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超エリート貴族の長男は苦悩する〜転生したら主人公では無く、貴族の息子でした〜  作者: まっしゅ@


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58/70

緊張し過ぎも良くないよね

 先週、久々の更新で【日間ランキングの290位】に入る事が出来ました!

 お待たせしてしまったのに応援いただきありがとうございます。

 もう一作品はまだ難しいのですが、先ずは此方の作品をちゃんと更新出来る様に頑張っていく所存です!


 それと、大量の誤字報告ありがとうございました。

 自分では見落しがちで、まだまだ精進しなければならないと痛感しました。

 皇帝陛下と父上からドラゴンの討伐を命じられた日から一夜明け、僕は現在そのドラゴンが住むと言われているワイバーンの寝床へと向かっていた。


 のは良いんだけど―――


「何で君達がいるのかな?」


 目的地に向かう馬車の中には現在、僕と御者席に座っている御者さん以外に3人の人物がいた。


「当たり前だろう?友人を1人で死地に向かわせる訳にはいかないからな。父上からの許しも得ている」


 先ずはクラウス。

 まぁそうだよね、陛下が把握しているのに皇子である彼が知らないのもおかしいしね。

 でも本人もだけど、陛下も次期皇帝をドラゴンに送り込むなんて心臓に毛がボーボーに生え過ぎじゃない?


「こんな面白い事を見逃す訳にはいかないでしょう?先生なんだからちゃんと引率してよね?」


 次にヨルハさん?

 天災と同等のドラゴンと会うのが面白いなんて言う人他に…………いっぱいるね、うん。


「ぼ、ボクは御義父様から聞いて心配で…………」

「ありがとう、オズ。君の優しさが大好きだよ」

「だ、だだだ、大好きっ!?えっ〜と……僕も…………その…………」


 顔を真っ赤にして俯くオズが可愛くて仕方ありません。

 え?他の2人と対応が違うって?

 だってしょうがない、オズだもの。


 何はともあれ今回はこの4人でドラゴンの下へ向かう事になってしまいました。


「ところでロイ、父上から聞いたぞ?討伐を命じたが、それを拒んだ。と。普通なら不敬罪で打首なんだがどういうつもりだ?」

「あんた馬鹿なの!?陛下からの勅命を断るなんて…………馬鹿ね!!」

「疑問に思った事を勝手に自己完結しないでもらえませんかね?」


 2人の言っている事はドが幾つも付くくらいの正論。

 ただ、クラウスは「何故?」だけど、ヨルハはただ馬鹿と言いたいだけな気もするけど……。


「ボクも気になるかな……。どうするつもりなの?」


 ここ迄付いてこられてしまっては隠しようが無いので、僕は正直に今回の件についてどうするつもりなのかを話す事にした―――







「は?馬鹿なの?いえ、馬鹿だったわね。しかも救いようの無い馬鹿」

「本日は罵倒の切れ味が凄まじいですね、ヨルハさん」


 説明して開口一番言われたのはこれだった。


 僕の話した計画は単純。


 ドラゴンが対話可能且つ害意が無い場合は話し合いで去ってもらう。

 もしもし無理ならここ最近開発した()()()刻印術式の実験台になってもらった上で去ってもらう。 


 ただこれだけ。

 もし、その2つが無理そうなら有り難く素材になってもらおう。


「ロイ。あまり良い予感がしないのだが、その新しい術式とは何の術式だ?」

「ん?丁度やってみたかった対竜種限定の契約術式だよ?」

「契約?」

「契約」

「隷属じゃなくてか?」

「…………そう呼べなくも無いかな?」

「お前は!何ていうものを創っている!?もしそれが悪用されて人間に使われたらどうするつもりなんだ!?」

「大丈夫だよ。1回に使う魔力量をわざと《雷の裁き(ジャッジメント)》より少し少ない程度に調整してあるから」

「ロイくん、それってどれくらいなの?」

()()()()僕が全力で絞り出してギリギリ余裕があるくらい」

「じゃあ大丈夫だね。他の人には使えなさそうだし」

「それならば大丈夫か」

「でしょ?」

「いやいや、あんた達ねぇ…………。ロイにしか使えないのは良いけど、逆に言えばロイだったら使えるんでしょ?それを人に使う可能性は考えない訳?」

「ヨルハは僕が無闇矢鱈他人に使うと思ってるの?悲しいなぁ…………」

「そ、そんな事言ってないでしょ!?あんたがそんな風に悪用するなんて微塵も思ってないわよ!だって、私にでも優しいし…………」

「え?最後声が小さくて聞こえなかったんだけど……」

「うるさいっ!」


 まぁ、ちゃんと聞こえてたんですけどね?

 案外、ヨルハのツンデレは慣れたら悪い気しないんだよね。


 別に僕Mとかじゃないからね?

 寧ろ蹂躙したい派です。




 こんな感じで今回の作戦?を説明しながらのんびりとした緊張感の欠片も無い道中を過ごした僕等なのでした…………。




 いや、何度も言うけど天災と同等のドラゴンに会いに行くんだよね、僕達。

 緊張感無さ過ぎでは?


 …………と、その筆頭の僕が言ってもしょうがないか。




 その後も南部に向かう間、3人の身を守る為の刻印術式を創ったり、余っている端材を使って魔導具を造ったりしつつ、幾つかの町や村を経由した。


 クラウス曰く、

「皇族自らがノブレス・オブリージュを体現しないでどうする」

 と言う事らしい。


 分かるよ?

 僕も家柄的にそうしなきゃいけないのは分かる。


 だけどさ?


「何でお金を払って使い道無い素材やよく分からないガラクタを買わなきゃいけない訳なのかな?しかも僕が!自分の!お金で!」

「ハッハッハッ。そんなもの、お前からしたら端金だろう?」


 そうなんだけどさ!

 肯定したらしたで嫌な奴じゃん!?


「それでも無駄遣いするのも良くないでしょ?」

「大丈夫だ!お前だったら何かしらで有効活用してくれると信じている!」

「貴族って大変なんだねー」

「オズ、あの2人は特別なのよ?それに貴女だってロイと結婚したらそうしなきゃいけないんだからね?」

「け、けけ、結婚なんてまだ早いよっ!先ずは手を繋ぐところから…………」


 クラウスのよく分からない使命感で色々と買わされるわ、ヨルハに揶揄われたオズを宥めるのに苦労するわ、本当に緊張感持ってくれませんかね!?






 その仕返しで野営中の料理(僕とオズと御者さんを除く)にしれっと毒性の無いよく分からないを素材を混ぜ込んで食べさせたのは秘密だよ?


 僕なら絶対に食べたくない物だけど美味しそうだったし、問題無し!

 僕なら絶対に食べたくないけどね!

 入れた素材に関してはご想像にお任せします。

 強いて言うならば、現実で「珍味」とか「ゲテモノ」も呼ばれる物だと思ってもらえれば。

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