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4話  夢の戦士、誕生

4話



「…………」またぼんやりと声が聞こえてくる。

「夢島 神。」どうやら夢の世界の女神とやらがまた会いにきたみたいだ。


「エクセリアか?」そう言うと


「はい。エクセリアです。」


「悪いけど。さっきの話、詳しく教えて。夢の世界でも生きてもらうとか何とかってやつ」


「あなたは明晰夢というのをご存知ですか?」とまた訳のわからん事を言ってきた。


「明晰夢?なんじゃそりゃ?」


「明晰夢とはマスターすれば夢を自在に操れると言う事です。」


「まじ?で。なんで俺が選ばれたの?」


「貴方には明晰夢の才能があるからです。

現に今も自分の意思通りに話が出来ているでしょう?」


確かに言われて見ればそうだな。


「それで具体的に俺はどうすればいい?」


「夢の世界は今最大の危機を迎えています。ある魔王が夢の世界を乗っ取ろうとしているのです。もし夢の世界が乗っ取られてしまうと。現実の世界の人々が危機にさらされてしまいます。そうなる前になんとしてでも貴方の力が必要なのです。」



お、おお。なんか大それた話だな。

俺が世界の英雄になれるって訳だ。

だが待てよ?夢の世界で英雄になった所で誰も俺が英雄って事に気付かないんじゃないか?まぁいい。


「それで俺の何処にそんな力があるんだ?

そもそも夢の中で生きるって言っても何か特別な力が使える訳じゃないんだろ?」



「いいえ。貴方は特別なのです。貴方の様な方を夢士といいます。夢士とは夢の世界の戦士の事を指します。そして夢士は貴方の様な現実の世界の住人しかなれません」



「どういう事?じゃあ他にもゆめし?がいるって事だよね?ならそいつらじゃだめなの?」


「はい。います。現実の世界の住人は夢値と言うもの持っています。つまり夢がエネルギーになっているのです。しかし、夢の世界の住人では夢を見ることが出来ません。だから夢を力とする戦士は現実世界の住人しかなれないのです。」


「じゃあ夢の世界では戦士はいないの?」


「いいえ。一通りいます。剣士から魔法使い。精霊魔道士。ですがそれらだけでは大魔王ゲルスは倒せません。夢士の力が必要なのです。」


話だけ聞いてるとなんだか面白そうだな。


「別に夢だから死んだら起きてやり直せばいいんだよね?」


「夢の世界で死んだら帰って来れません。それどころか夢の世界で死んだら現実でも死んでしまいます。逆に現実世界の貴方が死んでも夢は見続けられます。


それから夢士は素晴らしく強いですがデメリットもあります。


夢値とは簡単に言えばマジックポイントです。それから明晰値と言うものがあってこれで夢をコントロールすることが出来ます。貴方はこの夢値と明晰値を膨大に備えているのです。だから貴方が選ばれました。」


「な、なるほど。半端な覚悟じゃ死ぬって事だな。だけど気になることが二つある。」


「はい。なんでしょう。」


「いつ夢から戻れるんだ?」

そうこれが一番大事な事なのだ。


「2パターンあります。

1つは本体を誰かに起こしてもらう。

2つ目はこの指輪を使って下さい。3回しか使えないので気を付けて下さいね。」


なるほどね。つまり自由に帰ってこれるのは三回きりか。


「それともう一つ聞きたい事だけど。

夢から現実に戻っている間。夢の世界はどうなってる?」

これが止まっているのと動いているのでは全然話が違ってくるからな。


「貴方が現実世界を過ごしている間は夢の世界はゆっくり動いています。現実の一時間が夢では一秒と考えていいでしょう。」



エクセリアが霞んでくる。

「それからこの事は他言してはいけません。どこにゲルスの使者がいるか分かりませんから。…………から。……から。」


どうやら俺は起こされるらしい。

そういう感覚で捕らえていい様だ。


「起きなさい!遅刻するわよ!」

いつも通りうるさい母に起こされる。




こうして俺は夢士となった。



自称二枚目スポーツ万能、成績優秀の超イケメン



性格 一匹狼、妹思い、優しい


職業 夢士







4話  終わり

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