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追放料理人とJKの異世界グルメ無双珍道中〜ネットスーパーは最強です〜  作者: 音無響一


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005 異世界のペンギンは飼っちゃダメ?

「ナッシュくんおはよっ」


「ああ、おはようひより。準備したら行くか」


『キュッ!』



なんで当たり前のようにこのペンギンとやらはここに居座っているんだ?



「うん!早くベッドで寝たいよ~もう野宿はやだもん」


「ところでひより、このペンギンは連れて行く気か?」


「何当たり前のこと聞いてるの?それにこの子はみーちゃんだよ!」


「みー……ちゃん?」


「みーちゃん!」


「名前か?」


「どう考えてもそうでしょ!」


「なぜ名前を?」


「言ったでしょ!うちの子なの!」


『キュー!』



ダメだ、理解が及ばない。

連れて行くのは危険かもしれないじゃないか。



「ダメなの!?連れてっちゃダメなの?」

『キュッ』


「うっ……」


「こんなにかわいいのにダメなの?」

『キュキュッ』


「いや……」


「この子ひとりで魔物に襲われて死んだらどーするの!」

『キューーー!』


「こいつが魔物かもしれないだろう」


「こんなにかわいいペンギンのペンちゃんが魔物なわけないじゃん!」

『キュキューーー!』


「みーちゃんだろ?」


「そうとも言うわ!」


「いや、そう名付けたのはひよりだろ?」


「ごちゃごちゃうるさい!お肉食べて二日連続で泣いたこと、みんなにバラしちゃうよ!」


「んな!そ、それは反則だろう!絶対ダメだ!」


「いいの?連れてっていいって言わないと……」


「わかった!わかったからバラすのはやめてくれ!」



なんて危険な技を使おうとしているんだ。

怖い女だ。








「じゃあみんなでレッツゴー!」

『キュッキュキュー』



ふふ、みーちゃんも一緒で嬉しいな。

こんなに可愛くてお肉が好きで生臭くないペンギンなんだもん。

魔物なわけないじゃん。



「昼頃には着くからな、しっかりついてこいよ」


「はーい!行こみーちゃん!」

『キューーー!』



あー、かわいい。

みーちゃんのおかげで癒されるよ~

まだ寂しいし悲しいけど、ナッシュくんとみーちゃんがいるから大丈夫だよね。


ありがとうナッシュくん。



「ん?ひより、なんか言ったか?」


「なんでもなーいっ」



恥ずかしくて言えないよそんなの~

聞かれてなくてよかったぁ。









「あれがこの辺で大きな街だぞ」


「やっと着いたの。もう疲れちゃったよ」


「ほら、見えてきたぞ。あそこで身分証を提示して街に入るんだ」


「身分証なんてないよ?」


「そうか、仕方ない。そうなると金がかかるんだが、俺が払うしかあるまい」


「ありがとうナッシュくんっ」


「気にするな。あの外壁を見てみろ。この街は辺境伯の治める街で……」


「ナッシュくん!そういうのいらない!聞いても覚えられないもんっ」



なんだと。

せっかくこの街の美味いものを教えてやろうと思ったのに……








「まずは街に入ろう。そしてひよりの身分証を作るとするか」


「そうだよね、街に入る度にお金払ってるのはもったいないもん。どこで作ればいいの?」


「冒険者ギルドが手っ取り早いな。商業ギルドなんかもあるが、色々と規定があるからな。その点冒険者は……」


「そういうの大丈夫!覚えられないよっ」


「…………そ、そうか」



いちいち説明がめんどくさいな~ナッシュくんは。

覚えたってどうしようもないからいらないよね。

何かあったらナッシュくんがいるし。








「みーちゃんはひよりの従魔ってことにしないとダメだからな。それの登録も冒険者ギルドでできる。ついでにしてしまおう」


「それしないとダメなの?」


「そうなんだ。魔物がいるとどうなるかというとな。まずは……」


「いい、いい、いらない!とにかくすればいいのねっ」



こいつは適当すぎないか?

まぁ俺がいればなんとかなるが。


ん、待てよ。

俺に全部任せる気か?

まったく、俺がいなくなったらどうするっていうんだ。








「ふーん、ここが異世界の街か~なーんか古臭い感じ~」


「はぁ?ここは辺境伯の治める土地で一番の……」


「あっ、みーちゃん、あそこで何か売ってるよ~」


「おい、説明の途中だろうが!」



ナッシュくんはうるさいな~

これはなんだろう。



「おじちゃん、こんにちは!これは何を売ってるの?」


「おっ、元気な嬢ちゃんだな!これはこの街の名産の砂糖を使ってるお菓子だな。そろそろ小腹を空かしたおやつ時だろう?みんな買いに来るのさ」


「へ~名産なんだ!どんな味がするんだろ~でも私お金もってないからなぁ。ね、ナッシュくんっ」


「はぁ、俺に買わせる気か?」


「みーちゃんも食べたい?」

『キュキュッ!』


「え、いらないの?」

『キュー!』



んー?言葉が通じてるのかな?

首をブンブン振ってるよ。

とりあえずかわいいからなんでもいいよね!







「みーちゃんがいらないって。だから私も我慢しとくね!おじさん、また今度買いに来るよ!自分でお金稼いでくるねっ」


「わかった、待ってるぞ嬢ちゃん」



買わないのか。

それなら冒険者ギルドに向かうとするか。



「いいのか?買わなくて」


「うーん、匂いがあんまりだったからやめといた!」


「そうか。ひよりのいた国のお菓子はもっと美味しいのか?」


「美味しいよ~。なーんでもあるからねっ」



なんでも……想像もつかないな。

お菓子作りは専門じゃないが、ひよりを泣かせるには覚えてもいいかもしれない。

そっちの研究もしておくか。







「ここが冒険者ギルドだな。入るぞ」


「ふーん、なんか雰囲気わるーい。外で待ってちゃだめ?」


「ひよりの身分証を作るんだから居ないとダメに決まってるだろ」


「も~ナッシュくんは真面目だなぁ。ちょっとしたジョークじゃんっ」


「はぁ……いいから行くぞ。さっき街に入る前にした約束を覚えているか?」


「スキルのことは誰にも話さない、でしょ?危険だからって。話していいのは糸操作だけってやつ」


「よし、分かってるなら大丈夫だ」



そんなに珍しいスキルってことだもんね。

一人で生きていけないんだもん。

危険なことは減らさないとね。

糸操作って何に使うスキルなんだろ。








「冒険者ギルドへようこそ。本日のご要件をお伺いいたします」


「すまんがこいつの冒険者登録と、ペンギンの従魔登録をしてもらいたい」


「かしこまりました。そちらの女性の冒険者登録とペンギンの従魔……ペンギン?」


「みーちゃんだよっ!この子はうちの子だからね!」



そりゃ驚くか。

こんな魔物見たことないだろうしな。

ペンギンってなんなんだ。



「冒険者登録はこちらに記入して頂ければ問題ございません。代筆は必要ですか?」


「ナッシュくん書いてっ」


「はいはい、やっておくよ」


「従魔登録はあちらの受付でお願いいたします」


「これでいいか?」


「はい、問題ございません。ひより様ですね。それではプレートの発行をしますので少々お待ちください。その間に従魔登録をお済ませになるとスムーズになると思います」


「ということだから行くか」


「はーい!みーちゃんも行くよ~」



ひよりも余計なことは言わないし、みーちゃんも鳴かずにしてるな。

言われたことを守ってちゃんとできてるじゃないか。







「終わったの~?」


「はぁ、全部俺にやらせやがって。ほら、これがプレートだ。なくさないようにしろよ」


「おーこれが冒険者プレート。私の名前とG級?」


「お前が説明をなんも聞かんからだろう。冒険者はな、ランクがあって……」


「ねね、それはみーちゃんの?首輪かな?」


「こいつは……」


「おーぴったりつくね!でもなんかダサいなぁ。もっと可愛いの見つけたらそっちに変えよっ」


「はぁ……そうだな。それじゃあ従魔も泊まれる宿に行くぞ」


「はいは~い」



やっとベッドで寝れるよ。

長かったぁ。

シャワーも浴びたいもん。








「従魔も一緒にとなると、一部屋しか空いてませんがよろしいでしょうか」


「ああ、構わん」


「え?構うんだけど?なんでナッシュくんと同室なの?」


「空いてないんだから仕方ないだろう」


「だからって一緒はなくない?」


「みーちゃんもいるんだからいいだろ。我慢しろ。それに金を出すのは俺なんだ。ひよりが外で一人で寝るか?」


「ひっど!こんな可憐な美少女によくもそんなこと言えるよね!」


「それじゃあ我慢するんだな」


「絶対変なことしないでよね!」


「お前みたいなガキにするわけないだろ」


「……バラすよ」


「うっ……」


「あの~泊まりますか?」


「「泊まる!」」








「おー結構広いし綺麗だねっ」


「高かったからな。稼がないと生活できないぞ」


「どうやって稼ぐの?」


「料理人としての仕事がないからな。しばらくは冒険者の依頼をこなそうと思う」


「わかった!頑張ってねナッシュくんっ!」


「は、はあ?ひよりはしないのか?」


「だって私は戦えないもん!」



私はこの部屋でのんびりダラダラしないとねっ!

みーちゃんと一緒にお風呂でも行こうかな~。



「ねぇナッシュくん、この宿ってお風呂あるよね?」


「そんなものないぞ」


「なんで!」


「貴族しか持ってないんじゃないか?それか超高級宿だろうな」


「意味わかんない!ホテルの着替えとかはないの!」


「そんなものあるわけないだろう」


「がーん……」



なんてことなの。

じゃあ私はどうしたらいいの。

着替えもないだなんて……

もう何日も制服のままで気持ち悪いし、洗濯もしたいし。

異世界最悪すぎない?!







「大丈夫、か?」



そんなにショックなのか。

風呂なんて俺も入ったことはないが。

シャワーはついてるみたいだし、それでいいじゃないか。

着替えはおいおい買うとしようか。



「大丈夫なわけないじゃん!もうこうなったらお風呂大作戦だよ!やるよみーちゃん!」


『キューーー!』


「シャワーはあるが、それじゃダメなのか?」


「へ?」


「いや、シャワー……」


「早く言いなさいよ!」



はぁ、うるさい……



みーちゃん!


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