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大脱走! その8

「——ここでちょっと待っていろ」

不意にホークが立ち止まる。

密着していたこともあって、突然のことにクリスはホークの背中に鼻をぶつけてしまう。

「ちょ、ちょっと……急に止まったら危ないじゃない」

クリスが抗議しようとする口をホークの手が覆う。

「——静かに……誰か来る」

ホークの言葉とともに遠くからコツコツと誰かが近づいてくる乾いた音が聞こえた。


「今夜は夜会だってのに、出撃とはついてないな……」

「そう言うな。昼間だって戦闘だったろう?」

話し声が徐々に近づいてくる。

「——近衛だな。相手にするのは厄介だ。」

ホークは物陰から兵士の様子を探っているようだった。

兵士たちは全身を銀色の鎧に身を固めていた。その左胸には金色の獅子の紋章が彫り込まれている。


金獅子——それ自体が近衛兵を指す呼び名として聖王国では定着している。

近衛兵は全国から選抜された猛者たちで編成されており、個々の戦闘力も高い。

昼間の戦闘のこともあって、城内や市内には相当数の近衛兵がいるとみて間違い無いだろう。


「今回の聖王様は久しぶりに女らしいぜ?」

「マジか?そりゃ、士気も上がるな!」

「お前、聖王様見たんだろ?どうだった?」


すぐ側まで兵士たちが近づいている。クリスは鼓動が早まるのを感じた。


「聖王様はとんでもなくかわいらしいお姫様だったぜ。」

「うぉー、俄然やる気が出てきた!」


若い兵士たちは他愛ない話をしながらその場を去っていく。

クリスは緊張が解けたのかヘナヘナと階段に座り込んだ。


「はははっ、あいつら聖王の本性知らないから呑気なもんだ」

ホークが振り返ってクリスに微笑みかける。その言葉にクリスはふくれっ面で答えた。

「ど、どういう意味よっ!」

ホークに蹴りを入れると、バランスを崩したホークは階段を飛び出し、廊下に出てしまう。


「っと……」

「——お?」

階段の外に飛び出した瞬間、ホークはある人物と目が合ってしまった。


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