第 新学期 初日
2話
今俺は学食にいる。
いつも通り一人で学食のスペシャルカレーを隅でひっそり食べている。
ここのスペシャルカレーは得体のしれない物が幾つか入ってる。
コリコリした歯触りから始まり続いてニュルっとしたものが来る。
と心の中で食リポしてると
「あれ?神今日も一人?」
恭子が二人の友達を連れて学食に入って来た。静香と明菜。二人の事はあまり知らないが高1の時から仲良くしてた事は知っている。
待てよ。これじゃ俺が友達いないみたいだな。毎日ぼっちで飯食ってるみたいじゃないか。
自称二枚目スポーツ万能、成績優秀の超イケメン
人間関係 友達いない。
いや、少し格好つけておくか。
自称二枚目スポーツ万能、成績優秀の超イケメン
性格 一匹狼
カレーを食べ終えて学食を後にしようとすると入り口の方でなんだか騒がしい。
気になるが人混みは面倒なので教室へ戻る。
「!!?。嘘‥だろ。」
俺の写○眼は逃さなかった。その渦中にいるのが妹であると。
ただ兄として非常に見過ごせない。芽亜が大勢の男達に囲まれ、いや、あれは獣だ!俺の目には人に化けて下心丸出しの鼻の下を伸ばした獣にしか見えない。
俺はただならぬオーラを纏い人混みへ向けて歩み始めた。
一歩一歩オーラを拡大させながら。
するとどうやら先に芽亜が俺に気づいた。
「っあ!お兄ちゃーん!やっと見つけた♪」同時に獣達の視線も集めた。
「おお芽亜!初日から人気ものだな♪」
爽やかな兄を装いにこやかに話した。
だが目は笑っていない。オーラは先ほどよりも増している。
そして獣達はそれを感じとり散らばりながら「なんだ。芽亜ちゃん同じ学校に兄貴がいたのか」とか言ってる馬鹿がいるから すかさず睨みを効かせる。
っう!としたような顔で足早に去っていった。
「お兄ちゃん。怖い顔してどうしたの?」
「芽亜が野蛮な男に囲まれて困ってそうだったからな。」冗談ぽく言うと芽亜の隣にいる女の子が
「あれが芽亜ちゃんのお兄さん?妹思いで優しいお兄さんだね!」
良かった。妹思いで優しいお兄さん。どうやらいい方向に転んだらしいな。1つ間違えればシスコンがばれてしまうところだな。気を付けなければ。
自称二枚目スポーツ万能、成績優秀の超イケメン
性格 一匹狼、 妹思い、優しい
こうして俺は初日の学校を終えた
2話 終わり