6話 実戦開始!
寝落ちすると直ぐにエクセリアがやって来た。
「お待ちしておりました。今から貴方を夢の世界パトリックワールドへ送ります。」
おいおい。急だな。
「勝手に送りこまれてもどうすりゃいいか分かんないぜ?
いきなり殺されるかも知れないじゃん」
そんな事はまぢでごめんだ。
「確かにそうですね。それでは1度シミュレーションしましょう。
ここに疑似パトリックワールドを作るので実践してみて下さい。」
「魔法とか使えるのか?夢値だか明晰値とか言ってたけどそれはどうやって使うんだ?」
「夢値や明晰値は特に考える必要はありません。夢を見ているだけで夢値は溜まっていくので基本的には問題ありません。魔力みたいな物なので消費はしていきますが、その消費をほとんど使わないのが夢士の強い所です。ですが実際はちゃんと少しずつ消費しているので使い過ぎには気を付けて下さい。それから明晰値ですが、これは持って生まれたポテンシャルですね。すなわちセンスです。」
センスか。俺はそれを膨大に備えているがセンスは抜群なのか。
「明晰値についてもう少し詳しく教えてくれ。」
なんかいまいち分かんないだよな。
「夢をコントロールする力。と言うのはお話しましたね?」
「ああ」頷く。「だがそのコントロールとはどのようにコントロールできるんだ?」
「他人をコントロールすることは出来ません。あくまで自分自信のコントロールです。例えば空を飛びたいとイメージします。そこで貴方の明晰値が500とします。空を飛ぶ事で明晰値が400必要になります。そしてイメージから可能な状態に明晰値400を使って変換します。そして夢値を使って飛ぶわけです。明晰値は使っても直ぐに元に戻ります。ただ明晰値を越えたイメージは変換できません。無理やり変換しようとすると、その時の値の上限は上がりますが、その分寝ている本体に負担が掛かり起きれなくなってきますのであまり無理しない様にしてください。」
なげーよ。なげーよ話が。だが大体は理解出来た。後は実戦だな。
「聞くより体で感じた方が覚えもいいでしょう。早速実戦してみましょう」
エクセリアがそう言うと辺り一面が真っ白の光に包まれいった。
「さあ、あそこにいるゴブリン達を倒して見ましょう。」
俺は深く頷く。と同時に手をゴブリン達にかざし、脳に火の球をイメージした。
すると、ッブォン!っと音を立ててゴブリン達へ向かっていく。ついでに爆発もイメージしてみた。爆発した。
なるほど一度放ったものでもイメージで変換出来るわけか。
この際だ、色々な技を試してみよう。
次は水だな。水の矢をイメージし弓を引く構えを取る。
あれ?出てこない。もしや得意、不得意があるのか?
すると辺りの視界がぼやけて来た。
ああ、糞。この感じ。起こされてる。
まだやりたい事はたくさんあったが仕方ない。
「…………ん君!じん君!」目を覚ますと恭子と石澤が俺を起こしていた。
かなり爆睡していたらしいな。明晰夢に入ると深い眠りに入るのかな?
疑問を残しつつも。俺は石澤と約束の学校案内を回った。
6話 おわり