アトピーは治せる
私の患者さんのお一人に大牟田市の奥様がいる。五歳頃から27年間ほど続いた重度のアトピーが大幅に改善したが、それまでやった治療は結局あまり効かなかった。この奥様のアトピーは痒みも激しかったが(百匹の蚊に刺されたような感じだとか)、痒みを通り越して痛みもあったらしい。一番辛い時は何度か自殺も頭に過ったとお聞きしたが、酷いアトピー患者の有様を物語る。
私の治療はアトピーだからと云ってアトピーを対象に治そうというものではない。結果治れば幸いと考えるに過ぎないが、実際には私の指導を守って治療をされた方は例外ないほど良く治っている。そこが一番大切な考え方であるのだが、逆に病院その他でなかなか改善しない理由でもある。その辺をお話ししたい。
この奥様が私の指導に基づく治療を始めると便秘が解消し睡眠が安定した。これは自律神経の働きが良くなったことを意味する。また、長く茶色ぽかった尿の色がきれいになり冷え性が大幅に改善した。これは腎臓の働きが良くなったとも考えられるし、体温の上昇は免疫力の上昇を意味する。他の治療ではこういった好転はなかった。
アトピー患者はアトピーだけを治すことは不可能。これが私の考え方である。アトピーというのは、要は、人体内で生理的な処理が巧く出来ていないと考えれば大方間違いない。まずは食生活の問題があり、玄米・大豆と旬の野菜を中心に良く噛んで腹八分を心がけることが肝要である。そこを変えずにアトピー症状を改善することは不可能である。
次に、血液を処理するのは肝臓(解毒)と腎臓(濾過)であるから、この二つの臓器に十分な血流を実現しなければならない。これは私の治療方法で即可能となる。腸で吸収された栄養分は門脈という静脈を経由して肝臓に運ばれるが、ここで十分な解毒が行われれば良い血液が流れていくことになる。そして、腎臓で十分に濾過されることによって血液は正常を保つ。
この論理が納得されれば、薬その他のテクニックでアトピーが治ることはないと理解できるはずである。アトピーというのは極めて全身的かつ生理的な病気である。体質の改善、つまり、便秘や不眠や冷え性といった症状を改善しながらでないと治るはずもないのである。それは病院その他の他人に頼って治るものではなく、結局自分の生理的な状態を自分の生活の中で改善する以外にないということを意味する。
この奥様は昨年の4月から私の指導に基づいた治療を始めて漸次アトピーが改善し、夏には腕や脚を露出してオシャレを楽しむことができた。27年間ほども苦しめられた症状が遠のいた安心はご本人以外に実感は難しいであろうが、長く彼女の心を蝕んだ悪魔は退治できたと言える。「先生の治療に出会えた奇跡に感謝します」という言葉を頂いた。
たぶんこのエッセイを読まれながらこの一年に満たない月日の中で起きた身体と心の変容を思い返されることであろう。
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