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海の月  作者: ゆー
6/13

名前

私たち3人は テーブルを挟んで向かい合って座り、昔話をしていた。

鳴瀬さんが幼稚園の頃、当時高校生だったお母さんに遊んでもらっていたこと、お母さんの高校生の時にに私がそっくりであること、いろいろな昔話が2人の口から語られた。

私はほとんど聞いているだけだったが、ふと名前についての話になった。


「この子の名前は海の月と書いてみずきなのよ。」


「へぇー、海月(くらげ)って書くんだ。いい名前だね。」


『えっ。』


私にとって意外な言葉だった。今まで「変わってるね」とか「面白いね」とは言われても「いい名前だね」と言われたことがなかった。

だから私は今まで自分の名前を好きになれなかった。

だからそれを聞いて私は思わず


『どこがいい名前なんですか』

そう質問していた。


でも鳴瀬さんが発したのはまたしても意外な言葉だった。


「あのさ、海月ちゃんは水族館でクラゲを見たことある?あれって、よく見たらライトに照らされてすごく綺麗なんだ。だから俺は海月っていうその名前、好きだな。」


ドキッ


私は好きと言われた瞬間、顔が赤くなった気がした。


「でも海月って読みづらいよね。俺の名前もよく〈ゆうと〉って読まれるんだ。」


「確かに悠君の名前は〈ゆうと〉よね。」

その後も夕方、鳴瀬さんが帰るまで話は続いたが、私は何故かボーっしていてあまり会話に加わることが出来なかった。







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