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第三星 新たな仲間 I

 例の人形の村を出て数時間が経った。


せっかくやろうと思っていた討伐依頼も何も受けられていない。


サジタリウスの発作もようやく治ったようで、スコーピオンに手を借りながらゆっくりと歩いている。


此方もサジタリウスにペースを合わせ、いいギルドが無いかと探す。


数時間歩いてやっと僕達以外の人間に出会うことができた。兎の耳のついた獣人だった。


「こんにちは。素敵なお耳とお洋服をお持ちですね。とてもお似合いですわ。よければ、少しお時間いただいても?」


さすがヴァルゴだ。

コミュ力の化身。


確かによく見ればとても高価な服を着ている。


あちらも此方に気が付いたのか、にこりと微笑み、


「こんにちは。お褒めいただき光栄だわ。何かご用かしら?」


華やかなスカートの裾を軽く持ち、膝を折って軽くお辞儀をする。あ…これはダメだ。


「きれーな兎の獣人さん♪よければ一緒にお茶しません?」


あーあ。

思った通りサジタリウスが反応した。


呆れたことに女性を口説く能力だけはあるようだ。

さぁて、彼方はどう反応するかな。


「まぁ、素敵な方ですこと。わたくしの行きつけのいいお店がありますの。そちらでも良くて?」


まさかの反応。その言葉にサジタリウスもにやけが止まらない様子だ。

まぁそれはいいとして、本題に入らなければ。


「それはそれでいいんですけど…この辺にギルドってありません?」


「ぎるど…?マリア、此方の方々がおっしゃってるぎるど?とやらは何かしら?」


マリア?

あぁ、隣にいるもう一人のハーピーのような姿の獣人か。


先程から一言も喋らないから、スコーピオと同じようにしゃべれないものだと思い込んでいたが、そうでは無いのか。


というかギルドを知らないとは…どれほどまで高い身分のお方なのだろうか。


「アリス様、ギルドというのはお金がない方々の短期稼ぎ場なのですよ。そちらの殿方、私達についてきてください。一番近いギルドの方へお連れ致します。」


お金がない方々とは失礼な。

そこは旅人達と言って欲しいところだ。

そんな細かいことにいちいち反応している場合か。


此方は随分と冷静沈着だな。

うちのジェミニ達のようだ。


まぁとにかく話はついたし、信用できそうだからついていってみるか。


                       ♦︎ ♦︎ ♦︎


マリアさんに着いて行くと、栄えた大きな町が見えてきた。


門の前まで行くと一旦門番に止められたが、例の二人組の顔を見るないなや、深く神戸を垂れて僕達も含めてすんなり入ることができた。


その街の中心部には、豪勢な城が建っていた。


もうしばらく歩いて行くと、わいわい賑わいの絶えないギルドがあった。


これで助かった。

しばらくの宿代は大丈夫そうだ。


「あの…提案なのですが、よければわたくしの城へ来ませんか?ぜひご一緒したくて…忙しいのでしたら結構ですから。」


アリスさんからの提案だ。

相当サジタリウスが気に入ったか…


「いいよいいよ〜 逆にいいの?俺、意外と本気だけど」


勝手に決めるな、とみんなでつっこむ。

まぁいいか。


宿代も浮きそうだし、何より飯もついているだろうし、お言葉に甘えていってみることにした。


ギルドの方は明日にでも行かせて貰えばいいだろう。

あぁ、やっと安心してあったかい布団で寝て、美味しいご飯を食べられる…


そんなこんなでアリスさんの城へ着いた。


薄々気づいてはいたが、相当なデカさの城だ。


サジタリウスも待ってましたと舌舐めずりしている様子。


母に甘やかされていわゆる「箱入り娘」状態だったピスケスは、あまりの凄さに喜びが止まらず、ぴょこぴょこ飛び跳ねている。


ピスケスは顔を隠しているので、表情などは伺うことはできないが、体での表現力は抜群だ。


普段あまり驚かないカプリコーンも、目を見開いて驚いている。


女子群は、姫やお城 ドレスといったザお偉い様というようなものが大好きな者の溜まり場のようなものなので、きゃっきゃ言いながら目を輝かせている。


アリスさんがぞろぞろと十三人も連れて帰ってきたからなのか、メイドや執事が驚いた様子で此方を眺めた後、せかせかと仕事に戻る。


やっぱり迷惑だったか。

そりゃそうだよな、服も靴も汚れた見ず知らずの旅人が、メイドや執事達で身を削ってまで磨き上げた床をみるみるうちに汚して行くんだからな。


アリスさんが招き入れた客だから誰も何も言わないのか。

いや、誰も何も言えないの間違いだな。


先程にもいった通り、アリスさんの客人 というだけではないようだ。


周りを見回してみると、アリスさんの専属メイドとでもいうようなマリアさんが、笑顔でいる。


それもただの笑顔ではない、裏に主人の客人を傷つけたら許さない との殺意も隠る笑顔である。


俺も一度だけこの目を見たことがある。それはヴァルゴが本気で怒った時だった…。


って、こんな昔を振り返っている場合か。

今は此処のことに集中しよう。


次の章へ続く____



如何でしたでしょうか?

楽しんで頂けたら嬉しいです٩( 'ω' )


次は振り返りの部分から始めていきます!

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