聖都へ その5
「もう一人は神族の王様さ。魔王に対する神王とでもいうのかねぇ。実際は聖王と呼んでいるけどな。」
そう言って二カッと七海に微笑む。
「100年か、200年かに一度、神族、魔族の王様が空から降ってきて、ドンパチやろうってんだ。この世界は馬鹿げてるとおもわねぇか?」
七海は返答に窮した。自分はこの人たちの敵になる、それが今、目の前の人から告げられたのだ。
「嬢ちゃんはどっちなんだろうな?」
ドクン、と鼓動が早くなる。
疑われている。
いや、二択でしかないのだから、疑われるのは当たり前なんだ……
私は、魔王……
シュバルツに告げられた言葉が七海の頭の中をグルグルと回っていた。
「……魔王だったら、どうするんですか?」
七海は目が合わせられなかった。
「さぁなぁ……。俺にも正直分からねぇ。」
フレデリックはそう言って、左手で自分の首をポンポンと2回叩き、さすっている。
「分からない!? 人間と魔族の戦争になるんですよ? それなら、殺すべきに決まってるじゃないですか!?」
七海は自分でも不思議なくらい声を荒げていた。ふと、シグナスの顔が浮かぶ。会ったばかりであるが、10年来の幼馴染のように仲良くなれた。彼女と戦うなんてありえない。
フレデリックは首をさすりながら、苦笑した。
「嬢ちゃん、かわいい顔してなかなか言うことがエグいねぇ……」
「ああ、俺も最初はそう思っていたよ……。ステラが来るまでな。」
ステラさんをこの人は知っている……
ステラさんは私を主人と呼んでいた。
ということはステラさんは魔人で・・・・・・
ああ、もう訳が分からないよ……
次回、2013.07.12 02:00投下します。




