのは、やはりご本人以外にも違和感があって当然だ。

 昔の番組を見ていた者としては、あの軍団にはもっとバカらしかったり、くだらなかったり、若手や社会に気を遣わないことをやってほしいと思う。時代が合わないので期待するだけ無駄だとわかっていても、なんの毒気も棘もない芸人のなにが面白いのかと感じたりしなくもない。


 他には、例えば西○貴○。

 面白い歌手枠だった芸能人が、知らぬ間に一部から象徴的な兄貴扱いをされているのを発見したとき、結構驚いたものだ。面倒なので過程は省く。


 あるいは、作品であれば『ジョジョ』。

 週刊少年ジャンプに連載されていた頃といえば人気はあったものの、DBドラゴンボール、幽白、SDスラムダンクなどで、第6部の頃にいたってはワンピ、るろ剣、たけし、ハンタなどが人気で、ジャンプの話で『ジョジョ』を好きなジャンプ連載作品としてあげる者は、僕の周囲にはほぼいなかった。掲載順でいえば後ろ半分側に掲載しているときのほうが多かったと記憶している。あの『ジョジョ』が最後方を争っていたりもした。

(人気がなかったかのように誤解しそうであるが、当時の『ジョジョ』好きというマイナ側の読者が積極的にアンケを出すようなタイプではなかっただけであろう)

 他には型○だったり、特撮の牙○だったり、『W』フィリップ役の菅○○暉だったり、作家の西○さんだったり、まあ、なんか色々ある。



 とまあ、自分の知らない間に、いや考えない間に、時間が過ぎていたことを気がつかされることがある。

 このように自分の中にあった評価情報と大多数の他者の評価情報との間に「時間による差異」が生じていたときに感じるものが「ジェネレーションギャップ」である。


 で。

 問題というか、違和感というか。


 上であげた『ジョジョ』。

 ネットが普及した今でこそかなりの認知度で一般的な人気もある風な作品の1つとして扱われ、ジョジョネタももう飽きられるほどに見られているわけだ。

 今のようになるまでには、某掲示板でネタが使用されまくったり、ポーズを撮るブームがあったり、海外の評判があったり、マイナなところの活動ではコミックを買いまくって寄付した人がいたり、時間をかけて現在の知名度まで成っている。たかだか15年前と比較しても、もはや全国民誰でも知っているのではないかと感じるまでだ。

 しかし現在のそうした普及を忘れて、自分が印象深く覚えている時代の感覚で「ジョジョとか好きだよ」などと言うと、


「有名作品を言うんじゃなくて」「そういう無難なのじゃなくて」「みんなが好きなのじゃなくて」「アニメからのにわかかよ4ね」


 的な態度をとられることがある。いや本当に好きだったんだけど。『JoJo a─go! go!』とか人にプレゼントするくらいには好きだったんだけど。いやいやそういうメジャーなのじゃなくてー。みたいな? 当たり障りがなく且つそれなりに無名ではないタイトルを答えたつもりだったのにである。(ここで「ならくだらねえこと聞いてくんじゃねえよ、クソが」という態度を取れるほど若さが無いのも残念な話だが)


 別に「昔から知ってるしー」をしたいのでもない。

 みんなが好きそうなのを狙って答えたのでもない。

 余計なツッコミを受けないように回避したのでもない。


 時代の変化なのだ。

 おっさんが流行とか若者の潮流を知らず、昔の感覚を引き摺ったままいるだけなのだ。そこを間違えないでほしい。

 今当たり前に消費しているものを懐かしむぐらいに歳をとったとき、わかってもらえるかもしれない。なので、どうか若い方は、おっさんの戯言を大目に温い目で聞き流してやってほしい。もしくは訊ねない。


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