5話 美男子。襲来
5話
今日は芽亜と一緒に登校だ。
もちろん野蛮な変態どもから芽亜を守るためだ。現実の世界じゃ俺は芽亜のヒーローだからな。うん。自称な。
「お兄ちゃん今日は珍しいね。いつもより早く登校するなんて。なんか良いことあった?
っあ!もしかして好きな人出来たとか?」なんとも言えない健気な笑みを浮かべながら俺にそう話す。
「別になんもないよ。」俺が好きなのわ、芽亜。お前なのだよ。だからお兄ちゃんは彼女が18年もいないのだよ。そんな事を思いながら2日目が始まった。
どうやら教室が騒がしい。ん?女子達の話を盗み聞きするとどうやら転校生が来るらしいな。
なんとも超絶美男子だかなんだか言ってるな。つまり俺のライバルか。
キーンコーンカーンコーン。ホームルームの鐘がなる。と共に担任が来る。
「おはよう‼」
朝から元気な奴だ。まぁいわゆる熱血派だな。
「皆!聞いてくれ!今日はだな。このクラスに新しい友達が来るからな。皆、仲良くしてやってくれ!じゃあ石澤君!入ってきてくれ」
ガラガラガラ、ドアがあく。すらっとした長い足。くびれのある腰。さらっとした白い髪。誰もが認める甘いマスク。
あぁこれが超絶美男子か。頷けるな。
「え、えーっと。い、石澤 浩 です。よ、よろしくお願いします。」
女子達からはキャー//とか可愛いー!とかそんな声が聞こえてくる。
「えー。じゃあ席なんだがー。んー。そうだな!夢島!」
「え?あ、はい!」
「夢島の隣にしよう。今返事したやつの隣へ座ってくれ。」
担任がそう言うと
はいわかりました。と言って俺の隣へ座った。
にっこり笑って
「夢島君 よろしくね」
男の俺でもうっとりしそうなくらいの殺人スマイルだ。
「あ、ああよろしく。」
耳を済ませば周りの女子から
隣が良かった~。なんて声が聞こえてくる。
ぼーっとしながら授業を聞いていると石澤が話かけてきた。
「じ、じん君でいいんだよね??」
おどおどしながら話かけてきた。
「昼休み、良かったら学校案内してもらえないかな??」
なんだそんな事か、なかなか可愛いやつじゃないか。そう思いながら
「いいよ」少し笑ってそう答えた
するとはにかみながら、良かった。と言っていたのをあえてスルーした。
スルーした理由は後程にでも話そうか。
そして授業中に寝落ちした。
5話 おわり